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手塚治虫氏の作品は、個人によって好嫌が大きく
分かれるようです。
氏の有名な「ブッダ」は厳密な歴史漫画ではなく、「人間の
命の尊さ」をテーマにしたものであり、手塚氏による創作の
部分も多いのですが、ネット上のレビューなどを見て、
こちらも絶賛と批判の両方が明確に分かれていて、興味深く
感じました。
この漫画の中で、こうした台詞が登場します。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「そして、みんな苦しみや悩みを抱えて生きている。
もしあなたがたの親や兄弟の中にも餓えで苦しんでいたり、
不幸が起こったりしたらどうなる?
あなたの家はつぶれ、あなた自身にも不幸がくるでしょう。
自分の不幸を、自分の苦しみを治す事だけを考えるのは心が
狭い事だ。
自分以外のみんなの事も考えてみなさい。
誰でもいい。
人間でも他のものでもいい。相手を助けなさい。
苦しんでいれば、救ってやり、困っていれば力を貸してやりなさい。
なぜなら、人間も獣も、虫も草木も、大自然という家の中の
親兄弟だからです。」
「お前が不幸なら、焼き殺された女奴隷達は、もっと不幸じゃないか?
ずっと辿ってみるがいい。
みんな不幸なのだ。この世に幸福な人間などありはしない!」
「みんな不幸…なら、なんで人間はこの世にあるのだ?」
「木や草や、山や川がそこにあるように、人間もこの自然の中に
あるからには、ちゃんと意味があって生きているのだ。
あらゆるものと繋がりをもって、その繋がりの中でお前は大事な
役目をしているのだよ」
「この俺がか?この俺に役目があるって?この役にもたたん俺が?」
「そうだ、もしおまえがこの世にいないならば、何かが狂ってしまう」
「あんたは不思議なことを言う…俺はそんな事、思ってもみなかった。
じゃぁ俺は、これからどうやって生きていけばいい?」
「その川を見なさい。川は偉大だ。
自然の流れのままにまかせて、何万年もずっと流れている。
流れを早めようという欲もなければ、流れを変える力も出さない。
全て自然のままなのだ。しかも大きく美しい。
そして…喜ばれ、恵みを与えている。
おまえも巨大だ。
お前の生き方次第で川のように偉大にもなれるだろうよ」
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
この漫画の中に登場する苦悩する釈迦は、悩み苦しむ
手塚氏のそのままの投影であるという見解もありますが、
この漫画は人によっては共感出来、何かを得る所も少なくない
のではと思います。
この台詞を読んでいて、ふと先日読んだ一人の警察官の
話しを思い出しました。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
佐賀県唐津市肥前町高串。
小さな港町に小さな神社がある、
昔ここでコレラが発生した時に、伝染病の知識のない地元の人の
先頭に立ち、防疫と看護に尽くしてくれた警察官を祭る神社だ。
自らは病にかかり死に行く時、
「この地区のコレラは私が全て持って行きます。
二度とこの地に伝染病が入らないよう私が死んでも守ります」
と言い残し亡くなった。
不思議な事にそれからコレラは終息し二度とこの地区では
流行しなかった。
増田敬太郎巡査27歳。
警察官として勤務したのはわずか1週間。
しかし名前は神として100年後も地元に残る。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
手塚治虫氏の作品は、個人によって好嫌が大きく
分かれるようです。
氏の有名な「ブッダ」は厳密な歴史漫画ではなく、「人間の
命の尊さ」をテーマにしたものであり、手塚氏による創作の
部分も多いのですが、ネット上のレビューなどを見て、
こちらも絶賛と批判の両方が明確に分かれていて、興味深く
感じました。
この漫画の中で、こうした台詞が登場します。
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「そして、みんな苦しみや悩みを抱えて生きている。
もしあなたがたの親や兄弟の中にも餓えで苦しんでいたり、
不幸が起こったりしたらどうなる?
あなたの家はつぶれ、あなた自身にも不幸がくるでしょう。
自分の不幸を、自分の苦しみを治す事だけを考えるのは心が
狭い事だ。
自分以外のみんなの事も考えてみなさい。
誰でもいい。
人間でも他のものでもいい。相手を助けなさい。
苦しんでいれば、救ってやり、困っていれば力を貸してやりなさい。
なぜなら、人間も獣も、虫も草木も、大自然という家の中の
親兄弟だからです。」
「お前が不幸なら、焼き殺された女奴隷達は、もっと不幸じゃないか?
ずっと辿ってみるがいい。
みんな不幸なのだ。この世に幸福な人間などありはしない!」
「みんな不幸…なら、なんで人間はこの世にあるのだ?」
「木や草や、山や川がそこにあるように、人間もこの自然の中に
あるからには、ちゃんと意味があって生きているのだ。
あらゆるものと繋がりをもって、その繋がりの中でお前は大事な
役目をしているのだよ」
「この俺がか?この俺に役目があるって?この役にもたたん俺が?」
「そうだ、もしおまえがこの世にいないならば、何かが狂ってしまう」
「あんたは不思議なことを言う…俺はそんな事、思ってもみなかった。
じゃぁ俺は、これからどうやって生きていけばいい?」
「その川を見なさい。川は偉大だ。
自然の流れのままにまかせて、何万年もずっと流れている。
流れを早めようという欲もなければ、流れを変える力も出さない。
全て自然のままなのだ。しかも大きく美しい。
そして…喜ばれ、恵みを与えている。
おまえも巨大だ。
お前の生き方次第で川のように偉大にもなれるだろうよ」
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この漫画の中に登場する苦悩する釈迦は、悩み苦しむ
手塚氏のそのままの投影であるという見解もありますが、
この漫画は人によっては共感出来、何かを得る所も少なくない
のではと思います。
この台詞を読んでいて、ふと先日読んだ一人の警察官の
話しを思い出しました。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
佐賀県唐津市肥前町高串。
小さな港町に小さな神社がある、
昔ここでコレラが発生した時に、伝染病の知識のない地元の人の
先頭に立ち、防疫と看護に尽くしてくれた警察官を祭る神社だ。
自らは病にかかり死に行く時、
「この地区のコレラは私が全て持って行きます。
二度とこの地に伝染病が入らないよう私が死んでも守ります」
と言い残し亡くなった。
不思議な事にそれからコレラは終息し二度とこの地区では
流行しなかった。
増田敬太郎巡査27歳。
警察官として勤務したのはわずか1週間。
しかし名前は神として100年後も地元に残る。
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