西本幸雄さん死去=阪急監督などで優勝8回―91歳(時事通信) - goo ニュース
元オリオンズ・ブレーブス・バファローズで監督を務めた西本幸雄氏が91歳で
亡くなったという記事が今日のスポーツ紙の一面を飾った。
監督を引退してからはプロ野球ニュースの解説者などをしていたのだが終わ
りがけの頃になると かなり疲れた様子が窺え‘年を取ったな’とは思っていたし、
最近は体調を崩していたとも聞いていたので本当に残念だ。
醜い某グループの内輪もめの記事をスポーツ紙も1面に出さずに西本氏の
記事が1面だったのは、彼らに良心というのがあると実感できるのものなの
だが・・・・
さて西本氏といえば‘頑固オヤジ’や‘悲運の名将’などという異名を持って
いた。
‘頑固オヤジ’については弱小チームだったブレーブスやバファローズの選手
達を時には鉄拳制裁も辞さない熱血指導で育てて行き、リーグ優勝をするまで
に成長させている。
一方で‘悲運の名将’というのはリーグ優勝8回を誇りながら日本シリーズで
悉く敗れて遂に日本一になれずに終わったという理由があるのだが、これに関
しては大いに意義がある。
というのも とかく日本人は夏の甲子園に代表されるような短期決戦が好きな
ので日本シリーズでの勝敗というのを成績に加味したがるが、忘れてならない
のは短期決戦は実力だけでなく勢いに乗った方が勝つ傾向があるのに対し
レギュラーシーズンゲームは年間を通して安定した戦いをする必要があるので
運・不運よりも より実力が高い方が勝つケースの方が多い。
これを分かっていたのが元横浜の監督だった権藤博で日本シリーズで戦った
ライオンズの東尾に‘オレよりオマエさんの方が格が上’と言っていた。
というのも横浜は38年ぶりのリーグ優勝の勢いで日本シリーズも制したが、
ライオンズは前年に続いてリーグ優勝をしているので1年の日本一より2年連続
のリーグ優勝の方が価値があるという事だ。
全くの弱小チームだったブレーブスでは福本豊や加藤英司に山田久志、バファ
ローズでも佐々木恭介・羽田耕一・梨田昌孝・鈴木啓示などを1人前に育てリーグ
優勝をできるまでに成長させた。
だから監督引退試合のインタビューで
‘8回も優勝できたのは幸運な幸せな男だった’
と語っていたのは本心だろうから‘悲運’という言葉を使うべきではないだろう。
オリオンズ・ブレーブス・バファローズとパリーグのみを渡り歩いた人だから、
ここ数年 実力と人気の両方でセリーグを凌駕しているのを見てもらえたのが
手向けの花になったのではないだろうか。
西本監督、長い事お疲れ様でした。やすらかに お眠りください。