(バヌーの聖母)
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バヌーの聖母、あるいは 貧しき者の聖母とは、
ベルギーにある バヌーに住むマリエット・ベコという少女に起こった聖母の出現である。
1933年1月15日から3月2日まで、
彼女が見た白い婦人は自分自身を「貧しき者の聖母」と宣言し、
「私は苦しみを楽にするためにくる」
そして「私を信頼しなさい。私もあなたを信頼する」と語ったとされる。
御出現の後、ベコは修道院に行かず、普通の生活を送ることにした。
のちには結婚し、家族と静かな生活を送っている。
「貧しき者たちの聖母」が建てるよう希望した場所には
小さな教会が建てられた。
ベコは2011年12月2日に90歳で亡くなった。
2008年に彼女はこの御出現での彼女の役割について、最後の声明を次のように発表した。
「私はもう郵便を配達する人ではない。
いったんそれが完了したならば、 その配達人はもう重要ではない。」
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【バヌーの聖母のチャプレット】
■最初に1遍誦す。
「貧しき者の童貞マリアよ、
御身は聖寵(せいちょう)の奔流(ほんりゅう)なる
イエズスへと我らを導き、
我らの苦を和らげるために来たりたまいければ、
我ら確信をもって 御身にこいねがい奉る。
我らが寛大さをもって御子(おんこ)に続き
自由をもって 主に属するを助け、
また 我らを導き 聖化したもう聖霊を
歓迎するよう 我らを助けたまえ アーメン。」
■「主祷文」を3遍誦す。
「天にまします 我らの父よ、
願わくは御名(みな)の尊(とうと)まれんことを、
御国(みくに)の来たらんことを、
御旨(みむね)の天に行わるる如く
地にも行われんことを。
われらの日用(にちよう)の糧(かて)を
今日(こんにち) 我らに与えたまえ。
我らが人に赦す如く、
我らの罪を赦し給え。
我らを試みに引き給わざれ、
我らを悪より救い給え。」
■「天使祝詞」を3遍誦す。
「めでたし 聖寵(せいちょう)充(み)ち満(み)てるマリア
主 御身と共にまします。
御身は女のうちにて祝せられ、
御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも 祝せられたもう。
天主の御母(おんはは) 聖マリア
罪人(つみびと)なる我らのために
今も 臨終の時も祈り給え アーメン。」
■「栄唱」を3遍誦す。
「願わくは 父と子と聖霊に栄えあらんことを、
はじめにありしごとく 今もいつも世々(よよ)に至るまで アーメン。」
■最後に1遍誦す。
「バヌーの聖母 貧しき者の童貞女よ、
御身は 苦しめる者の救いの為に来たりとのたまいき。
天主の聖なる御母(おんはは)
救世主の御母(みはは)よ、
御身は 天主なる御子(おんこ)の、
我に来たれ、重荷を負いて苦しめる すべての者よ、
我は汝らを解救せんとの
憐れみ深き招きを 我らを新たに聞かせたまいき。
全人類の御母(みはは)よ
御身は 諸々(もろもろ)の国に来たり
我らに 数多く祈るように願いたまえり。
我らは御身に信頼を置きまつらん。
いみじくも 我らの祈りを聴き
我らの 現世的と霊的の みじめさをかえりみたまいて、
みじめな迷える霊魂たちを イエズスへと連れ戻し、
信心深き信仰を増したまえ。
聖なる童貞女マリア、貧しき者に援助をもたらし、
人生における試みを聖化するよう 我らを助け、
病者に解救を与え すべての御身の子らのために祈りたまえ
ああ 貧しき者の童貞女よ 御身は我らの望みなれば、
御身の母的賢慮によって 王であるキリストの統治を
諸々(もろもろ)の国の上に広げたまえ アーメン。」