コーランの「 蜘蛛 (アル・アンカブート) 」を誦す事で
喜びや幸福が得られるとされる。
http://www.way-to-allah.com/jp/quran/29.htm
○ 蜘蛛
「アリフ・ラーム・ミーム。
人びとは 「私達は信じます。」と言いさえすれば 試みられる事はなく 放って置かれると考えるのか。
本当に 我は 彼ら以前の者も試みている。
アッラーは 誠実な者を必ず知り また虚言の徒をも 必ず知っておられる。
悪を行う者は 我を出し抜く事が出来ると考えているのか。
彼らの判断こそ 災いの元である。
アッラーに会う事を切望する者よ
アッラーの(定められる)期限は 確かに来る。彼は全聴にして 全知であられる。
信仰のために奮闘努力する者は 自分自身の為に 奮闘努力しているのである。
アッラーは すべてのものに 何一つ求めない。
我は信仰して 善行に勤(いそ)しむ者には 色々の罪を取り消し
その行った最善の事に 必ず報いるであろう。
我は人間に 両親に対して親切にするよう命じた。
だがもし 彼ら(両親)が あなたに対し 何だか分らないものを
我に配するように強いるならば 彼らに従ってはならない。
あなた方は(皆) 我の許に帰る。
その時 我は あなた方の行った事を 告げるであろう。
我は信仰して 善行に勤(いそ)しむ者を
必ず 正義の人びとの中に 入らせるであろう。
人びとの中には 「私達は アッラーを信仰します。」と言うが
一度アッラー(の道のため)に苦難に遭うと 人間の迫害を
まるで アッラーの懲罰であるかのように 考える者がある。
またもし あなたの主からの助け(と勝利)が(声?)されると
彼らは必ず 「本当に 私達は あなた方と一緒でした。」などと言う。
万人の胸の中に抱く事を 最もよく知る御方は アッラーではないか。
アッラーは 信仰する者たちも 偽信者たちをも 必ず知っておられる。
不信心の者は 信仰する者に向かって
「私達の道に従いなさい。 私達が あなた方の罪を 必ず負ってやりましょう。」と言う。
だが 彼らは 少しもあなた方の罪を 負いはしない。
本当に彼らは 虚言の徒である。
だが 彼らは自分の重荷を負い その上(外の)重荷をも負うであろう。
復活の日には 彼らの虚構していた事に就いて 必ず問いただされるであろう。
かつて 我はヌーフを その民に遣わした。
彼は その間に留まること 千年に欠ける50年。
人びとは悪を行っている間に 洪水に襲われた。
その時 我は 彼と方舟(はこぶね)の仲間とを救い それを万有のための訓戒とした。
そして イブラーヒームが その民に こう言った時を思え。
「アッラーに仕え 彼を畏(おそ)れなさい。
それが あなた方の為に 最も良い。もし あなた方が 理解するならば。
あなた方は アッラーを差し置いて 偶像を拝し 虚偽を捏造しているに過ぎない。
あなた方が アッラーを差し置いて拝するものたちは あなた方に 御恵みを与える力はない。
だから アッラーから糧(かて)を求め 彼に仕え 感謝しなさい。
あなた方は 彼の御許に帰されるのである。
あなた方が 嘘つき呼ばわりしても(よい)。
だが あなた方以前の諸民族も 嘘つき呼ばわりしたものである。使徒は ただ公明に伝えるだけである。」
彼らは アッラーが 如何(いか)に創造をなされ
それから それを繰り返されるかを知らないのか。それはアッラーには 本当に容易なことである。
言ってやるがいい。
「地上を旅して観察せよ。 彼が如何(いか)に 最初の創造をなされたかを。
やがてアッラーは 最後の(甦りの)創造をなされる。本当にアッラーは すべての事に全能であられる。」
彼は 御望みの者を罰し 御望みの者に慈悲を垂れられる。
あなた方は 彼の御許に返されるのである。
あなた方は 天においても地にあっても 彼(の計画)を
頓挫(とんざ)させる事は出来ない。
またアッラーの他に あなたの守護者も援助者もないのである。
アッラーの印を信じないで また
彼との会見を信じない者には 我の慈悲に与(あず)かる望みはなく 痛ましい懲罰があるだけである。
彼(イブラーヒーム)の民の返答は
ただ「彼を殺しなさい。焼いてしまいなさい。」と言うだけであった。
だがアッラーは 火から 彼を御救いなされた。
