鈴木俊継監督に ついて

　ウルトラセブンのダン対セブンの決闘で鈴木俊継監督の第1期ウルトラ
作品は終わった。
　鈴木監督は助監督からウルトラマンで監督に昇格。
　メフィラス星人が登場する‘禁じられた言葉’とザンボラーが登場する
‘果てしなき逆襲’を監督すると、セブンでは満田監督と共に全49話中
14話を監督した。
　オーソドックスで正統派の作品を演出していたが、時に実相寺監督の
ようにスピーカーの裏側にカメラを入れたアングルから撮影するなど面白
い工夫も取り入れていた。

　セブンでの作品は

 7話・宇宙囚人303　10話・怪しい隣人　13話・V3から来た男

16話・闇に光る目　21話・海底基地を追え　22話・人間牧場

26話・超兵器R1号　27話・サイボーグ作戦　30話・栄光は誰れのために

 31話・悪魔の住む花　35話・月世界の戦慄　37話・盗まれたウルトラアイ

 44話・恐怖の超猿人 46話・ダン対セブンの決闘

　いずれも印象的なEPばかりだ。

　特に若槻文三と組んだ‘怪しい隣人’や‘超兵器R1号’、市川森一と組
んでクラタ隊長という魅力的なキャラを生み出した‘V3から来た男’‘月
世界の戦慄’そして工作員の少女の悲しみを描いた‘盗まれたウルトラ
アイ’も忘れがたい EPである。　

　またウルトラシリーズでは未だに唯一人間の体内で戦った ‘悪魔の住む
花’も演出しているのだ。
　まさに職人的な演出が印象的な監督だった。

　第2期でもミラーマン、ジャンボーグA、ファイヤーマン、トリプルファイ
ターなども監督していたが残念ながら亡くなられている。