ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
北京からロンドンへ
火曜日から北京五輪を種目別に6日間に亘って検証してきた。
競泳やソフトボールのように成功した種目や、男子サッカーに野球、
リレーを除く陸上など失敗した種目もあった。
火曜日の冒頭に記したように金9・銀6・銅10の計25個は決して悪い
数字ではない。 よく健闘したと言って いいだろう。
思えば日本人が本格的に五輪にハマッたのは東京から。
その後、大成功した東京五輪の頃のやり方をベースに強化していた
のでモントリオール、ロス、ソウルと徐々に獲得メダル数を減らして行き、
特にソウルではどん底に落ちた。
なにせ金4・銀3・銅7の計14個である。
ロスでカール・ルイスを筆頭にプロ化の波が押し寄せて来たのに対し、
日本はアマチュアリズムに拘り一部の選手を除いてコーチのロボットの
ような選手が多かった。
これでは勝てるわけがない!
ただし惨敗は薬になる。 海外のコーチング理論が入ってきて最も
効果的だったが‘才能がある選手に、いかに努力させるか’というもの。
通常才能のある選手は努力しなくても、才能がない者が一生懸命努力
して辿り着くレベルの事ができる。
それまでの日本は‘才能のない者が一生懸命努力した’という選手を
中心にしていたが、スポーツ強国は才能のある選手が努力している。
才能のある選手に努力させる方針に切り替えた結果、バルセロナでは
金3・銀8・銅11と盛り返した。
ところがアトランタではピーキングに失敗し才能のある選手達が ‘エンジョイ宣言’をして顰蹙を買うなど初期エラーが続出して、金3・銀6・銅5とバル
セロナを下回りソウルとメダル数は同数に落ち込んだ。
そのエラーがあったからこそシドニーからアテネは金が3~5~16、銀が
6~8~9、銅は5~5~12と右肩上がりで、アトランタ以降成績も上がって
いった。
現代の世界レベルでは若さと勢いだけでは戦えない。
キャリアからくる経験値が勝敗のカギを握るようなっている。
それを裏付けるように金メダリストは柔道の石井慧以外は4年前を
経験している者ばかり。
それだけ経験というのが財産になっているのだ。
今回失敗した例を見ると野口みずきを中心にオーバーワークから
来るケガ人が多かった。 ここが肝心なのだが、アテネで20代半ば
だった選手も今回は30前後となる。
すると考えて練習を積まないとオーバーワークという罠が待っている。
ところが保守的なマスコミは‘ケガする寸前まで追い込んで練習しな
ければ戦えない’などとオーバーワークを賛美するような論調が多い。
年齢を重ねると疲れが取れ辛くなってくるし、練習も考えてやらないと
ケガなどをしやすくなるのだ。
高橋尚子の選考レースでの失敗がいい例だが、金メダルを取った頃
より激ヤセしていたのを見ると どんな練習をしていたか一目瞭然だ
やはり年を取ると体力が弱るので疲れを残さない効率のいい練習を
する時期に来ていると思える。
今回のエラーをきっかけにソウルの頃のような悲惨な成績に転げ落ち
るのか?アテネの時のように大躍進するのか?
答は4年後に出る。
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もともと“アマチュアリズム”はヨーロッパの貴族階級が労働者階級を締め出すために形成されたもので、スポーツ評論家の二宮清純氏などはヨーロッパ人に面と向かって
「東洋人に本当のアマチュアリズムが理解できる訳が無い」
などと暴言を吐かれたそうですから。
そんな意味で以前もコメントしたように俺は“冬季五輪不要論者”です。
ま、4年後を楽しみにしましょう!
それより福田さんよぅ・・・
そうなのですよ、プロ化というのが正解でしょう。
アマでは‘私はコレで食べているのではない’という逃げ道がありますからね。
少なくともJリーグという格好のお手本がありますから。
>こうちゃん様
結局は選手とコーチにメディアが三位一体となって
臨まないと勝てません。
どれかが欠けても厳しいですよね。
残念ながら一番タチが悪いのがメディアですけど。
まぁ五輪に出場するメジャー競技の選手は何とか言いながらプロですから、ケガするようなオーバーワークは恥ですし自己管理ができていないです。
ただ野口みずきは本人もですが、コーチ達に大いなる責任があるでしょう。
本人が記者会見で謝罪してもよかったですが。