

円「言の葉ばしり

陣「

怜「聞いたことない・・・。」
透明「多分、皆分野が違うからね

陣「早く続きを聞かせてよ

透明「うん

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
友子「ことのはばしり・・・って

透明「言の葉は、紡ぎ紡がれゆく年の
時の螺旋に隙間なく、結いし我が身に
降りかかる・・・。」
友子「

透明「これは、言の葉ばしり

つまり、言葉の力である言霊を
知らずに使ってしまった恐ろしさを
句にしたものなんだけど・・・。」
友子「

透明「簡単に説明してみるね

言の葉

時を隙間なく埋めることで力を持つ
言霊となりえる

その言霊は強い力で唱えたものの身に
降りかかってくる。
その言葉が良い言葉であれ悪い言葉であれ、
自分自身から発せられた言葉には、不思議な
力が宿るということなんだよ

友子「ことばのちから・・・。」
透明「言の葉ばしりは、誰にでも出来る言霊として
昔からまじないなどにも多く使われてきた
ものなんだ

多分、友子さんのお母さんは、知らずに
言の葉ばしりが起こってしまったのだと思う

本当に望んでいるワケではなかった
最愛の娘を失うという結果に、きっと、
お母さん自身も苦しんでいるはずだよ

友子「・・・・・でも、おかあさんは・・・。」
透明「言葉というのは、口から出たものが全てじゃない

想いと言葉は別ものなんだよ

いなくなればいいのに

いなくならないとわかっているから出る
言葉なんじゃないかな

友子「

透明「人間は、その言葉の裏に別の感情が隠れている
ことが多いものなんだ

例えば、嫌いという言葉を使うとき、
果たして本当に、その人を認めていないのかな

もし、本当に嫌いなら、嫌いと言う必要もない

その人に告げるということは、嫌いという言葉を
投げかけることで、何かに気づいてくれるという
期待があったり、変わってくれることを望んで
いたりしないかな

友子「そ、そういえば・・・。」
透明「友子ちゃんもそう

友子ちゃんがもし、お母さんに対する怨みが
あるのならば、それはお母さんに気づいて
もらいたい

傷ついていたことをわかってもらいたかった
からなんじゃないのかな

友子「・・・・・。」
透明「言の葉ばしりは、その言葉を紡いだ人間に
返ってくる言霊

いなくなればいい

裏返り、いなくなるという現実を招いて
しまった

きっと、お母さんは自分の言葉が友子ちゃんを
追い詰め、娘を失ってしまったことへの
強い後悔に苛まれていると思うんだ・・・

友子ちゃん

友子ちゃんは、今でもお母さんを許せない

友子「ぐすっ

わたしは・・・おかあさんが・・・だいすき
だったの

きづいてほしくて・・・ぐすっ

今までの強い怨みの根本は、母親への愛情の裏返し

友子ちゃんは、自分の中にくすぶっていた感情を
理解し、黒く固まりかけた感情を洗い流してゆく・・・。
友子「わたしは・・・どうしたら・・・。
おかあさんを、すくえますか・・・ぐすっ

優しい子だ

透明「それはね、友子ちゃんがちゃんと成仏する
ことだと想うよ

きっと、友子ちゃんが成仏をし、あの世で
幸せな暮らしをしていれば、きっと、
お母さんの中にある後悔も徐々に楽になって
ゆくと思う・・・

もし、友子ちゃんが望むなら、私があの世まで
送ってあげるけど、どうする

友子「おねがいします・・・。」
私は、この後、友子ちゃんをあの世へ送りとどける

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
陣「ぐすっ


円「言の葉ばしりか・・・。」
怜「・・・・・。」
坂下「あ、あの~

透明「んっ


坂下「ごめんなさい

良い言葉を言えば、良い力が返ってくると
いうことですか

透明「くすっ


坂下「は、はい

田端「わ、私も

陣「はい

陣・・・何で、お前も便乗しているんだ


透明「う~ん・・・よし


言の葉ばしりの使い方、伝授しよう

次回、言の葉ばしりの使い方


続く・・・。
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