薬師寺保栄の世界奪取から30年

 今から30年前の今日93年12月23日に行われたWBCバンタム級タイ
トルマッチで、王者の辺丁一に挑戦した薬師寺保栄が2-1の判定勝
ちして世界タイトルを奪取した。

 試合は1Rに右アッパーを決めてグラつかせるなど序盤から攻勢に
出た薬師寺に対し辺も5Rに右フックを決めて薬師寺をグラつかせる
など一進一退の攻防が続き、7Rに薬師寺の右ストレートで辺が腰砕
けになるも終盤は反撃し僅差の勝負と見られていたが113ー115、116
ー115、115ー113の2-1で薬師寺の手が上がった。

 この試合は福岡では中継がなく後日友人から送ってもらったビデ
オで見たのだが、正直言ってどちらの勝ちか分からないぐらい僅差
の勝負で言うなれば両者の運が結果に左右されたという事。

 王者の辺丁一はソウル五輪バンタム級代表だったが2階戦でブル
ガリア選手に勝ったと思われた試合を負けにされて、リングに座り
込んで抗議したので有名な選手。

 五輪後プロ入りし93年3月に辰吉丈一郎との統一戦に勝ったWBC
バンタム級王者ビクトル・ラバナレスに判定勝ちすると、5月のホセ
フィノ・スアレスとの初防衛戦で判定勝ちしたものの左拳骨折でブ
ランクを作っていた。

 本来なら7月に来日し辰吉丈一郎との防衛戦を行う予定だったが、
前述したように左拳骨折から暫定王者決定戦が行われ辰吉がラバナ
レスにリベンジして暫定王者となるも直後に網膜剥離で統一戦は中
止になる。

 そこで薬師寺が代役のように挑戦したわけだから、逆に薬師寺は
幸運だった事を考えると幸運だった薬師寺と不運な辺というバック
ボーンが反映したとしか思えない。

 これでタイトルを奪った薬師寺がスアレスとの初防衛戦を挟んで
辺とのリターンマッチでも11RTKO勝ちして返り討ちにし、暫定王者
に復帰した辰吉とのメガファイトに臨む事になる。

 

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