

透明「おっ
あった
あった
」



私は、秘蔵のアイスクリームを紀行くんに
献上する



紀行「もぐ、もぐ・・・。」
透明「美味しい
」

紀行「うん
」

透明「ごめんな
先生のところ、クーラー壊れちゃって


ところで、紀行くん

お母さんには、先生のところに来ること言ってきた
」

紀行「ううん
」

やっぱり
・・・ということは、幼稚園もサボりか・・・。

この年で、やるな
紀行くん




とか、アホなこと考えている場合じゃないぞ



私は、紀行くんのお母さんである利乃さんに電話してみる

利乃「はい
安岐平です
」


透明「あっ
利乃さん
透明です
」



利乃「えっ
先生
どうしたんですか
」



透明「じ、実は・・・。」
私は、利乃さんに、今、紀行くんが来ていること、
泣いていたことを伝える・・・。
利乃「ええっ
の、紀行がですか 




で、でも、幼稚園に行ったはず

あっ
そういえば、さっき取れなかったけど、

電話が何度も鳴っていたような
」


そこは、取ろうよ



透明「どちらにしても、幼稚園にも連絡して
あげてください

私の方は、紀行くんを責任もって預かって
いますから
」
いますから

利乃「は、はい
すみません


直ぐに迎えにゆきますので、よろしくお願いします
」

さてさて、紀行くんは大丈夫かな

紀行「・・・・・ママ・・・怒ってた
」

透明「ううん
心配してたよ


でも、どうやってここまできたの
」

紀行「電車できたの
」


透明「キップとかはどうしたの
」


紀行「キップ
」

透明「そうか、幼稚園児はキップはいらないのか

それって、結構盲点だよな
」


紀行「
」

透明「紀行くんは、先生に何かお願いがあって
来たんでしょ

さっき、ランをどうとか言っていたような
気がしたのだけど・・・。」
紀行「
・・・・・・ラン・・・・ぐすっ・・・
」


あっ
やばっ
また、泣かしちゃった



透明「ラ、ランて、言うのは
」

紀行「ぐすっ・・・ランは、お兄ちゃん・・・。」
透明「へっ
紀行くんに、お兄ちゃんていたっけ
」



紀行「うん・・・ぐすっ・・・
」

いやいやいやいや
確か紀行くんは、一人っ子だった


はずだぞ



透明「ランくんは、お兄ちゃんなんだ
」


紀行「うん
犬のお兄ちゃん
」



透明「い、犬
」


紀行「せんせい
ランを助けて・・・ぐすっ・・・
」


小さな子供の切なる願い ・・・。
次回、紀行くんがここまで来た理由が明らかに 

続く ・・・。







https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所
ポチッとよろしくお願いします

