風忌(かざき)の門 ・16
透明「霧神さん、ひとつ聞いても良いですか」
霧神「何でしょう」
透明「その記憶の前のことは、何か覚えていますか」
霧神「・・・私の家は、貧乏で父親はいつも
暴力を振るっていました・・・そういった
暴力を振るっていました・・・そういった
記憶なら、断片的にはありますが」
透明「そうですか・・・フィルターがかかっていても、
内側からは、記憶が戻ってきている・・・。
ということは・・・ブツブツ・・・。」
自分の世界に入っちゃった透明先生・・・
霧神「」
最臥「すまないが、慣れんのでな、レンファンと
呼ばせてもらうよ」
霧神「お好きに・・・」
最臥「お主は、私のところを出て、何をしておったんじゃ」
霧神「・・・・私は、師匠をスカウトしようとしていた
団体に入っていました・・・。」
団体に入っていました・・・。」
最臥「な、なんだと」
霧神「心配しないでください
私は、あいつらを利用していただけで、
別にあいつらの仕事の手伝いなんてしていませんから」
最臥「で、では」
霧神「ええそこで、色々な呪術を学びました
何年経っても、会得できない馬鹿のふりを
しながら、奪えるだけ技術を奪ってから、
日本に逃げてきました」
狩理「はぁ~なんてシタタカな女だ
あの手の奴らを手玉に取るとは」
霧神「それは、あなた達から学んだのですが」
狩理&留鬼「うっ」
霧神「それからは、日本で占い師として、生計を立てながら
透明さんを見に行ったりしていましたわ」
狩理「ひぇ~っ生粋のストーカーだなぁ~」
霧神「・・・それよりも、これから私をどうする気ですか」
狩理「抵抗してみるか」
霧神「ご冗談でしょ
あれ程の策を、全て打ち負かされてしまえば、
力の差は理解できます・・・。」
透明「そうか 」
ALL「」
透明「霧神さんちょっとだけ、協力してください」
霧神「は、はい・・・」
透明「木人図にアクセス」
霧神「えっい、いきなり、何を」
透明「動かないで」
霧神「は、はい」
透明「・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・ここをこう
・・・・・よし抜けた
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」
最臥「と、透明くん」
透明「最臥さんすみません、最臥さんのかけたフィルター
を越えさせてもらいました」
を越えさせてもらいました」
最臥「えっ」
透明「いや~さっきの霧神さんの言葉がどうしても
引っかかっちゃって
でも、内側から記憶の断片が蘇ってきているなら、
外側にもホコロビがあると思ったんです
そうしたら、やはりあったんです」
留鬼「先程から、難しい表情をしていたのは、
そのことを、ずっと考えていたのですか」
透明「あ、あれ駄目だった」
留鬼「い、いえ・・・」
最臥「しかし、今更、レンファンの過去を視ても・・・。」
透明「いいえ視て正解です」
最臥「」
透明「ここで、霧神さんの記憶を取り戻しましょう」
霧神「えっ」
最臥「な、何を」
透明「最臥さん私を信じて、フィルターを剥がして
いただけませんか」
最臥「・・・・わかった信じよう」
霧神「な、何をいっているんですか
私の許可も無しに
それに、今更、記憶なんて」
透明「いいえ霧神さんは、思い出すべきです」
霧神「」
透明「あなたは、大きな勘違いをしています
だから、私を信じてくれませんか」
霧神「か、顔が近いです・・・わ、分かりました」
透明「最臥さんお願いします」
最臥さんは、霧神さんの頭に手を当てる・・・。
霧神「うっ・・・くっ・・・。」
最臥「これで、よし
しばらくは、違和感があるだろうが、身体には
影響は無いじゃろうから、安心しなさい」
透明「ありがとうございます
それじゃぁ、霧神さん少しずつ、すり合わせを
してゆきますから、聞きながら想い出そうとして
みてください」
してゆきますから、聞きながら想い出そうとして
みてください」
霧神「は・・・い・・・。」
少し、意識が朦朧としているけど、大丈夫だろう
透明「霧神さんは、幼い頃からヤンチャで、よくご両親に
怒られていましたね」
霧神「・・・・あっ・・・・。」
よし上手くリンクしているぞ
透明「お母様もお父様も、あなたを大切にしてくれていましたね
でも、お父様の工場が不況にさらされてからは、
お父様もお酒にのまれてしまうことも多くなり、
暴れてしまうこともあったようです
霧神さんも、怖かったでしょう・・・」
霧神「うっ・・・・。」
透明「ある日、お父様がお酒に酔って、暴れた際に、
家の置物があなたを直撃し、大きな怪我をして
しまいました・・・痛かったですよね」
しまいました・・・痛かったですよね」
霧神「・・・はい・・・確かに・・・思い出してきました・・・」
透明「それ以来、お父様はお酒をやめてくれました
それだけ、霧神さんのことが大切だったのでしょう」
霧神「・・・・・・。」
透明「そして・・・あの日のことです」
霧神「」
透明「思い出してきましたか
あの日・・・とても暑い日でした
お父様の工場では、色々な薬品を使っていました
その薬品が、何かの拍子で」
霧神「もう ・・・やめて ・・・。」
もうちょっと、頑張って霧神さん
透明「大きな音と共に、家の物が弾き飛ばされ、
あなたのご両親は、本能的にあなたに覆いかぶさり、
あなたを守ろうとした」
あなたを守ろうとした」
霧神「い・・・いや・・・・もう」
透明「あなたの記憶の中にある、ご両親があなたを
壁に押し付け動けなくしたと思っていたのは、
この爆発事故からあなたを守ろうとした結果、
あなたに覆いかぶさったことが、痛みと混同し、
誤解した記憶となってしまったんです
誤解した記憶となってしまったんです
幸い、火は出ずにすんだ為、あなたは
無事でいられた・・・。
ですからこの記憶は、あなたに対する虐待の記憶ではなく
ご両親の無償の愛の記憶です
この時、あなたの能力が開花したのだって、
きっと、ご両親を助けたいと強く願ったことが
切っ掛けだったのではないでしょうか」
切っ掛けだったのではないでしょうか」
霧神「うううううっ・・・・ああああ~~~~~っ 」
霧神さんの悲痛な想いがこだましている・・・
次回、ファイナル完全決着です
続く ・・・。
昴と透明先生のお店
Guardian Jewelry Access
是非ごらんください
https://guardian-jewelry.com/
Guardian Jewelry Access
是非ごらんください
https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります
応援よろしくお願いします
↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所ポチッとよろしくお願いします