50年前の今頃のキカイダー01は

　今から50年前の今頃OAされていたキカイダー01は、迷走していた
感が強い。

　というのも30話から女性ロボット・ビジンダーが登場し始めたの
だがサブタイトルが‘地獄に呼ばれるビジンダー’‘呪いの大時計 ビジン
ダー危機’‘振袖娘ビジンダー地獄絵巻’など最終回までの17話中8話ま
でビジンダーの名前が使われている。

　敵も般若の面に振り袖とツメを付けたキモノドクガや自らの光線
を腕時計に浴びせて人間を狂わせるキチガイバト、影法師製造器で
作られる全身黒タイツの影法師ロボットに海水をエネルギーにする
ウェットスーツにヘルメットというアクアラングマンなど。

　これらを見ているとオイルショックなどの影響から予算がひっ迫
しているのが子ども心にも分かるぐらいだし、大した弱点がない01
の代わりにシャドウが作り上げた悪の人造人間・ビジンダーが人間
とロボットの間で苦悩するなど主役的ポジションになっている感が
強い。

　27話以降キカイダーが登場しなくなるのはキカイダー＝ジローを
演じた伴大介がイナズマンの主役になったため、その代わりにビジ
ンダーが登場し始めたようだが01がビジンダーをサポートする形に
なっているのだ。

　37話から登場したシャドウの雇われ殺し屋ロボット・ワルダーも
キカイダーにおけるハカイダーのような立ち位置すら確保できず、
最終回の1話前の45話で01と最後の決闘を挑んで敗れ退場するなど
今ひとつの扱いのまま退場するなど迷走ぶりが目立っていた。