本当にこの中には 信仰する人びとへの印がある。
また 彼は言った。
「あなた方は 現世の生活において お互いの慈しみとして
アッラーを差し置いて偶 像を崇めている。
だが復活の日には あなた方は互いに(関係を)否認し合い 互いに呪い合うであろう。
住まいといえば火獄であり
あなた方には どんな救助者もないのである。」
ルートは彼(イブラーヒーム)を信じた。
彼は言った。
「わたしは主(の御許)に移り住もう。本当に 彼は偉力ならびなく 英明であられる。」
また我は 彼にイスハークとヤアコーブ(のような子孫)を授け
その子孫の間に 預言の天分と啓典を授け 現世の報奨をも与えた。
来世においても 彼は必ず 正義の徒の仲間になろう。
またルート(を遣わし) 彼の民に こう言った時を思え。
「あなた方は醜行をしている。あなた方以前に どんな世代でもしなかった事を。
本当に あなた方は 男性に近づき また公道で強盗を働く。
また あなた方の集まりで 忌まわしい事をしている。」
だが 彼の民は(答えて) ただ
「あなたが真実を言うのなら 私達にアッラーの懲罰を(湾?)してみなさい。」と言うだけである。
彼は(祈って)言った。「主よ 不義を行う民から 私を御助け下さい。」
わが使徒(天使)たちが 吉報を持ってイブラーヒームの許に来た時 彼らは言った。
「私達は この町の人びとを滅ぼそうとするところである。
本当に ここの住民は 悪を行う者たちばかりである。」
彼(イブラーヒーム)は言った。
「だがルートがそこにいる。」 彼らは言った。
「私達は 誰がそこにいるかを熟知している。
落伍者である 彼(ルート)の妻の他は 彼も その家族をも必ず救うであろう。」
わが使徒たち(天使)が ルートのところに来た時
彼は自分の無力さを感じ 人びとのため悲しんだ。
彼ら(天使)は言った。
「心配してはなりません。悲しんではなりません。
本当に私達は あなたの妻の他は あなたと あなたの家族をも救います。彼女は落伍者です。
私達は この町の人びとが邪悪無法なため 彼らに天から懲罰を下そうとするところです。」
本当に 我はそれによって 理解ある民への 明白な印を残したのである。
また 我は マドヤン(の民)に その同胞のシュアイブを遺わした。
彼は言った。
「私の人びとよ アッラーに仕え 最後の日を待ち望みなさい。
悪を行って 地上を退廃させてはならない。」
だが 彼らは 彼を嘘つき呼ばわりした。
それで 大地震が 彼らを襲い 翌朝 彼らは家の中に平伏していた。
また アードとサムードについては
(廃墟と化した)彼らの住まいによって 既に あなた方に明瞭である。
悪魔は彼らに 自分の所行を立派であると思わせ
立派な見識を与えられていたのに 正道から離反させる結末となった。
また カールーンとフィルアウンとハーマーンの事であるが
ムーサーが明証を 彼に(晒(さら)?)したが
それでも 彼らは 地上において高慢であった。
だが 彼らは(我を)しのぐ事は出来なかった。
それで 我は 彼らを それぞれの罪に照らして懲(こ)らしめた。
ある者には 砂石の暴風を送り
また ある者には一声(懲罰)で襲いかかり
また ある者は大地に沈め
また ある者を溺れさせた。
これは アッラーが 彼らを損なったのではない。彼らが 自分を損なったのである。
アッラーを差し置いて 他の主人を取る者を譬(たと)えれば
(自分で自分の)家を造る 蜘蛛のようなものである。
本当に 家の中でも最も弱いのは 蜘蛛の家である。彼らに分かっていたならば よかったのに。
本当にアッラーは 彼を差し置いて 彼らが祈る すべての事を知っておられる。
彼は偉力ならびなく 英明であられる。
これらは 我が人間のために提示する譬(たと)えである。
だが 知識ある者の他は これを理解しない。
アッラーは諸天と大地を真理によって創造なされた。
本当に その中には 信仰する者への印がある。
あなたに啓示された啓典を読誦し 礼拝の務めを守れ。
本当に礼拝は,(人を)醜行(しゅうこう)と悪事から遠ざける。
なお 最も大事な事は アッラーを唱念〔ズィクル〕することである。
アッラーは あなた方の行う事を知っておられる。
