日本ラグビー最大の問題

サントリーが２連覇＝パナソニックに快勝―ラグビー日本選手権(時事通信) - goo ニュース

　国立競技場で小雨の中 行われたラグビー日本選手権はサントリーが旧・三洋
電機のパナソニックをノートライに抑えて21－9で快勝し、トップリーグに続いて
の2冠を達成した。

　ライブ中継を見られなかったので録画した試合を見たのだが日本の2強とも
言える両チームの戦いは、かなりのハイレベルでトライの応酬にならなくても
十分楽しめたのだが残念ながら観客が10,083と辛うじて1万人を越えた
ものの秩父宮開催ならまだしも国立だから空席ぶりが目立った。

　これは正直言って かなり深刻な問題である。

　日本のラグビーは大学を中心に回っていると言っても過言ではないぐらい、
最も観客を集めるのが関東大学対抗戦の早明戦で大学選手権の決勝よりも
動員数は多い。

　そしてレベルが高いはずの社会人のトップリーグの観客動員が大学よりも
少ないというのだから他の競技では考えづらい話で、ラグビー協会自体が これ
まで大学ラグビーの人気に おんぶに抱っこされていた流れから脱却できてない
という事だろう。

　しかも大学ラグビーと言っても今年の大学選手権は史上初めて早稲田・明治・
慶應の人気と伝統を誇る3校がベスト4に残れなかったという事からか、1月2日
のSファイナルが16,000人で8日のファイナルは14,407という観客動員数を
見ると寂しい限り。

　どうもラグビーファンとは‘早稲田・明治・慶應は根強いファンがいて応援する
けど、ひいきチームが負けるとラグビーそのものへの興味をなくす’と言った傾向
が強いのかと思ってしまうのだ。

　ラグビー協会が それでいいなら仕方ないのだが最大の問題は2019年に分
不相応といえるW杯を開催する事になっているので、ここで日本が活躍できなけ
れば恥をかくどころか本当のマイナー競技になってしまいかねない。

　本来なら7人制が五輪の正式種目になったりしているので上げ潮ムードになら
なければいけないのだが、今のままでは そうは思えないのだ。

　大学の方が社会人より人気があるというのはアメリカンフットボールがプロの
NFLよりもカレッジの方が人気があるというのと似ているのだが、アメフトは残念
ながらアメリカ国内で結実している競技だから それと同じでは困るのだ。

　Jリーグの新潟のようにサッカーだけでなくバスケットなど多方面のスポーツ
クラブになっているチームのスポンサーにトップリーグの企業が参加して（パナ
ソニックならガンバ大阪との提携のように）いくぐらいの大胆な改革をしない限り
厳しいだろう。

　社会人野球でもそうだが単なる企業対抗では もはや心から応援するファンは
限られているのだから、ラグビー生き残りのためにはサッカーと提携するぐらいの
覚悟がなければダメだろうと思うのだ。