日本、8強成らず=錦織が雪辱、添田完敗―デ杯テニス(時事通信) - goo ニュース
2月10日から兵庫県三木市のブルボンビーンズドームで行われていたテニス
のデビス杯ワールドグループの初戦で日本はクロアチアと対戦。
05年の優勝国のクロアチアが相手だったが全豪ベスト8で20位にランクを上
げた錦織圭が登場し対戦相手が43位のイボ・カロビッチと55位のイワン・
ドディグだという事で現行制度になって初のベスト8入りを期待されたが、ドディグ
には添田豪と錦織が勝ったもののカロビッチには2人とも完敗しダブルスも落と
した事で2勝3敗で敗れた。
今回は5試合全てがWOWOWでライブ中継されたので初めてといっていい
ぐらいプロの国別対抗戦の面白さを堪能できたし、場内の盛り上がりもすばらし
かった。
テニスは ご存知のように試合時間が長いため日本では どうしてもディレー中継
や録画中継になりがちで新鮮さが今ひとつという難点があったが、WOWOWの
ような衛星放送の普及で試合開始から試合終了までライブで見られるように
なっているのでライブ中継ならではの醍醐味が味わえるのが何といってもありが
たい。
特に初戦で90位の添田豪が格上のドディグに2セットダウンから逆転勝ちして
現行制度になって日本人初勝利を挙げた試合は本当に興奮したし‘この勢いで
連勝’と思った錦織が敗れたのを見てガッカリしたのだが こういうのはディレー
や録画でOAされても全く面白味がない。
最終的に負けてしまったが やはり経験の差というのは大きく、これからの日本
がベスト8以上に勝ち進むにはメンバー全員が世界ランキングで50位前後まで
に入らないと厳しいという事を痛感する。
思えばテニスのデビス杯以外にもサッカーW杯、ゴルフのライダー杯など伝統
的なプロの世界的国別対抗戦は行われていて、テニスやゴルフなどの個人戦
やクラブ単位が主流のサッカーでも国別対抗になるとメンバーの目の色が違う。
それを考えれば野球も国別対抗戦がない方がおかしいし、いろいろと批判は
あるものの現在行われているWBCが その役割を果たしている事を野球界の
面々は肝に銘じた方がいいだろう。
特に日本人は国別対抗の団体戦が好きな民族だ。
「MLBなどでもレギュラーシーズンの全米中継でも視聴率が
2~3%で地上波放送に値しないものになっている時代に
日本のプロ野球地上波放送の視聴率が一桁になったといっても
不思議ではない。
発達したマスメディアを通じて海外のサッカーやMLBの試合を
見慣れた者をとりこにするには国際試合を充実させるしか
ないし、レギュラーシーズンは球場への来客とローカル放送で
凌ぐものと思考を切り替えなければいけない」
と以前スポーツ紙のコラムで小林至氏が主張していたのが現実だろう。
男子バレーが いい例で、かつてメジャーだったのが五輪にすら出られなくなると
急速にマイナー化したように国際競争力の無い競技は廃れる運命にあるの
だから、日本の野球関係者も‘ペナントレースに集中’だけではダメでWBCで
日本が勝ち続けられるようにバックアップしないといけない。
いくら‘MLBはプレシーズンゲーム気分’などと言っても そういう相手に負けては
いけないし、勝ち続けないとプレシーズンゲーム気分の相手にすら勝てないと
いうような目でスポーツファンから見られてしまう可能性が高い。
スポーツを盛り上げるのは国際試合の活躍と、ライブ中継が今や必要不可欠な
時代になっているのだから。