ロシアの挑発はあまり気にしていない

露軍哨戒機２機が北方領土上空から関東沖まで飛行　空自機がスクランブル（産経ニュース 2016.11.3 21:13）

＞防衛省統合幕僚監部は３日、ロシア軍のＴＵ１４２哨戒機２機が北方領土上空を通過し、関東沖まで飛行して引き返したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進したが、領空侵犯はなかった。

ロシアが挑発行為をするのは、よくあることで、理解しています。よく言われているように、日米の情報収集や威嚇（戦えるぞと見せること）が目的なのでしょう。米ソ（露）は長く対立してきましたし、軍事産業はロシアの基幹産業でしょうから、アメリカ以外の選択肢を見せることを止められはしないでしょう。中国から、お金が出ている可能性もあると思います。

ただ、掲示板とかに時々書かれていますが、北海道侵攻の意図があるというのは、どうでしょう。中国のように、その根拠を研究しているわけではないでしょうし、ウクライナのように、元々「ロシアのもの」であった訳ではありません。強面でしょうが、そこまでの狂人ではないと思います。そこまで狂人だったら、地球は既にジエンド、核戦争でとっくに滅んでいると思います。冷戦でも結局直接対決しませんでしたし、キューバでもソ連は引きました。

北方領土交渉は、日本の領土が盗まれたから、返してもらわないといけないと信じこみ過ぎていると思います。確かに盗まれたのであれば、返してもらうように頑張るべきですが、日本はサンフランシスコ講和条約で、千島列島（樺太も）を放棄しています。要らないと言ったものを返せというのでは、寧ろ日本が狂っていると思われかねません。北方4島が千島かどうかが、問題の根幹なのだと思います。サンフランシスコ条約同様、日露（ソ）にはこれまでの交渉の積み重ねがありますから、それに沿って、解決していくことが重要です。ちょっと頭のおかしい人は、千島も樺太も返せとせいぜい吠えていればいいと思います。サンフランシスコ講和条約を破棄したいのでしょう。共産党と同じように。

東アジア地域包括的経済連携（RCEP）に対する疑問

東アジア地域包括的経済連携（RCEP）（外務省）

TPPに反対の人はどうしてRCEPに反対しないのでしょう。保護貿易が日本の国益だとするなら、RCEPやFTA、EPAに反対しなければ論理が貫徹しません。どうしても日米主導を嫌う中国の回し者にしか見えません。

ただ、RCEPには疑問もあります。中国をはじめとする東アジアの国々は日本を模倣しており、同じ工業国でライバルです。RCEPでお互い経済があがるのは結構ですが、日本のライバルが強くなるから、それほど意味がありません。というより、中国の勢いは日本よりあるのは明らかですから、結果、日本が安全保障面で押し込まれることになるような気がします。

TPPを結んだところで、アメリカと日本の強みは違いますから、RCEPより住み分けし易いように思います。日米側が強くなる分には、安全保障面で何の問題もありません。

日本が中国などに工作機械や部品を売ったりしている（＝日本の利益でもある）のは、理解しているのですが、中国は日本を模倣し自力開発路線に向かっています（日米露全方位で技術を盗みまくっているところにオリジナリティは認めます）から、何時まで、その構造が続くか分かりません。新幹線普通にパクられましたよね？中国の鉄道の売り込みに日本結構負けていますよね？

トランプが大統領になったら

①オバマケアが廃止される。その他共和党支持者が喜ぶようなことは何でもやる。

②保護貿易に向かう。何故かデマに騙されて勘違いしている人が多いですが、保護貿易は経済成長を鈍らせます（比較優位で切り捨てられる可能性がある産業の人が必死でデマを流しているのだと思います）（貿易と国際分業なしで今の経済の繁栄が達成できたでしょうか。冷静に考えれば分かると思います）。トランプは経営者ですが、土建屋ですから、その辺が分からないまま発言して後に引けなくなっているのでしょう。自由貿易が経済にいいといっても目に見える効果が直ぐに出る訳ではないので、多分人気取りを優先してそう簡単に修正はしないと思います。ヒラリーは自由貿易を擁護していましたし、ちゃんと分かっていると思いますが、サンダース相手に勝つためにブレてしまったのでしょう。自民党が野党時代TPPに反対しながら、与党になって賛成したように、何処かで修正してくるかもしれませんが、先は見通せません。

