ミラーマン34話・SGM対ミラーマンの決斗でインベーダーはジャンボフェニッ
クスとミラーマンを戦わせて共倒れを狙おうと企て、実際にフェニックス2号機
ではあるがSGMが味方であるミラーマンを攻撃するというヒーロー作品では初と
思われる衝撃的なシーンがハイライトになる。
団地群のニュータウンの住人達を怪獣・スモークネスで皆殺しにして住人と
入れ替り京太郎のみに正体を仄めかしながら、SGMが出動した時には見事に
隠蔽するというのは狡知に長けたインベーダーならではの陰謀だ。
1人のみが真実を知っていても他の者が騙されると真実を知っている者は孤立
して追い詰められるというのはウルトラセブンの45話・円盤が来たや47話・
あなたはだあれ のパターンで、特に今回のEPはセブンの47話を髣髴させる
団地での住人入れ替りだ。
本来なら最大の理解者である御手洗博士が京太郎を信じて擁護したいのだが
立場上できないところに博士自身の葛藤があるし、それに京太郎が挑発に乗り
やすいという性格が事態の悪化に輪をかけてしまう。
当然ながら孤立感を強めた京太郎は夜半に単独で真実を暴くために団地に
乗り込んで・・・というパターンになり、そこで正体を表したインベーダーを殲滅
するために団地の破壊を始めるものの一般の人間にはミラーマンが狂ったと
しか思えない状況になる。
インベーダーは京太郎が挑発に乗りやすいという性格を これまでの戦いで
熟知していたし、SGMのメンバーにも藤本のような直情的な性格を持つ隊員が
いるというのを知った上での作戦だったのだろう。
ただし京太郎にも これまでの戦いで挑発に乗りやすいが冷静な部分も持ち
合わせていたためフェニックスの攻撃を甘んじて受けていたいし、御手洗博士の
制止命令をチーフは忠実に守っていたため最終的に全面対決にならなかった
のはインベーダーの計算違いなのかもしれない。