観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

政権交代論の歴史的評価は怪しいものである

2009-06-27 05:42:19 | 政治システム・理論
政権交代論で疑問なのは、時々能力の低い政党に経験を積ませるという理屈が出てくることですね。ピンチの時にこれでは問題というのも、これまでにも言ったとは思いますが、ひとつにはあります。

もうひとつは、そういう面もあるにはあるだろうが、案外根本的なところが間違ったままになる可能性を指摘しておきます。村山政権で社会党はどれほど変わったでしょうか。社民党・民主党左派はどれほど変わったのでしょうか。韓国左派も同じように大事なところを理解していないように見えます。まあ、左派だけでなく、政局中心のものの見方(見るなとはいいませんが)をする人は、何遍政権交代したところで、成長はしないものと思います。

政策論争をすることによってのみ、世論全体の底上げがあり、ひいては良い政治家が育つものと思います。「変えなければならない」という言説のみが広まることは、それ自体が世論の底下げに直結するのであって、何故何をどのように変えるのか論争すること(要は政策論争ですが)でしか世論の成熟はないと見切れば、日本の政権交代論は実際問題世論の成熟に悪影響を及ぼしたと評価するほか無いと思います。

イランは新しい一歩を

2009-06-27 05:15:58 | 政策関連メモ
アハマディネジャド大統領は自身が統治にある意味失敗したから、このような事態を招いていることは理解すべきでしょう。そうでなければ、あれほど多くの国民(それでも大統領にとって大切であるはずです)のデモはありえません。

大事なのは選挙の信頼性だと思います。改革派が負けというのであれば、改革派は負けの理由を分析する必要があり、そういう意味でもデータの正確性が重要です。また、選挙の勝ち負けは分からないものであって、その点互いに腹を括れているかも、報道では見えてきません。問題があったら極力正確に再発防止策を取る必要があり、何が原因で、何が出来るのか、見切っていかなければなりません。日本に出来ることがあれば、手伝ってもいいのではないかと思っています。(選挙システム外交みたいなものは有り得ないのでしょうか)(国際監視団では不正があるようで受け入れ難いものはありそうです)

後は、デモ側が武力に訴えていないのであれば、強引に鎮圧する理由も無いと思います。説得の対象と見るべきでしょう。改革派は現行のイスラム体制は否定していないそうですし、過激な人もいるのは分かりますが、ある意味信じてみないと始まらないのではないでしょうか。

イラン国民が和解できれば、国際的な対話の道も開かれるものと思います。

民営化は国民の声・・・であったはず

2009-06-27 04:38:25 | 政策関連メモ
皆さんもご存知のように前回の衆議院選はいわゆる郵政解散でした。いわば郵政民営化は国民の声であったはずです。野党は民営化をストップしたいようですが、それでいいのでしょうか。

かんぽの宿が赤字を垂れ流し続けてきたように、民営化していない郵政には問題が山積みでした。それを解決するため西川社長が呼ばれたのであり、今噴出してきている問題の多くは、西川社長がつくったわけではないことは明白です。やってもないことに責任があるはずありません。法的な問題=犯罪があれば勿論別ですが、それはないのではないですか。効率化そのものは民営化の目的そのものなのであって、軌道を修正するのであれば政府の責任だとしか思えず、西川社長に責任があるはずありません。大きな軌道修正はないという判断に落ち着いていたはずですから、何が問題かすら不明です。民営化の巧拙で責任を取らせる論法も、西川社長が完璧ではなかった(そんな人はいないのであるが)にしろ、大きな失敗があるとは思えず無理でしょう。そもそも経営判断には政府が口出しするべきではなく、取締役会でOKならこの点でも責任はないと見ていいでしょう。最終的には人事を握っている人がダメと言ったらダメなのですが、鳩山さんの独走(財務大臣・官房長官の意見をどれほど聞いたというのでしょう)でした。

要するに西川社長は悪いことをしていないのではないですか。そのような印象を鳩山さんが創ってしまったにすぎないのであって、鳩山さんに関して言えば、その点辞任するべき理由はあったと思います。

