井上尚、7度目防衛へ順調=来年は3階級制覇目指す―WBO・Sフライ級
WBO:Sフライ級王者・井上尚弥が12月30日に行われる7度目の
防衛戦を最後にタイトルを返上し、来年はバンタム級に上げ3階級
制覇を目指す事を表明したようだ。
最大の理由は減量苦が酷くなっている中で来年2月24日にロスで
予定されているSUPERFLY2でIBF王者ジェルウィン・アンカハス
との統一戦が流れた事から、格下の挑戦者相手に防衛戦を行っても
意味がないという判断からだろうが当然の判断だろう。
現在Sフライ級で他団体の王者達は井上との対戦を受け入れない
中でIBF王者のアンカハスは興味を示していたし、2月のSUPERFL
Y2の目玉として行われるなら12月30日の防衛戦から2か月足らず
のインターバルになっても大丈夫だろうと思っていたが格下挑戦
者ならば無理をする事はない。
現在成長期にある井上はSフライに上げてから3年経つ事から体
重を維持するのに難儀している様子で、そろそろ限界に近づいて
いるのでバンタム級に上げるのは時間の問題だと思われていたし
他団体の王者との統一戦が辛うじてモチベーションを保っていた
わけだ。
2月の試合が流れた事で短いインターバルで試合をする事を避け
られた一方で、その反面アメリカでの試合がなくなったのは残念で
はあるがバンタムで活躍すれば自ずとその機会は訪れるだろう。
問題はバンタム級の4人の王者のうちWBCは山中慎介からタイト
ルを強奪したルイス・ネリでIBFはライアン・バーネット、WBOは
ゾラニ・テテにWBAはジェームス・マクドネルとなっているがWBC
王者のネリが「山中との再戦に勝てば井上を挑戦者に指名」などと
載っていたが果たしてまとまるのか。
ただでさえイギリス人王者やテテのようなイギリスプロモータ
ー傘下の選手を日本に呼ぶのは難儀だし、乗り込んで行くとなる
とTV局が難色を示すわけで山中慎介と同じ悩みを抱える事になる
だろう。
とはいえ当面は30日のヨワン・ボワイヨとの防衛戦で2月の統一
戦キャンセルによるモチベーションに負けず、しっかり勝って卒業
して欲しいものだ。