帰ってきたウルトラマン29話：次郎くん怪獣に乗る

　今から50年前の一昨日71年10月22日にOAされた帰ってきた
ウルトラマン・29話には、やどかり怪獣ヤドカリンが登場する。

　ヤドカリンはやどかりが殻を次々に求めて移動するようにMAT
の無人宇宙ステーションNo5に取り付いて地球に落下したわけで、
最終的にMATがナパーム弾で炙り出された後にウルトラランスで
串刺しにされスペシウム光線でとどめを刺された。

　このEPは次郎が友達・よし子から借りた寄せ木細工を郷が持ち
出して、ステーションNo5の点検に行って置き忘れてしまった事
から落下したステーションに次郎が取りに行って閉じ込められた
のがトラブルの原因。

　ヤドカリンは宇宙ステーションNo5を殻代わりにしているので
攻撃しても、ここに引っ込んでしまうし次郎が中にいるため迂闊
に殻の部分であるNo5を爆破はおろか攻撃もできないという設定
が面白い。

　今回の脚本は田口成光で ゴーストロン編とエレドータス編に
次いで3本目になるのだが、エレドータス編では小田切史郎が常
に持っていたカチカチクラッカーの続き寄せ木細工という小道
具を物語のスパイスとして使っているのが印象的だ。

　またエレドータス編に続いて監督が山際詠三でありチャコち
ゃんや、九重祐美子版コメットさんを担当しているだけに子供
達の生き生きした姿を撮っているのが特徴だろう。

　この田口ー山際コンビは、70年代最後を飾るレオの最終回の
コンビでもあるから相性が良かったのではないかと考える。

　ちなみに今回初めて宇宙ステーションと往復するMATアロー
1号を改良したスペースアローが登場するのだが、後にナックル
星人編で宇宙ステーションV1が襲撃された時に救援に駆け付け
ようとするが星人の妨害電磁波のためスペースポートのゲート
が開かず今回のEPのみの登場となってしまった。