日本の中継文化だったディレー中継だが

 先日99年8月29日に大阪ドームで行われたWBCバンタム級
タイトルマッチ中継の冒頭で日本テレビの船越雅史アナが裏番組の
世界陸上女子マラソンの大まかな結果をネタバレさせた記事を上げ
たのだが、考えてみると当時のスポーツ中継は録画やディレー中継
は決して珍しくなかった。

 特に海外で行われる試合の衛星中継は民放がOAする場合は衛星
機器のトラブルなどを考慮し1時間遅れでOAするのが当たり前で、
例えば74年にキンシャサで行われた世界ヘビー級タイトルマッチ
のジョージ・フォアマン-モハメド・アリ戦は本来なら12:00ゴ
ングだったのが中継は13:00開始だったのを覚えている。

 バレーボールの国際試合も18:00に始まる日本戦を1時間遅れ
の19:00から編集して中継していたし、F1グランプリもディレー
や録画が当たり前で我々視聴者からも文句は出なかった。

 これは民放が時間枠が決まっているため放送延長はしづらく視聴
者も時間枠内に終わる方を喜んでいたわけで、当時はインターネッ
トなどないからリアルタイムの情報が入らずディレーや録画中継に
も満足していたのだろう。

 国内のゴルフ中継では14:00からと16:00からの番組が
あって14:00からのは生中継だが16:00からのは録画中継
だったので、どうかすると14:00からの番組内で16:00から
の試合の結果を流して視聴者の顰蹙を買うケースもあったのも
事実。

 それが変わってきたのは90年代後半でインターネットが普及
し試合の途中経過などの速報が入ってくるため、中継が始まると
ネタバレ状態になるわけで視聴者からのブーイングも出始めた。

 また衛星機器の性能も上がったため機材のトラブルで中継が途
切れる事も今では見なくなった事も大きいだろうし、衛星放送や
ネット配信などの中継が普及してきたのも大きいので日本でも欧
米並みにスポーツ中継は試合開始から終了まで生中継という時代
になっていくのだろう。

 逆に言えばそれがしづらい民放地上波のスポーツ中継が、不評に
なっているのだろう。

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