金城哲夫時代の終焉を感じさせた怪奇大作戦

 NHKのBSプレミアムで深夜に再放送されている怪奇大作戦が先日終わった
のだがEDの恐怖の町を聴いていると大いに違和感がある。


 怪奇大作戦はOPソングはなくEDで流れる恐怖の町が主題歌となっていて
作詞はウルトラシリーズの主題歌を担当した東京一こと円谷一ではなく、第1期
ウルトラのメインライター金城哲夫だ。

 
 恐怖の町には‘悪魔が今夜も笑うのか’‘死神が歌う子守唄’‘妖怪が獲物を
狙うのか’という歌詞が1番から3番まであるのだが劇中に妖怪などは登場せず、
あくまで人間の心の闇が引き起こす犯罪ドラマというパターンばかりだから主題
歌を聴いた後にドラマを見ると看板に偽りありという感があるだろう。


 この時期は怪獣ブームが終わりゲゲゲの鬼太郎や妖怪人間ベムなど妖怪
ブームを見越してようなのでウルトラでメインライターだった金城哲夫が引き続き
メインを担当するのではと思われ、主題歌の作詞も担当したのだろう。


 ただし妖怪路線の流れだったにも拘らずドラマには妖怪や死神などは登場せず、
それが当然のようなムードになっていたのも事実。


 最終的に金城哲夫の作品は怪奇でメインになった上原正三との共作・白い顔を
含めて制作第1話の人喰い蛾と吸血地獄の3話のみで、吸血地獄には吸血鬼の
末裔と思われる女が登場しており妖怪路線の名残が見られるものの燐光人間や
水棲人間などに比べれば浮いている感が強い。


 単独脚本の2本はウルトラでのゴールデンコンビの円谷一が演出しているの
だが、彼らの作品が14話以降ないのを考えるとウルトラでメインだった路線が
怪奇では傍流になってしまっており2人の時代の終焉を暗示していたのではない
だろうか。

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