

しばらく来た道を戻り、ヤスさんの家がある
山をぐるりと回る・・・。
透明「さっき山に登った時は、池なんか
見えなかったから、逆側にあるという
ことになるのかなぁ~

山の後ろに回り込んだ私は、車を降りて
辺りを捜索する

透明「う~んと



少し遠くに見える水面を発見

木が生い茂る中にポツンとあるその池は
何だか、薄気味悪い様相を漂わせていた・・・。
透明「小さい池だけど・・・結構深いかも

水面を覗き込んで見ても奥のほうが暗く
底が見えない・・・。
透明「う~ん

辺りを隈なく見渡し、池を一周してみることに・・・。
透明「・・・・確かに変な感じがする・・・。」
池全体の雰囲気だけでなく、何か嫌な匂いがする・・・。
透明「この匂い・・・。」
池を一周回った後、少し池の中の気配を探ってみる

透明「・・・・・・。
(何か・・・変な感じがする・・・。)」


透明「んっ



透明「何だ


私は能力を聴覚に集中してみる



透明「

かなりか細い声だが、何かが囁いているのがわかる

私は全神経を高め集中する



透明「



妖精「

透明「助けてって、どういうことなの

妖精「・・・コエ・・・トドイタ・・・

透明「大丈夫



妖精「タスケテ・・・アイツガ・・・アイツガ・・・クル・・・。」
透明「アイツ

妖精「・・・トビラ・・・アケテ・・・。」
透明「扉



私は急いで昴に連絡を取る

昴「何だ

透明「すまん昴

私は昴に事情を説明する・・・。
昴「扉か・・・。」
透明「うん

どうやって救ってやれば良いのか

わからないんだよ

昴「わかった


透明「

しばらく無言の時間が続く・・・。
昴「どうだ


透明「えっ


昴の問いかけがあった直後に
視野が少し変わっていることに気がつく。
透明「なにこれ


キキ「透明さん


透明「えっ

昴「今、お前のところにキキを送った

たぶんお前の後頭部にしがみついている
だろうから、振り落とすなよ

透明「えっ



キキ「は~い

透明「ひ、久しぶりだねぇ~

昴「今は、キキと視野角を共有している状態だから
ある程度はお前でも確認できるだろう

とにかくその子のこと助けてやってくれ

透明「わ、わかった



キキ「は~い

一旦電話を切り、後頭部にいるであろうキキを
振り落とさないようにゆっくりと池を覗き込む。
透明「

キキ「

私の視野に写った光景とは・・・。
続く・・・。









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