愚者の時計は止まっている

 野球好きを震撼させた高野連の野球特待生制度廃止問題を受けて昨日大学側も特待制度についての見解を発表した。
 そして大学側は極めて現実に即した対応を示した。
 それは大学の特待生の対外試合禁止処分を行わず加盟校への調査も行わないというもの、つまり在校生に今さら野球部員への奨学金の解約などを行わないというもので取りあえず現状容認している。
 高野連は極めて非現実的な特待生の対外試合禁止処分などを発表して混乱を招いているのに対し極めて現実的だ。
 今回の騒動をみた限りでは高野連の現状認識の甘さが垣間見えてくる。つまり高野連のトップが野球特待生の存在を ‘そんなものあるわけない’と考えていたようで‘あったとしても一部の学校だけ’と認識していたようなのだ。
 だから騒ぎがここまで大きくなってから‘こんなに多いとは思わなかった’と驚いていたのだろう。笑止千万である。
 何か不祥事が起きる度に、時代錯誤も甚だしい連帯責任を振りかざす高野連のお偉方の今回の所業は連帯責任を取らされる不祥事以外の何ものでもない。本来高野連トップは混乱の責任を取って辞任すべきである。
 そもそも少子化が進んでいるため、私学を運営する学校は生徒集めに血眼になっているし校名を宣伝して認識してもらわないといけない。そして校名を宣伝するのにスポーツは都合がいいのだ。
 一方で甲子園を目指す学生は少しでも出場できる可能性の高い高校でプレーをしたいのは当然だ。
 甲子園の常連私学と普通の公立高校では設備からして違うのだから何をかいわんやである。
 そういう現場の状況を無視して理想論ばかり語る高野連という存在はむしろ球界発展のために百害あって一利なしだ。
 ‘賢者の時計は動いているが愚者の時計は止まっている’ という諺があるが、今回の高野連のお偉方の所業は正しく頭の中の時計が止まっているとしか思えない事ばかりである。
 ここまで現状認識ができてない組織というのはアマチュアボクシング連盟と双璧ではないかと思うのだ。

 「お前ら野球を潰すつもりか!」   

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
特待生 (りょうころり)
2007-05-12 14:16:56
 高校野球に関しては随分前(何十年も?)から特待生を禁止していたみたいですね。
 たとえば今回は裏金問題から今の騒動に発展したわけですが、そんなに昔から裏金というのはあったのでしょうか?
 そして裏金なしの学費免除の特待生というのは、他の部活動では禁止されてないと思うのですが、野球ではなぜそれも駄目なのでしょうか?
 後者の特待生は日本野球界発展のためには私はむしろ必要ではないかと思うのですが・・・・やはり人気スポーツならではの理由があるのでしょうか?
 
 
 
諸悪の根源 (こーじ)
2007-05-12 23:28:21
>りょうころり様
 東大に行くために灘やラサールに行くのはOKで甲子園に行くのに越境入学はダメというのがそもそもおかしいのですよ。
 全ては高野連の化石頭連中の悪行以外の何ものでもないです。
 
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