民営化派の多くも、旗をガンガンふって対立を煽るだけで、建設的な役割を果たしてきたとは思えません。国民に説明するリスクをどれほど取ったというのでしょうか。味方と喧嘩して党に損害を与え、国民の不満にほっかむりでは共感のしようもありません。

バッファー・プレイヤー説

2009-06-27 03:49:56 | 政治システム・理論
バッファー・プレイヤー説という説があります。知らない人は詳しくは自分で調べて欲しいのですが、冷戦期、自民党の政権担当能力を信頼する有権者が、自民党を安心させないために、与野党伯仲の結果になるよう操作的な投票行動を取っているという説(妥当性は高いらしい)だと私は理解しています。

でもこれって問題がある(あった)のではないでしょうか。何故自民党にしか政権担当能力はないと言えるのか、そこの政策論争を避けていては、世論の成熟のしようがありません。冷戦期は仕方のない事情もあったのかもしれませんが、こういった世論のありようでいいはずがないという問題意識は必要ではなかったかと思います。

政権交代論の普及を見ても、日本の有権者はそういう政局的な見方をするものだと思った方がいいのでしょう。マスコミが政局報道に明け暮れるのも、共感はしませんが理解は出来ます。

!?

2009-06-27 03:31:30 | 政策関連メモ
MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/090626/kor0906262213007-n1.htm

>北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、日本で19日に成立した海賊対処法について「日本の侵略的で軍国主義的な野心を示すものだ」と非難する論評を出した。

!?・・・海賊を取り締まることのどこらへんが、侵略的で軍国主義なのでしょうか。全く意味不明です。しかも法整備を行うこと自体は良いことです。自衛隊派遣も相手の武装を考えると適当です。野心の表れなどカケラほどもなく、貿易で成り立つ経済大国の日本が平和的に貿易が出来るよう責任を果たす(タダ乗りは良くない)ために派遣するものです。

「日本の」というのも、あえて指摘しておきますけど、あれは中国も韓国も行っているものですから、明らかにおかしく、北朝鮮の情報収集能力などに不安を抱かせるものであります。本当に大丈夫なのでしょうか。

犯罪行為を取り締まる流れになればわが国の仕事が無くなるとか、武器輸出にまつわる問題がクローズアップされると困るとか(最新鋭の武器の共同開発なんかは、変な組織・国には渡らない仕組みがあれば、技術向上と財政的な意味でいいことではないかという気はするのですが)、そういう意図でもあるんですか。はたまた、日本国内の一部論調(地方(紙)が外交・安全保障に下手に関与しようとするのはやはり良くない風潮なのでは)に与したつもりなのでしょうか。あれは日本左派のクセみたいなもので、残念ながら日本人にありがちな事勿れ主義に訴えかけているんですね。議論の中身がないので、彼らもいずれ間違いに気付かれるものと思います。

後、付け足しておくと、北朝鮮が何を言おうと、何をしようと、実施の場所・タイミングはともかく、貨物検査は行うべきです(とりあえず法律は準備しておくべきでしょう)。核廃絶を普段訴えかけながら貨物検査に反対する人がいるんですが、私にはまるで共感できません。どうやって廃絶しようというのか。何故核の脅威を減じる具体的な行動に反対するのか。北朝鮮の脅迫に屈していては、脅迫するインセンティブを与えることになるだけです。また、核やミサイルの開発を許していては、後々対処が難しくなることも明白です。更に言えば、北朝鮮は凄んではいても軍事的にも相対的に弱体なので、権力保持(保身)がしっかりしている北朝鮮指導者が万が一の行動を取る危険性は低いと見るのが適当でしょう。むやみに面子をつぶさない方がいいとは思いますが、日米韓で連携し、あらゆる事態を想定して、適切な対処をなされるものと思います。北朝鮮は望みがあるのであれば、自ら交渉のチャンネルをつくるべきで、こちらが先に譲ることは期待しない方がいいでしょう。これまでと同じパターンは通用しません。