昨日書いてた観劇予定→エリザだったんです

4列目センターブロック

行かないわけにはいかないですよね~~

下手寄りのモーレツ観やすいお席でした。じい、どセンターよりもちょっとだけ上手or下手にズレた位置が好みなので
今回は新キャスト=朝海シシィのみで、他は全て続投組だったので安定感があって落ち着いた感じでした。朝海さんも名古屋で観た時よりは“ソコソコ”良くなっていたし。名古屋公演の時は、まだバラバラ感があって、作品に対する方向性が定まっていないというか、どんな舞台にしたいのかイマイチ??なところがあって、正直「学芸会レベルか?」と思った節もあったのですが、今回は「出来ているか」は別として、多分こんな印象の舞台にしたいんじゃないかな~~みたいなところは感じられたので、それなりに客席とキャッチボールできていたのではないかと。。。
以下、キャスト感想。
朝海シシィ:
名古屋で観た時よりも良くなっていました。少女の頃から人と交わるのが苦手というか、完全に自分の世界の中に生きている感じ。「あなたが側にいれば」のところはフランツの話を聞いていない、というよりもフランツの存在を認識していないとまで思えました

とにかくすっごく強い感じ

絶対に一人でも生きていけそうな。。。

なので、フランツに助けを求める必要はないし、トートにもすがりつく必要がない気が

それどころか、トートと思いっきり勝負できそうな感じでしたわ

今回は祐様トートなので、めちゃめちゃ存在感があるわけですよ……時にはシシィを見てなくて自分の歌が第一なのでは?と思うくらい。でも、そういう“俺様”な存在感に強~~い自我たっぷりの“私”なシシィが並び立つから、すっごく良い勝負ができそう。なので、「最後のダンス」や「私が踊る時」はトートとシシィの

視点というよりは、ウィーン版みたいな解釈の方がしっくり来るな~~と感じました。それは、最後のエピローグの部分でも思ったんですよね~~やっと結ばれた

と言うよりは、シシィが安らぎの場所を得たという印象が強かったです。シシィ自ら身を委ねてたし、トートは真正面を向いて待ってたし。。。
ただね~~雰囲気は好きなんですが、、、やっぱり歌えないのはちょっと



今回は朝海シシィ以外は続投組だったのでイイ感じにフォローしたり支えたりしてたんですが、それでも限界はあるというか……じい的には演技重視のミューが好きで、歌だけ一人歩きしているのは嫌なんですが、何だかんだいっても「それなりの役」なんですから、ある程度のレベル以上にはなってもらわないと。。。歌えないバルジャン然り、歌えないシシィでは。。。1幕ラストの「私だけに」の三重唱なんて、閣下と陛下に思いっきり声をかき消されてました(あの2人だから特に

)あと、一番出しやすい音域になると男役っぽい歌い方が出ていることも。名古屋よりは上達してたんですけどね~~もっともっと頑張ってもらわなくては。
祐様トート:
名古屋ではお会いしていないのですが……2006年と比較

歌い方を変えてきた???特に「愛と死の輪舞」ではファルセットの声が多かったように感じました。最初にシシィを見た時の電流ビビビッ

は何かカワイイ感じがして良かったんですよね~~あと、1幕の方の闇広、ほとんど体を動かしてなくて、細かい仕草等々はないのに凄い表現力&存在感、アレは圧巻でした

でも、、、ゴメンナサイ

「愛と死の輪舞」「最後のダンス」で肩を震わせてこみ上げる笑いを抑えていたのは、、、じいです

いや、素晴らしい歌声なんですよ~~~

それはそれは凄い

と思うんですが、手の動きとブレスに合わせた上半身の動き、リズムの取り方……あまりに楽しそうな閣下を見ていると変なツボにスイッチが入ってしまって



特に「最後のダンス」のラストの歌い上げでは……もうダメ、、、死亡

ただ、少し声に伸びがなかったのがちょっと

いつもの祐サマらしくなかったですね~~でも、2幕の方の闇広はさすが

ココだけは(爆!)昔から文句なしに圧巻なんですよね~~でも

今回は思わぬところに笑いの伏兵が

な~~んか妙に無邪気な

が飛んでる人が視界に入ってくる……と思ったら、オケボの塩ちゃん

ノリノリでしたわ~~~いくらお気に入りの曲とはいっても。。。目立ちすぎです
禅フランツ:
最近は閣下に

することがなくなってしまった代わり

陛下、それも禅さん演じるフランツに

になっているような気がします。「夜のボート」は禅フランツの時にしか泣けないんですが(綜馬さんも好きだけど

)、今回も……「君が必要だよ」「愛してる」なんて言われたら、じいだったら陛下に言っちゃうけどな~~なんて

でも、搾り出すような声で思いの丈をぶつけるような感じなんですわ、この場面。だからすっごく切なくて切なくて



まぁ、フランツも皇帝の義務から逃れられなかったし、シシィも自分を押し通すだけで相手の立場を考えなかったわけだし、どっちもどっちというか、誰もが悪くて、悪くなくて、すれ違って、という感じなんですよね。そういう運命だったと片付けてしまえばそれで終わりなんだろうけど。。。そこでちょっとだけ思い出しちゃったんですよね~~「私生活」の劇中で出てきたsail away の歌詞。「あなたと私、港を出たわ。素敵な海を夢見てた いつか二人は別々の船 どうしてかしら?見えなくなっちゃった」……ただ、決定的に違うのはこっちの二人は徹底的に絡んでぶつかり合う。シシィとフランツは接点を持つことさえない。な~~んか考えちゃいましたね~~男と女の関係

エリザで“現世のカップル”の方を考えることなんてなかったのに……それもこれも陛下

になっちゃったせい

初風ゾフィー:
これまた2006年以来

美貌と若々しさの印象

の強面な感の強い寿ゾフィーに比べると(決して初風さんが美しくないと言っているわけではありませんので

)達観した感じで貫禄ある皇太后だったように思いました。で、険しくて一筋縄ではいかない厄介な存在感たっぷりなのに、チラチラと不器用な優しさが垣間見られるんですよね~~1幕で初夜が明けた朝の行動にしても、どこかシシィに自分が味わった苦労をさせたくないために敢えて厳しくしているようにも見えて……それに2幕の臨終シーン。「この手だけで育てたわ~」という部分にゾフィーが誰にも見せなかった本音が滲み出ているようにみえて、ちょいとウルウル

でした。
浦井ルドルフ:
名古屋で観た時には、もう少し成長を見せてほしいかも、と思ってたんですが、今回はちょっとだけ進歩

ハンガリー国王に祀り上げられるところや「僕はママの鏡だから」のシーンは凄く良くなってました。皇太子の内面がちゃんと伝わってきたと思うので。でも、、、マイヤーリンクのところはもう少し頑張ってほしいかな~~特にピストル自殺の瞬間は

悪くはないけど……普通すぎるので。今の浦井クンにはもっともっと上のものを求めたいと思うから。
だいぶニュートラルな気持ちで観られるようになったかな~~でも、やっぱり思い出しちゃうんですよね、、、じいにとっては永遠の存在ですから。なので、隣の席の人がパンフを見ていたんですが、思わず目を逸らしてしまいました

ココでその姿を見てしまったら、もっともっと幻影を見てしまいそうな気がしたので。やっぱり特別な演目なんだと思いますね~~苦しいのに嫌いになれない作品。