③同盟国と喧嘩を始める。日本やドイツに「駐留費上げろや～」などと息巻いているトランプ氏は、そう簡単に後には引けないと思います。小池氏がドンと戦う！などとブチ上げて振り上げたコブシを降ろせないのと一緒です（今週号の週刊文春に「都議会のドン」は必要悪、森元総理は気の毒と飯島勲氏が解説していましたが、もっと早く言ってほしかった）。どう見ても劇場型のポピュリストですから、何をしてくるかは分かり易い。ロシアが支援するのは当然でしょう。

トランプ氏はもし大統領になったら、有権者を騙すことになっても、最初から同盟国との友情は確認しておいた方がいいと思います。いったん振り上げたコブシを降ろすのは大変ですから。前後の脈絡なんてどうでもいいですから、いきなりロンヤスとか小泉ブッシュのように安倍トランプでいくのがいいと思います。アメリカは何処から日本を守っているのか？アメリカは何処からドイツを守っているのか？何処が味方で何処が敵なのか。誰と協力し何処と喧嘩するのか。そういうことです。

高まるインドへの期待

スー・チー氏、良好な対中関係「さらに良くしたい」　「真の民主化ではない」と憲法改正にも意欲（産経ニュース 2016.11.4 19:23）

＞来日中のミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は４日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、中国との関係について「（現状は）極めて良好で、さらに良くなってほしい」と述べ、今後も関係改善を進める考えを示した。

軍事政権を支えたのは中国（日本も支えましたが）でこれまで関係が良かったのは分かりますが、民主国家になって大統領になれたのに、非民主国家と極めて良好な関係を維持し発展させるつもりのようです。欧米の支援とは一体何だったのか。

＞現行の憲法が軍に特権的地位を与えており、「真に民主的ではない」として改正に意欲をみせた。

多分ですが、中国は自国の体制にケチをつけさせしなければ、隣国が民主国家でもいいのでしょう。民主国家を訪れた中国人が反体制運動に染まる恐れもほとんどないのだと思います。欧米はこれに懲りて、あまり民主国家に拘り過ぎない方がいいと思います。具体的には、例えばベトナムにあまり五月蠅いことを言わず、法の支配・航行の自由に協力してもらった方がいいのではないでしょうか。中国の侵略に抵抗する意志と能力がある国を重視することが重要です。

中国を牽制したい米国の切り札は「同盟国」のインド（Newsweek 2016年3月10日（木）17時00分）

＞ハリスは、インドが国際法を遵守してきた実績と同国の領海問題への対処に触れ、インドを演習に参加させる意義をこう説明した。「威嚇や抑圧で小国いじめを行おうとする国もあるが、インド洋における近隣諸国との領海権問題を平和的に解決してきたインドは立派だ」

インドは中国の侵略に晒されている国ですので、奴らが信用ならんというのは、よく分かっているのだと思います。国際法を順守してきた優等生ですから、我々も信用し易いのではないでしょうか。ミャンマーへの中国の浸透も多分快く思っていないと思われます。北に侵略国家中国・西に宿敵のパキスタンがいますから、東に中国の衛星国が出来て包囲されていいはずがありません。

フィリピン、駄目だこりゃ

「安全保障で日本の協力を」フィリピン下院の野党院内副総務（産経ニュース2016.11.5 01:05）

＞フィリピンのドゥテルテ大統領に外交問題についてアドバイスしている同国下院の野党院内副総務、ハリー・ロケ氏が４日、国会内で産経新聞のインタビューに応じ、中国が軍事拠点化を進める南シナ海問題を念頭に、「安全保障では日本により協力してもらうことが必要だ」と、日本への期待を示した。

・・・何言ってんですか？日本は憲法上、海外で直接の武力行使できませんけど。フィリピンが戦うから、後方支援してくれとでも言うのでしょうか。こんな奴がアドバイザーしているから、ドゥテルテ大統領がおかしなことを言うのはでないでしょうか。

＞「中国には経済や貿易での支援を求めるが、安全保障については日本、ロシアに協力を求めたい」との考えを示した。

いやいやロシアっておまえ。アメリカが銃を売らないならロシアから買うとか、そのぐらいなら、まぁ分かりますが、中国の侵略に対抗するのにロシアはないでしょう。ベトナムのように、ロシアと関係しながら、自力で中国とやるってわけでもないんですよね？中国が何時まで侵略を止めるか分からんでしょう。止めてもらうために中国の言いなりになるんじゃ、日本は困ります。普通にアメリカと関係改善してくださいよ。中国の手先じゃないのなら。日本は、フィリピンを介して、中国側に寝返るつもりなんか、毛ほどもありませんよ？コウモリ君になるつもりも、全然無いので、悪しからず。

記事の写真を見ると、中国系の顔に見えます。そういうことなのですか？