2010選抜高校野球・第10日&11日 Sファイナル

　Sファイナルは雨のため第2試合が翌日に順延となった。

 　第1試合は広陵の有原と日大三打線の対決が焦点だが、共に打線が強力
なだけに打ち合いになる可能性もある。

　第2試合は図らずも雨のため連投を免れた興南の島袋が粘り強い大垣
打線を どこまで抑える事ができるか？
　Qファイナルでエースを温存できた大垣は中2日で葛西が登板できるのが
大きい。

　第1試合：日大三 14－9 広陵

　雨が降り続く中で始まった試合は1回表に広陵は連打と死球でノーアウト
満塁から4番はピッチャーゴロ併殺でチャンスを逃したかに思われたが、
5番が四球の間に連続暴投で2点を先行する。

　その裏 日大三はエラーで出たランナーを2アウト後に4番の2ベースで
返すと なおも2塁から5番のタイムリーで2－2の同点に追い付き、3回には
2番のHRで3－2と勝ち越す。

　なおも2つの四球とヒットで満塁と攻めるが広陵は併殺で凌ぐと6回に 3番
手の吉永を攻め2ベースを足場に四死球で2アウト満塁から2番のタイム
リーで4－3と逆転。

 　日大三は その裏に5番と7番のヒットで追い付くが広陵は直後の7回に
4番のHRで勝ち越し、更に8回には先頭の有原がショートゴロエラーでノー
アウト2塁のチャンスを作る。
　ところがバント失敗などで有原は激しくなった雨の中で2塁に釘付けで追加
点が取れず流れが変わった。

　その裏に日大三はヒットとバントに四球で1アウト1・2塁から8番のバントを
有原が1塁に悪送球で同点。
　なおも2・3塁から9番の代打が2点タイムリーで勝ち越すと激しい雨の中で
6安打と四球やエラーなどで一挙に10点を挙げて試合を決めた。

　広陵も9回に2アウトから1安打と4つの四球にエラーや冒頭などを絡め
4点を返すが及ばず。

　サスペンデッドがあれば7回終了時点で打ち切りになるようなコンディション
の中での試合だけに両チームの選手達には気の毒だった。　
　広陵は8回にノーアウト2塁でランナーの有原が激しい雨の中で釘付けで
追加点が取れなかったのが結果的に響いた形だ。

　第2試合：興南 10－0 大垣日大

 　興南は1回に1アウトから2つの四球でチャンスを作るが4番が2塁ゴロ併殺
に倒れ無得点だったものの、2回に1アウトから6番がライトにHRを打ち込み
先制すると四球とバントで2アウト2塁から9番・2番の長短打で3点を先行。

　更に3回に4番の2ベースからチャンスを掴むと5番がヒットで続き6番の3ベ
ースと7番の2ベースで この回も3点を挙げ、4回にも3安打に7番の2ベースで
8－0と大量リード。

　興南の島袋は1回に1番から粘られたものの討ち取ると、5回まで2アウト
から四球を1つ出したのみで大垣打線をノーヒットに抑える。
　6回・7回に1安打づつ出るが、さすがに4回までの8失点は大きかった。

　8回・9回にも1点づつ追加した興南は8回から砂川を投げさせ結局10－0で
完勝した。　

　大垣の先発左腕・葛西は低めの変化球を興南打線に見極められ、高めに
浮いたボールを痛打されるという技巧派が崩される最悪のパターンだった。

　さてファイナルは日大三－興南となるが・・・・・・

 　ジンクス的には興南有利か。

　選抜では沖縄勢は沖縄尚学が過去2度優勝していてファイナルの相手は
水戸商や聖望学園といずれも関東勢相手。

　Sファイナルが2日に分けて行われたのは38年前の72年以来だが この
年は日大三がファイナルで日大桜ヶ丘に敗れて準優勝に終わっているし、
夏は九州の津久見が優勝している。
 また80年夏に同じくSファイナルが雨で2日に分かれているが この時も早稲
田実は準優勝と東京勢にとって縁起はよくない。

 　更にSファイナルで今回の日大三のように連打で一気に逆転勝ちした
チームは 96年の智弁和歌山が高陽東相手にやっているし、夏では75年に
新居浜商が上尾に 86年にも松山商が浦和学院相手にやっているが全て
ファイナルで敗れている。

 　というデータがあるが、明日はコレが当てはまるか？