

透明「霧神さん、ひとつ聞いても良いですか
」

霧神「何でしょう
」

透明「その記憶の前のことは、何か覚えていますか
」

霧神「
・・・私の家は、貧乏で父親はいつも
暴力を振るっていました・・・そういった

暴力を振るっていました・・・そういった
記憶なら、断片的にはありますが
」

透明「そうですか
・・・フィルターがかかっていても、

内側からは、記憶が戻ってきている・・・。
ということは・・・ブツブツ・・・。」
自分の世界に入っちゃった透明先生・・・

霧神「
」

最臥「すまないが、慣れんのでな、レンファンと
呼ばせてもらうよ
」

霧神「お好きに・・・
」

最臥「お主は、私のところを出て、何をしておったんじゃ
」

霧神「・・・・私は、師匠をスカウトしようとしていた
団体に入っていました・・・。」
団体に入っていました・・・。」
最臥「な、なんだと
」

霧神「心配しないでください

私は、あいつらを利用していただけで、
別にあいつらの仕事の手伝いなんてしていませんから
」

最臥「で、では
」

霧神「ええ
そこで、色々な呪術を学びました


何年経っても、会得できない馬鹿のふりを
しながら、奪えるだけ技術を奪ってから、
日本に逃げてきました
」

狩理「はぁ~
なんてシタタカな女だ




あの手の奴らを手玉に取るとは
」

霧神「それは、あなた達から学んだのですが
」

狩理&留鬼「うっ

」



霧神「それからは、日本で占い師として、生計を立てながら
透明さんを見に行ったりしていましたわ
」

狩理「ひぇ~っ
生粋のストーカーだなぁ~
」



霧神「・・・それよりも、これから私をどうする気ですか
」

狩理「抵抗してみるか
」


霧神「ご冗談でしょ

あれ程の策を、全て打ち負かされてしまえば、
力の差は理解できます・・・。」
透明「そうか
」

ALL「
」

透明「霧神さん
ちょっとだけ、協力してください
」


霧神「は、はい
・・・
」


透明「木人図にアクセス
」

霧神「えっ
い、いきなり、何を
」



透明「動かないで
」

霧神「は、はい
」


透明「・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・ここをこう

・・・・・よし
抜けた


・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」
最臥「と、透明くん
」


透明「最臥さん
すみません、最臥さんのかけたフィルター
を越えさせてもらいました
」

を越えさせてもらいました

最臥「えっ
」

透明「いや~
さっきの霧神さんの言葉がどうしても

引っかかっちゃって

でも、内側から記憶の断片が蘇ってきているなら、
外側にもホコロビがあると思ったんです

そうしたら、やはりあったんです
」

留鬼「先程から、難しい表情をしていたのは、
そのことを、ずっと考えていたのですか
」


透明「あ、あれ
駄目だった
」




留鬼「い、いえ・・・
」

最臥「しかし、今更、レンファンの過去を視ても・・・。」
透明「いいえ
視て正解です
」


最臥「
」

透明「ここで、霧神さんの記憶を取り戻しましょう
」

霧神「えっ
」

最臥「な、何を
」

透明「最臥さん
私を信じて、フィルターを剥がして

いただけませんか
」

最臥「・・・・わかった
信じよう
」


霧神「な、何をいっているんですか

私の許可も無しに

それに、今更、記憶なんて
」

透明「いいえ
霧神さんは、思い出すべきです
」


霧神「
」

透明「あなたは、大きな勘違いをしています

だから、私を信じてくれませんか
」

霧神「か、顔が近いです
・・・わ、分かりました
」



透明「最臥さん
お願いします
」


最臥さんは、霧神さんの頭に手を当てる・・・。
霧神「うっ・・・くっ・・・。」
最臥「これで、よし

しばらくは、違和感があるだろうが、身体には
影響は無いじゃろうから、安心しなさい
」

透明「ありがとうございます

それじゃぁ、霧神さん
少しずつ、すり合わせを
してゆきますから、聞きながら想い出そうとして
みてください
」

してゆきますから、聞きながら想い出そうとして
みてください

霧神「は・・・い・・・。」
少し、意識が朦朧としているけど、大丈夫だろう

透明「霧神さんは、幼い頃からヤンチャで、よくご両親に
怒られていましたね
」

霧神「・・・・あっ
・・・・。」

よし
上手くリンクしているぞ


透明「お母様もお父様も、あなたを大切にしてくれていましたね

でも、お父様の工場が不況にさらされてからは、
お父様もお酒にのまれてしまうことも多くなり、
暴れてしまうこともあったようです

霧神さんも、怖かったでしょう・・・
」

霧神「うっ・・・・。」
透明「ある日、お父様がお酒に酔って、暴れた際に、
家の置物があなたを直撃し、大きな怪我をして
しまいました・・・痛かったですよね
」
しまいました・・・痛かったですよね


霧神「・・・はい・・・確かに・・・思い出してきました・・・
」

透明「それ以来、お父様はお酒をやめてくれました

それだけ、霧神さんのことが大切だったのでしょう
」

霧神「・・・・・・。」
透明「そして・・・あの日のことです
」

霧神「
」

透明「思い出してきましたか

あの日・・・とても暑い日でした

お父様の工場では、色々な薬品を使っていました

その薬品が、何かの拍子で
」

霧神「もう ・・・やめて ・・・。」
もうちょっと、頑張って
霧神さん


透明「大きな音と共に、家の物が弾き飛ばされ、
あなたのご両親は、本能的にあなたに覆いかぶさり、
あなたを守ろうとした
」
あなたを守ろうとした

霧神「い・・・いや
・・・・もう
」


透明「あなたの記憶の中にある、ご両親があなたを
壁に押し付け動けなくしたと思っていたのは、
この爆発事故からあなたを守ろうとした結果、
あなたに覆いかぶさったことが、痛みと混同し、
誤解した記憶となってしまったんです
誤解した記憶となってしまったんです

幸い、火は出ずにすんだ為、あなたは
無事でいられた・・・。
ですからこの記憶は、あなたに対する虐待の記憶ではなく
ご両親の無償の愛の記憶です

この時、あなたの能力が開花したのだって、
きっと、ご両親を助けたいと強く願ったことが
切っ掛けだったのではないでしょうか
」
切っ掛けだったのではないでしょうか

霧神「うううううっ・・・・ああああ~~~~~っ 
」


霧神さんの悲痛な想いがこだましている・・・

次回、ファイナル
完全決着です 


続く ・・・。







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