ウルトラセブンの人気EPといえば特集雑誌などでは最終回や
ノンマルト編にメトロン星人編、ペロリンガ星人編などが挙げら
れていたし一昨年BSプレミアムでOAされた‘もう1度見たい
ウルトラシリーズ'的な特集番組でもこれらとギエロン星獣編は
挙げられていたが不思議とガッツ星人編は入ってない。
メトロン星人編やノンマルト編などはセブンならではの内容だ
から仕方ないとはいえ、ワクワク度はキングジョー編や最終回と
比べても遜色ないはずだが・・・と思ったりする。
実はガッツ星人編は侵略宇宙人がヒーローを徹底的に分析して
弱点を見つけ出して倒すものの、最後はヒーローが復活して逆転
勝利という視聴者にカタルシスを味あわせる要素がふんだんにあ
るし第2期ウルトラ以降にもフォーマットが流用されている。
最も代表的なのが3年後の帰ってきたウルトラマンのナックル
星人編で、ナックル星人はシーゴラスやベムスターという過去に
倒した怪獣でウルトラマンの能力を分析しただけでなく郷秀樹の
恋人の坂田アキと師匠の坂田健を殺害し心を乱させてブラックキ
ングと共闘しウルトラマンを倒す事に成功する。
これなどガッツ星人編と同じフォーマットで坂田兄妹の殺害や、
初代ウルトラマン&セブンによる救出がなければ完全に焼き直しと
いわれる内容だろう。
他にもウルトラマンAのゴルゴダ編やジャンボーグAのジャン
キラー編なども同じフォーマットによるものだと思われる。
ガッツ星人編ではヒーローをウルトラ警備隊が救出するという
解決法だったのが、帰ってきたウルトラマン以降お助けキャラが
登場する事になりヒーローのピンチも彼らが登場するプロローグ
的なものになっていた。
やはり複数ヒーローの共演は敵が強くないと単なる‘いじめ’に
なってしまうため主役が倒されるなどピンチに陥らせる必要がある
一方で、これが続くと主役が弱く感じるし恒例行事になってしまい
マンネリ感溢れるものになる副作用があった。
そんな中で平成ウルトラと呼ばれるウルトラマンティガやガイア
に、ネクサスやマックスなど倒されたヒーローを人類の手で甦らせ
るEPが番組のヤマ場になったのは喜ばしい事だと思うので、藤川
桂介-飯島敏宏ラインで作られたセブン暗殺計画はその元祖だと思
うのだ。