小田強化委員長が辞意=南部監督の去就は未定―バレーボール男子五輪予選
昨日リオ五輪男子バレー世界最終予選兼アジア予選の7試合中
5試合目で早々と敗退が決定した日本代表を見て‘龍神ジャパン’
を名乗るにも拘らず、やるべき事をやらず五輪に出場しようとす
る身の程知らずの姿勢が龍神様の逆鱗に触れたという事以外の
何物でもないだろう。
ご存知のようにプロ化した最近の男子バレーは日本が金を取った
ミュンヘンの頃とは比べ物にならないぐらい進化しており、それに
付いて行くには半世紀近い前の栄光に過ぎないミュンヘン方式の
強化法は見直しが必須だった。
だからこそ初の外国人指導者ゲーリー・サトウ氏を招聘して建て
直しを図ったのだが短期間で結果が出るわけないにも拘らず解任し
伝統堅持派としか思えない南部正司体制に戻したのだが、若手イケ
メン選手を抜擢してW杯でも6位に入ったのでメディアからは好評
だったものの個人的には‘絶対に五輪は厳しい’と思っていた。
というのも昨日のオーストラリア戦のメンバーを見ていると国内
組ばかりで海外で修羅場を潜った選手がいないのだ。
マスコミは‘サーブミスが’を連呼するのだがサーブミスをすると
レギュラーから外されるようなプレッシャーのかかる海外のチームで
普段からプレーしているのと、負けに繋がるミスをしてもメディアに
守られてプレーできる国内リーグでは ここ一番の場面で差が出るの
は当然だろう。
いみじくもシドニー五輪最終予選で敗退した時のエース・加藤陽一は
‘対戦相手は五輪出場するのと逃すのでは年俸に関わるのに対して、
日本は惜しかったねで終わる差が出た'と語っていたように本当の意味
でのプロがいないというのが代表チーム最大の課題で石川祐希や柳田
将洋らを最低5年は海外のチームでプレーさせるぐらいでないとダメ
ではないか。
首脳陣も小田勝美強化委員長や南部監督の辞任は当然で日本人監督
ではダメだというのが歴然としたのだから、後任監督にはラグビーの
エディ・ジョーンズのような実績のある外国人監督を招聘するべきで
間違っても一部メディアで囁かれている荻野正二らを就任させるなら
東京五輪では5戦全敗に終わると同時に五輪最後の試合になるだろう。
巷では‘もはや男子バレーは世界に太刀打ちできない’という声が
出ているのだが、男子バレー同様 緩い強化しかしなかった‘お仲間’
のラグビーがエディ・ジョーンズという名コーチを招聘し任せた結果
4年で南アフリカに逆転勝ちするなどW杯で3勝を上げるまでレベル
アップした成功例があるのだ。
それに背を向けてミュンヘン以来の強化法に拘るなら完全に男子
バレーは終わるだろう。