検証!北京五輪・体操&バレーボール偏

 今回はバレーボールと体操。

 かつて共に‘お家芸’と言われていた両種目。
 モントリオールまでは金を取り、ロスで銅を獲得したまではよかったが
ロス以降メダルがないバレーに対してアトランタとシドニーでメダルを逃し、
アテネで復活した体操を取り上げる。

 まず男子バレー。

 出場自体が奇跡的な事でイタリアやブルガリアには連敗するのは分かり
きっていたが、3試合目で開催国の中国に0-2から追い付いたもののフル
セットの末敗れたのが響き 4試合目の勝てる見込みがあったベネズエラ
にも0-3で敗れた。
 こうなると最終戦は格上のアメリカだけに抵抗すらできず敗れ5戦全敗に
終わった。 

 まぁ出場権獲得からWリーグを戦って、なおかつ決勝ラウンドに招かれて
ブラジルで戦うハメになり公式ボールでの練習すらできなかったのを聞いて
‘全敗もありえる’と覚悟していた。
 とはいえ敗れたとはいえイタリア戦は第3セットをブルガリア戦も第1セット
を競り、第2セットを取ったりと健闘はしていた。

 3試合目の中国に勝てれば展開は違っていただろうが、フルセットの末に
敗れて気持ちが切れた感があった。
‘継続は力なり’という言葉があるが、バルセロナ以降16年のブランクは
やはり大きかった感じだ。
 男子バレーが再び暗黒時代に戻るのか、徐々に復活の道を辿るのかは
これから2年間の強化にかかっている。

 女子バレーはポーランドに勝てればベスト8には残れるが、敗れれば
ベスト8にも残れない。
 例えベスト8に残っても それまでだろうと思ったが、ポーランド相手に
2-0から追い付かれたときは‘オイオイ’だったし‘これではベスト8止まり
だな’と確信した。

 ここまで予想通りに進むとは珍しい。

 結局4年前から殆ど進化してなかったという感じだ。

 ‘本来ならアテネでデビューした栗原や大山、大友らが4年間の国際経
験を積んで最低でもベスト4には入らないといけないし、そのためにはアメ
リカ・中国・キューバの3強の一角を崩さないと’と思っていたが、3強には
歯が立たずポーランドともフルセットではベスト8で敗退という結果もやむを
えないだろう。

 今日の新聞で‘男女の代表監督を公募’という形で募集していた。
 ハッキリ言ってバレーの再建のためには、これまでの考え方に凝り固
まっている代表OBに監督を任せてもダメ。


 世界のバレーはプロ化しているので、プロの外人監督と契約

して固定観念を捨てるところから始めないと世界から取り残される

だろうし、国内のジャニーズコンサートで間借りしたような

雰囲気の中で試合を続けていては進歩はない。

 まずジャニーズ離れから

始めるべきである。

 体操はアテネ以後のルール改正以来、中国に勝てなくなっていた。
 もっとも中国にとっても今回の男子体操は、日本が長野でジャンプ団体
での金を求められた以上のプレッシャーがあった種目だ。
 そういう状況の中国に対し五輪初出場選手が6人中4人いてケガ人を
出しながらも団体で銀を取れたのは、世界のトップレベルにある証明と
思える。
 とかく周りから‘連覇’を連呼されると、中国に届かなくなった時点で崩
れる可能性が高いのを持ち直したのを評価したい。

 個人総合でも あん馬で落下した内村が銀を取り、つり輪で信じられない
落下をした富田も4位に入るのだから力は本物だろう。
 ただ昨今の体操は種目別のスペシャリストが集まっているので、かつては
1つぐらいは取れた金が種目別の方が個人総合より取り辛くなっている。

 6つある種目の1つ1つの演技が高度化しているためと、メダリストの門戸
を広げるためという大義名分があるので これからはスペシャリストによる
演技が増える傾向は止まらない。
 実際に かつてはソ連や中国、アメリカ、ドイツ、ブルガリアとメダル争いを
していた時代は5カ国ぐらいでメダルを分け合っていた。
 ところが今回は13カ国、特に種目別ではスペイン・フランス・クロアチアや
ポーランド・イギリスにウズベキスタンといった国からメダリストが出ている
のだ。 

 例えば日本のウィークポイントと言われたつり輪だが、関係者によると
‘つり輪は力技だからスペシャリストになると腕が太くなり他の種目に影響
してしまう’との事。

 競泳でいえば平泳ぎのようなものらしい。
 8冠を達成したマイケル・フェルプスも平泳ぎだけは挑戦してないのを
見ても分かるだろう。
 それぐらい種目別のスペシャリストが増えている現実がある。

 4年後に向けて内村や坂本らを中心にオールラウンダー+スペシャリスト
という独自の強化を進めていけば王座奪還も夢ではないだろう。 

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