「あほリズム」(588)

2019-10-18 08:04:40 | アフォリズム(箴言)ではありません

          「あほリズム」

 

           (588)

 かつてサルトルはこう言った、

「我々はつねに自分自身に問わなければならない。もしみんながそ

うしたら、どんなことになるだろうと」

 世界の人口はすでに70億人を超え、にもかかわらず地球は誕生以

来その大きさはほとんど変わっていない。もし、その70億を超え

る人々が近代的な生活を望むとすれば、つまり、「もしみんながそ

うしたら、どんなことになるだろう」。自然が再生できないほどの

大量の物質が排出され、また人間が作り出した自然循環しない人工

物質も地球環境に様々な弊害をもたらすことはすでに我々も認識し

ている。しかし、そもそも近代資本主義経済とは、みんなが欲する

ものを大量に消費する仕組みであり、「みんながそうする」ことに

よって成り立っている。いま我々が問われているのは、それが「ど

んなことになるだろうと」いうことである。

 

 


「あほリズム」(584)

2019-10-14 17:29:30 | アフォリズム(箴言)ではありません

          「あほリズム」

 

           (584)

 

 この度の19号台風被害に遭われた被災者の皆様には心よりお

見舞い申し上げます。さて、不謹慎なことを承知で言いますが、

このような規模の台風が毎年襲来することになれば、実は、それ

に近い頻度で襲われているのですが、たとえば広島は未だ去年の

豪雨災害からの復旧作業を続けているところで、その原因である

地球温暖化にも少しは関心が向けられて、いずれ「まずまずに収

まった」(二階幹事長)ら良いのですが。

 

            (585)

 

 上記(584)で記載した記事は、被災者の皆様に対して不適切

であったことをお詫びして、撤回いたします。

 

            (586)

 

 被災地の長くて辛い復旧作業はこれから始まろうとしているのに

「収まった」という言葉はあたかも現実逃避と受け取られても仕方

がない。それが為政者による発言だとすれば、被災者は救われない。

 


「あほリズム」(583)

2019-10-13 04:49:47 | アフォリズム(箴言)ではありません

           「あほリズム」

 

            (583)

 

 かつて日本の若者たちはアメリカンカルチャーに衝撃を受けて

アメリカ社会に憧れた。そして、今では中国が台頭してきたが、

それでは中国文化に魅力を感じる若者がどれ程いるのだろう。文

化活動を規制して経済発展しか自慢するもののない管理社会中国

には、とは言ってもかつては文化大国だったのだが、もはや誰も

憧れたりしない。経済的成功を収めた国民が挙って国外に逃避す

るような国に未来はない。

 

             

 

 


「寡(すくな)きを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患う」

2019-10-12 15:46:44 | 従って、本来の「ブログ」

     「寡(すくな)きを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患う」

 

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191011/k10012121891000.html?utm_int=detail_contents_tokushu_002

「アメリカの若者に広がるソーシャリズム なぜいま社会主義?」

トランプ政権下のアメリカ社会で新たな現象が起きています。社会
主義に傾倒する若者が増えているのです。若者を対象にした世論調
査では「社会主義に好意的」と答えた人は51%にのぼり、資本主義
の45%を上回りました。民主主義や資本主義の象徴とも言われてき
たアメリカで、今、何が起きているのか。「ソーシャリズム=社会
主義」に希望を見いだす若者たちのことばに耳を傾けました。
               (ワシントン支局記者 西河篤俊)

 

          *        *       *

 

 かつて孔子は為政者の心構えを「寡(すくな)きを患(うれ)えずし

て均(ひと)しからざるを患う」《不患寡而患不均》と説いたが、資

本主義体制の総本山であるアメリカでさえも、さすがにホームレス

では安らかな眠りが得られず、アメリカン・ドリームも《夢見る》

ことができないのかもしれないが、いまアメリカの若者たちに「均

しからざるを患う」社会主義者が増えているらしい。それは、グロ

ーバリゼーションの下で寡きを患いても、フロンティア(未開拓地)

が失われた世界では奪い取るしか残されていないが、もちろんそん

なことは許されない。だとすれば政治体制を革めて「均しきを求む」

ほかない。成熟した民主主義社会では、当然のことだが既得権益にし

がみついて旧体制に追随する政党ではなく、安からざるを患える民衆

こそが政治を動かす。さて、では日本では、