名作への橋渡しができる 荒野の七人

　1月下旬に女房の実家に車で帰省する時に息子達に聞きたいCDを尋ねると
‘何でもいい’という答えだったので助手席に座った長男がガサゴソやって取り
出したのが西部劇スペシャル。

　そして このCDの最初に収録されていたのが荒野の七人だった。

　エルマー・バーンスタイン作曲の壮大なメロディをBGMにして長男に荒野の
七人の概要を説明してやると興味を持ったので、ならば見せてやろうと思い
2月8日にWOWOWでOAされたのを収録して今日見せたのだった。

　ちなみに字幕スーパーの映画を見せたのは大脱走に続いて2度目。

　コチラも音楽が同じくエルマー・バーンスタインで監督もジョン・スタージェス
だしスティーブ・マックイーンやジェームス・コバンとチャールズ・ブロンソンら
大脱走でも顔なじみの出演者達もいるのでハードルは低いだろうと考えたの
だった。

　時間は2時間8分だったのでアニメ系がOAされない今日あたりがベストと思い
終了後は そのまま寝られるようにして19:00から見せ始めたのだった。

　ジョン・ウェイン作品は意外に長いしマカロニウエスタンは残虐シーンが多い
ので、オールスターキャストの荒野の七人は西部劇を見始めるのには最適な
作品だと思う。

　これを見てから本格的な西部劇に興味を持ってもいいし、オリジナルである
七人の侍を将来見る気になってもらう狙いもある。

　子供達に知って欲しい この作品のテーマは団結した力の強さで、いくら腕利
きのガンマンが7人揃っても彼らだけでは村は守れないし 最後に村人が力を
合わせてガンマン達のピンチを救うシーンをアピールしていた。

　それと厭戦気分の村人が盗賊と取引してガンマンを追い出す時に子供達に
慕われたチャールズ・ブロンソン演じるベルナルドが自分の親達の悪口を言う
子供達に対し
‘父親達は銃を持たなくても家族全員を守っている責任感の
ある勇敢な人だ。

　みんな重い責任を背負って死ぬまでそれを守り続けている。

　ロバと一緒に畑で汗水流して働く事こそ本当の勇気で、
オレにそんな勇気はない’
と叱るシーン。

　これはラストで長老が
‘農民だけが勝ち土地と同じように永遠に生き残っていく
でしょう、あなた方は奴らを風がイナゴを吹き飛ばすように
退治してくれた。そして風は我々の土地を過ぎ去って行った’
というセリフとつながっている。

　見た目のカッコよさよりも地道に生きる事の尊さを語っているのだから下手な
勉強や説教よりも よっぽど子供達のためになる作品だろうと思っていたら、子供
達は けっこう気に入ってくれたようでよかった。

　ちなみに私は この作品でユル・ブリンナーのファンになったのだった。