複数の怪獣と対戦してこその怪獣王

 昭和と平成のゴジラ映画を見比べて思ったのは、ゴジラとキング
ギドラのキャラが入れ替わったなというもの。

 昭和のゴジラは人間の文明を破壊する神の使い的なキャラで当然
ながら人類の脅威的な扱いだったのが64年の三大怪獣地球最大の
決戦で金星の文明を3日で滅ぼしたというキングギドラの登場で、
自らのテリトリーを守るという名目から結果的に人類の味方として
ラドンやモスラと共に戦う存在になった。

 自らのテリトリーを犯すキングギドラの強さは凄いため幼虫2体
の連係プレーでゴジラに勝ったモスラが歯が立たないので、ゴジラ
とラドンの協力を仰ぎキングギドラを撃退する。

 これが60年代の定番パターンとなり怪獣大戦争や怪獣総進撃で
キングギドラに対して、ゴジラと複数の怪獣で迎撃するという内容
になる。

 70年代に入るとゴジラは完全に人類の味方になりガイガン&メガ
ロでは2対2のタッグマッチだったのが、メカゴジラでは強敵で沖
縄海洋博とのタイアップという事情もあったからかキングシーサー
なる怪獣も登場するがメカゴジラの逆襲のOPでも分かるように、
ほぼゴジラとメカゴジラのサシの勝負だったといっていいだろう。

 そして70年代最後の作品メカゴジラの逆襲では遂にメカゴジラ
&チタノザウルスという2体の怪獣と、ハンデキャップマッチを戦
う事になるのだ。

 平成に入るとvsモスラからモスラ&バトラのタッグと戦ったの
を皮切りにGMKではバラゴン&モスラ&キングギドラの3体と戦
い、遂にはファイナルウォーズで怪獣総進撃のキングギドラと同じ
くガイガンを皮切りにジラやカマキラスにクモンガ&アンギラス&
キングシーサーなど複数の怪獣達を相手に戦う事になった。

 複数の怪獣を相手に1体で戦うというのは圧倒的な強さを誇る必
要があるわけで、昭和では当初キングギドラがそういった立ち位置
だった。
それが84年に復活した時にキングコング戦やモスラ戦のような
圧倒的な悪役キャラを求められた平成では、昭和のキングギドラの
ような複数怪獣を相手にする形になったのだろう。

 やはり‘怪獣王’と呼ばれるなら複数の怪獣と戦っても、ものと
もしない強さが必要なのだから平成でそれが実現した形である。

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