|・) |冥府巡りの旅 →|
|・)… 何の事だろう。
(夜松健)
( `m´) 「…娘さん
今夜 冥府へと貴女をガイド致しますのは
わたくし 夜松健でございます。」
|・)… 何の話しかな。
(夜松健)
( `m´) 「…六道輪廻において、地獄・餓鬼・畜生の界を三悪趣と呼び、
転生を最も避けるべき界であり、
また現世の人間が 三悪趣の有情に祈りや供養を捧げる事が重要で、
そのようにして 三悪趣の有情が苦界を脱するのを助け
自己は それによって無量の功徳と資糧を積み 仏道の成道に近づきます。」
(夜松健)
( `m´) 「…それでは 蝋燭を1本持って わたくしの後ろに続いて下さい。」
|・)…
(夜松健)
( `m´)つ| ガラッ
(夜松健)
( `m´) 「…さあ 三途の川を越えると、こちらに辿りつきます。
ここでいわゆる「閻魔帳」「閻魔鏡」によって
生前の 自己のあらゆる罪過が明らかにされます。
三途の川で「脱衣婆」によって剥ぎ取られた衣は、
罪過が重いほど衣も重く、
ある重さ以上になった場合は 地獄行きが決定されます。」
(夜松健)
( `m´) 「…また 徳や霊性の高い人物の霊魂は ここには至らないとされます。」
(夜松健)
( `m´) 「…さて 次の地獄は いよいよ地獄で刑罰を受ける事になった有情の姿があり、
現世において贅沢な生活をして他人に施さなかったり
他人を苦しめたり 風紀を乱したりした者がここに堕ちるとされます。」
(夜松健)
( `m´) 「…次の段階では 刑罰を受けている者もいますが、
現世の者の祈り法要によって助けを与えられる段階で、
目連尊者が ここに堕ちた母親を助けている姿があります。」
(夜松健)
( `m´) 「…この段階ではまだ 生前の信仰や 現世の者の祈りや供養によっては
菩薩がこの殿まで来られて 死者に幇助が与えられます。」
(夜松健)
( `m´) 「…この段階にては 既に菩薩や尊者の姿はありません。
ここは閻魔王の司る殿にして 死後35日を迎えた者の裁きが行われ、
また ここに堕ちた者に刑罰が与えられています。」
(夜松健)
( `m´) 「…徐々に刑罰が重くなって参ります。
この冥府の十王を生前に祀ったり 祈りを捧げていれば
死後の罪の裁きを減じてもらえるとされています。」
(夜松健)
( `m´) 「…刑吏や冥官の姿も 鬼神のような姿となり、
またここで刑罰を受ける事に決定された者たちが
餃子のように茹でられています。」
(夜松健)
( `m´) 「…ここでは 死後100日を迎えた者が裁きを受け、
ここに入る事を決定された者が 過酷な刑罰を受けています。」
(夜松健)
( `m´) 「…この段階は 一周忌を迎えた者が裁きを受ける場所であり、
一周忌を迎えた者の裁きと嘆願の様子は 他の殿と少し違っています。
ですので、死者の罪過の裁きを少しでも減じ、速やかに悪趣を脱するために
現世の者の祈りや供養が非常に重要であります。」
(夜松健)
( `m´) 「…ここは 五道転輪王の司る殿で
人間や動物が次の転生先を申し渡されています。
ここから再び転生するのですが、
人間に生まれなければ 仏道修行が出来るチャンスはなく、
人界に人間として生まれさせて頂くように願っているのではないでしょうか。」
(夜松健)
( `m´) 「…しかし 今晩だけは 第十一殿が特設されているのであります。
是非 お入りになって下さい。」
|・) |第十一殿 →|
|・)… 入らないもん。
(夜松健)
( `m´) 「…何をおっしゃいますか。
今晩を逃せば 次に入れるのは99年後かもしれません。」
|・) |第十一殿 →|
(大 物 主)
( `m´) 「…満州娘が来たら、冥官のフリをして
母大陸を裏切った罪を宣告するのである!!」
|・) やっぱり 第十一殿なんて無いもん。
(夜松健)
|ミ サッ (`m´ ) 「早く裁きを受けないか!!!!!」