また啓典の民と議論する際には 立派な (態度で)臨(のぞ)め。
彼らの中 不義を行う者に対しては別である。
それで言ってやるがいい。
「私達は 自分たちに下されたものを信じ あなた方に下されたものを信じる。
私達の神(アッラー)と あなた方の神(アッラー) は同じである。
私達は 彼に服従 帰依するのである。」
我はこのように あなたに啓典を下したのである。
それで 啓典を与えられている者は
この(クルアーン)を信じる。
また これら(マッカの人びと)の中にも それを信じる者がある。
わが印を否定するのは 不信心者だけである。
あなたはそれ(が下る)以前は どんな啓典も読まなかった。
また あなたの右手でそれを書き写しもしなかった。
そうであったから 虚偽に従う者は 疑いを抱いたであろう。
いや これこそは 知識を与えられた者の胸の中にある 明瞭な印である。
不義の徒の他は わが印を否定しない。
だが 彼らは 「何故(なぜ)主から印が 彼に下されないのか。」と言う。
言ってやるがいい。
「本当に すべての印は アッラーの御許にある。私は公明な警告者に過ぎないのである。」
我があなたに啓典を下し
あなたは 彼らに読誦する。
彼らには それで十分ではないか。
本当にその中には 信仰する者への慈悲と訓戒がある。
言ってやるがいい。
「アッラーは 私とあなた方との間の 立証者として万全であられる。
彼は 天と地にあるものを知っておられる。
だから 虚偽を信じて アッラーに背(そむ)く者は 失敗する者であろう。」
彼らは懲罰を急ぐよう あなたに求める。
もし 定められた期限がなかったならば 懲罰は必ず 彼らに来るであろう。
彼らが気づかない中に 突然必ず襲うであろう。
彼らは懲罰を急ぐよう あなたに求める。だが地獄は 不信心者たちを取り囲んでいる。
懲罰は 彼らの上から また足元から 彼らを襲う。
その日(声があって)言われよう。「あなたの行った事を味わえ。」
信仰する 我のしもべよ 本当にわが大地は 広いのである。だから 我だけに仕えなさい。
各人は 死を味わわなければならない。
それから あなた方は 我の許に帰されるのである。
だが信仰して 正しい行いに勤(いそ)しむ者は
我は必ず 下に川が流れている楽園の高殿に 落ち着かせよう。
(永遠に)そこに住まわせる。(善)行を行う者への報奨は 何と ありがたい事よ。
これは よく耐え忍び 自分の主を信頼している者(への報奨である)。
自分の糧(かて)を確保出来ないものが 如何(いか)に多い事であろうか。
アッラー(こそ)は それらと あなた方を養われる。彼は全聴にして 全知であられる。
もし あなたが 彼らに
「誰が天と地を創造し 太陽と月を服従させるか。」と問うならば
彼らは必ず「アッラー。」と言うであろう。
それなら どうして 彼らは迷い去るのか。
アッラーは 御自分のしもべの中
御好みの者には 糧(かて)を豊かに与え また(そう望まれる)者には 切り詰められる。
本当にアッラーは すべての事を熟知なされる。
もし あなたが 彼らに
「誰が天から雨を降らせ それで 死んでいる大地を甦らせるのか。」と 問うならば
彼らはきっと「アッラー。」と言うであろう。
言え 「アッラーを讃えます」。
だが 彼らの多くは理解しない。
現世の生活は 遊びや 戯(たわむ)れに過ぎない。
だが来世こそは 真実の生活である。もし 彼らに分かっていたならば。
彼らは船に乗っていると アッラーに信心の誠を尽くして祈る。
だが彼が 陸に無事に送って下さると たちまち 彼らは偶像を拝みだし
我が 彼らに授けたものを ありがたく思わず 享楽に耽(ふけ)る。
だが 彼らは 今に分かるであろう。
彼らは 我が安全な聖域を定めたのに気づかないのか。
まわりでは 人びとが略奪に晒(さら)されているというのに。
それでも 彼らは虚構を信じ アッラーの恩恵に背を向けるのか。
アッラーに対し虚偽を捏造し 真理が(お?)されたのに
それを虚偽であるとする者よりも ひどい不義者があろうか。
地獄の中には 不信心者たちの住みかがないとでも思うのか。
だが 我(の道)のために奮闘努力〔ジハード〕する者は
必ず わが道に導くであろう。
本当にアッラーは 善(よ)い行(おこな)いの者と共におられる。」