画像は、89年のトワイライトゾーン誌からで、魔女バベッタのハロウィーンの
儀式を取材したものです。
彼女は(現在はオンラインでもビジネスをしていますが)自分の店で売るための
ハーブを摘みに郊外に行き、丁度ハロウィーンの日であったので、
無人の小屋を見つけ、その中で地面に五芒星の魔法円を描き、キャンドルを1本灯して、
魔法円の中に立って祈りを唱え、瞑想をして儀式を終えたという事です。
その儀式のやり方は以下のようなもので、ハロウィーンの日であれば、
(彼女も小屋の中で行っていたので)屋内でも屋外でも出来ると思います。
①魔法円を用意し、キャンドルを1本灯す。(時間はいつでもよい)
②魔法円の中心に立ち、祈りを捧げる。
★「この季節を支配している、森の神に挨拶の言葉を捧げます。
またその祝福と恩寵によって生命を復活させる、愛すべき女神に
挨拶の言葉を捧げます。
季節の暗黒を打ち破りたまえ。
そしてこの静かな平和の中で、新たな生命をよみがえらせたまえ。
かくあれかし。」
③深く瞑想を行った後、四方のそれぞれの方位に向かって呪文を唱える。
★「風のパワーよ、私の心を再び力で満たしたまえ。」
★「火のパワーよ、私の精神を再び力で満たしたまえ。」
★「水のパワーよ、私の感情を再び力で満たしたまえ。」
★「土のパワーよ、私の肉体を再び力で満たしたまえ。」
④エネルギーに満たされるのを感じた後、祈りを唱えて儀式を終了する。
★「偉大なる神と、慈悲深き女神よ、来たるべき冬に備えて、
私に力を授けられた事を感謝いたします。
祝福あれ!」
以下、以前にも抄掲させて頂きました、ウィル氏の魔術コラムからです。
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【満月の夜に何かが起こる】
6月4日、筆者はその日「なるべく外出しない方がいい」という、インスピレーションが
何となくひらめいた。
当日は特に用事もなく、一日中原稿書きに明け暮れていた。
そして夜、友人から電話があり、駅まで出かける事になった。
時は翌日、午前0時30分過ぎ。
そして駅へ行く途中、暗闇からヌッと出てきた男の顔を見て驚いた。
顔面から多量の出血。
意味も荒々しく仁王立ちで、筆者をにらみつけている。
明らかに、喧嘩の後だとわかった。
「こんな夜更けに、気味の悪い光景に出くわして嫌だなあ」
と思いながら駅へ着くと、何と今度は数人が、今にもつかみ合いとならんばかりの
喧嘩。
友人と雑談しながらの帰り道に、背後から酔っ払いの絡み。
そして自宅前に着いた直後に、目前で車の衝突事故。
こうやって字面(じづら)にしてみると、何の臨場感もないが、3つの喧嘩と1つの
自動車事故に巻き込まれるところであった。
そういった危機はタリズマンが守ってくれた訳だが、なぜ人はこのように
心を荒立てたり、トラブルを起こすのだろうと考えて、思いついた。
「もしかすると、今日は満月なのでは……。」
早速調べると、6月4日午後0時51分の時点で満月とあるではないか。
満月の夜、それは通常とは違う精神状態になっているのだ。
必ず満月の日には、何か特別な事が起こっているはずだ。
筆者のように、日頃から「月」を信仰している者(ウィッカン)は、
一般の人よりもその影響が大きい。
魔術の開始日やその他の行動も、満月の日から始めるように計算して、
生活しているくらいである。
とは言うものの、読者の皆さんは満月の影響をすぐには思い出せないであろう。
そこで、魔術の一つとして、日記をつける事を勧めたい。
自分の行動を記し、生活を反省するのである。
そうやって、少しでも自分を高めていく訳である。
従来の傾向の、キャンドル・スペルだけが魔術ではない。
魔術には、日記のように日常的なものもある事を、忘れないで欲しい。
………………
【タロットの魔術的意味】
「悪魔」のカードは、最も不気味な絵柄であるが、どうも悪い意味ばかりが強調され
すぎているようである。
魔術的解釈では、不可能を可能にする方法を告げているカードなのである。
不可能を可能にするものとは何か。
それは、ウィッチクラフト(魔女術)である。
従って、このカードから様々な解決策が見出せる訳で、その内容も「魔術師」同様、
魔術を実践していく者だけが知る事が出来るだろう。
タロット占いで「悪魔」のカードが出たら、「悪い」とか「失敗」と考えるのは、
通俗的な解釈である。
決して「成功」の意味はないのだが、少なくとも解決策を見出さなければ、
何のメリットもない訳である。
「月」のカードは、冒頭で述べた通り、魔女にとって関わりの深い意味合いを
持っている。
これもやはり「不安」「不安定」とか「感傷的」といった意味だけでは物足りない。
魔術におけるムーン・パワーを思い出せば、深い意味に気づくはずである。
それは、「願い事を叶えるために秘技を使う」ということだ。
「秘技を使う」を実際的な表現に置き換えるなら、「努力する」あるいは「非常手段に出る」
となる。
従ってこの「月」も、解決策を示してくれるカードである。
「月」というのは、当然夜を指す。
就寝前に、人は様々な反省をするものである。
その時、潜在意識が働き、予想もしなかったヒントが思い浮かぶものだ。
魔術で得た真理を、この月の意味に当てはめるべきである。
それが、魔女のタロット解釈と言える。
事業成功の魔術で、「正攻法よりコネを使っていく」事を知った人もいるだろう。
恋愛成功の魔術で、「正攻法より、心理作戦」の勝負だと思った人もいるだろう。
具体的にアドバイスできるかどうかは、魔術の経験による。
魔術に詳しい人と、そうでない人とのタロット占いを直接見比べた訳ではないが、
筆者の経験から見れば、少し違いがある。
魔術の道具から何かを連想できるのと、そういった絵柄は一切無視して、
教科書的解釈のみにこだわる人となら、違いがあって当然だ。
(中略)
筆者の元に来る依頼では、
「嫌な奴がいてやっつけてやりたいので、黒魔術を教えて欲しい」
というものが一番多い。
魔術のテーマは本人の自由だが、このような依頼人は殆どが、物事を他力本願で
考えている。
実に安易な考えであり、そんな人に対しては、当然ながら神の加護がある訳がない。
魔術は宗教であり、信仰である。
月の信仰やウィッチ、女神への祈りが必要なのであって、そういった認識もなく、
魔術の手順を真似たところで、何も生まれない。
情報化時代の昨今、知識だけは一人前で、
「ああ、魔術とはこういうものか」
と判断する人がよくいるが、こうした態度はすこぶる危険である。
大切な教義が抜け落ちているからだ。
今回の講座での筆者の狙いは、魔術の世界を知識のみで追うな、
という事にあった。
本を読んで知っているから、自分は魔術師だと思う人がいたら、
それは虚像にすぎない。
そういった人物に限って、素人に自慢したり、悪質な商売を始めたりするのである。
邪道にとらわれることなく、正しい魔術の世界を求めようではないか。
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