15周年や閉店の投稿で中断しておりましたが、2019年の記念日旅行・滋賀京都の続きです
☆今迄の記事☆
2019年の滋賀京都旅行・1(滋賀・豊郷小学校旧校舎群)
2019年の滋賀京都旅行・2(滋賀・豊郷小学校旧校舎のウサギとカメ)
2019年の滋賀京都旅行・3(滋賀・町おこしの主役☆豊郷小学校旧校舎群)
2019年の滋賀京都旅行・4(豊郷町のレトロ建築)
2019年の滋賀京都旅行・5(彦根☆花しょうぶ通りのレトロ建築)
2019年の滋賀京都旅行・6(袋町遊廓跡を歩く)
夫が行き先を決める記念日旅行ですが、滋賀県に行くと聞いた時、まず頭に浮かんだのは
「滋賀へ行くからには少しでも多くのヴォーリズ建築が見たい」ということでした。
ウィリアム・メレル・ヴォーリズは
「建物の風格は人間と同じくその外見よりもむしろその内容にある」という信念で、全国約1,600もの建築設計に関わったそうです。
住む人や使う人々のことを思いやったその建物に、レトロ建築に興味を持ち始めた頃から憧れていました。
国登録有形文化財のウォーターハウス記念館、アンドリュース記念館、ヴォーリズ記念館、旧八幡郵便局、池田町洋館街などなど
見たいもの行きたい建物は果てしなくありましたが、この時は車でないとちょっと行きづらい場所を優先しました。
(いつか一人で電車で行けそうな建物は見送った)
それが、当時不治の病として恐れられた結核治療を目的とした「近江療養院」(現・ヴォーリズ記念病院)です。
ヴォーリズ記念病院ツッカーハウス
旧近江療養院(サナトリウム)本館
1918(大正7年)年築
国の登録有形文化財
滋賀県近江八幡市
樹木で大分見えないのですが・・・
(老朽化の為、建物周辺へは立ち入り禁止。坂道から撮影)
左右にあるベイウィンドウ部は日光浴室。
(左側しか撮れなかった)
木々の間からですが、採光に注意をはらったという大きな窓が、かろうじて見えます。
建物そのものが日光消毒されるよう、そして患者にとっても太陽光が治療の一助となるよう建てられているそう。
受け入りの知識ですが、
日照の方角や時間を計算し、冬至期でも最大の熱量が得られるよう
窓の形状や間隔、建物内の配置など効果的に建てられたということです。
人への思いが伝わる建物です。
現代では結核は治療できる病気。でも当時は不治の病として恐れられ、しかも患者は社会から排除されるような時代だったようで・・
しかしヴォーリズはかねてより、結核の療養院建設を志していたそうです。
記念病院の敷地内から裏側へ回ってみました。
通りすがりの職員さん?に撮影してもよいか聞くと、旧本館敷地に入らなければいい、ということでした。
かなり老朽化しており、心配になります。
立入禁止なのも充分にわかる。
こちらは通用門かな。
ツッカーハウスは、日本で先駆的な私設の結核療養施設の本館として使われたのち、
ヴォーリズ記念病院旧本館として地域医療に貢献したそうです。
ところで建物の名称のツッカーハウスとは、
結核により亡くなる人の命を救いたいとのヴォーリズの思いに共感した米国のメアリー・ツッカー女史の多額の寄付金により、創設されたことからその名で呼ばれているということです。
画像は2019年なので、今回記事を書くにあたり検索してみると、なんと2021年9月各情報サイトに
「ツッカーハウスの保存活用へ」という記事を何件か見付けました。
15年位前に解体も発表され、取り壊しが決まりましたが
市民グループの活動によって改修されながら保存されてきたそうです。
一般公開するために耐震工事を予定しており、その資金の一部としてクラウドファンディングも実施されたそう。
工事スケジュール(案)も掲載されており、
2021年年内:工事着手
2022年8月:諸工事完了
2022年10月:建物使用開始
ということです!
滋賀県はまだまだあと何回も行きたいので、ツッカーハウスの一般公開を待とうと思います。
次回の記事もまだまだヴォーリズ建築です
しかし古い建物全般に言えますが、耐震補強ってのが厄介ですね。もちろん必要な事でしょうけど、そのために解体されたり、改修するのにお金が掛かったり。
うまく風情をこわさないで補強されてる建築もあるけど
お金かかってるんだろうなぁ、、、
一般公開、楽しみです♪
絶対行けるようにお金貯めなきゃ汗