ある森、長い間テリトリーを守っていた高齢のオオタカ♂に代わって、昨年新しい♂が営巣した。 今シーズンも観察を続けていたが、なかなかペアは現れなかった。
3月に入り、昨年の♂とは違う更に新しい♂に代わり、ようやくペアが繁殖活動をはじめた。 この♂は昨年の♂と違い、堂々としており、高齢の♂のように人間には動じない、度胸のある♂のようである。 今後もこの♂がテリトリーを張り、しばらくこの森も安泰であると感じている。
また、例の♀が幼鳥だった森にも再度行ってみた。 朝、森に着き歩いていると、♀が見える所にとまっていた。 真っ白で横縞がはっきりした綺麗な成鳥、若い個体の様だった。 顔つきも幼く見える。 おそらく昨年の幼鳥が、成鳥羽根に換羽した者と考えて間違いないようだった。
環境がどんどん悪化していく中、オオタカは次の世代にテリトリーを引継ぎ、命を繋いで行こうと必死で生きているのである。 この鳥が将来居なくなったら、きっととても寂しく感じるに違いない。
刹那的な観察や撮影ではなく、一種類の野鳥を、長い時間をかけ観察・記録していると、色々なことを教えてくれるような気がする・・・・。
テリトリーを飛ぶ♂。
真っ白な綺麗な♀。顔つきも幼く見える。
桜も咲き始めた。