清水紘治について

　前回のウルトラマンメビウスから登場したヤプールの人間体
である黒づくめの男を演じているのが清水紘治である。
　清水紘治といえばウルトラマンエースの4話・三億年超獣出現
に登場した超獣ガランとシンクロした怪奇漫画家の久里虫太郎
を怪演している。
　久里の描いた絵のとおりに実体化されるという展開はなかなか
秀悦だったが最後はガランがエースのタイマーショットで右腕を
吹っ飛ばされると久里も右腕を痛めるという具合になりガランが
炎上すると同時に屋敷ごと炎上して死ぬ。
　ダイナでも38話の怪獣戯曲で怪獣ブンダーを作り出してしまう
劇作家・鳴海浩也を演じているが、この作品の監督が故・実相寺
昭雄で実相寺演出が鳴海の怪しさを前面に引き出しかなり印象的
なキャラに仕上げている。
　つまり怪獣を引き出す役としては最適な俳優といえるだろう。
　ヤプールの人間体といえば23話に奇怪な老人が登場するが、さ
すがに今では使い辛いだろうから黒づくめのマント姿の男にした
のだろう。
　ただこの黒づくめの姿はヤプールというよりウルトラマンレオ
の40話以降に登場したブラック指令に近い。
　ブラック指令は母星のブラックスターから円盤生物を呼び寄せ
MACステーションを急襲して全滅させた、そしてレオを倒すため
に次々と円盤生物を地球に呼び寄せた張本人だが正体は不明。
　ある意味ヤプールの残党だったかもと思う事がある。
　とりあえず怪しい役をやらせると見事にハマる清水氏の演技に
注目である。