こうして9月11日(土)11時50分、美ヶ原高原の頂上、標高2,034mの王ヶ頭に到着。
ここが、新穂高ロープウェーと並んで、今回の彷徨のもうひとつの目的地だったのだ。
あれはいつの事だったろうか?
信州のガイドブックに載っていた、雲海に浮かぶ王ヶ頭ホテルの広告写真を見て以来の憧れの地であった。
今回はこんだけ晴れ上がった真夏の青空の下だったが、いつかきっと雲海に浮かんでみたい。
ワタクシがガイドブックで目撃した雲海に浮かぶ王ヶ頭ホテルの画像をネットで探すことができなかったが、王ヶ頭ホテルのホムぺの『施設と観光のご案内』というコンテンツの項目をクリックして行くと、このあたりの色とりどりの風景を知る事ができる。
王ヶ頭からもう少し足を伸ばして、王ヶ鼻まで。
このあたりで標高2,008m。
石仏群から先に行くと、すんごく見晴らしが良いのだが、足元の岩が脆いので、あんまり前に行って足元がズルズル滑ってしまうと、ちと怖いかも。
王ヶ鼻から王ヶ頭に戻る帰り道、行きとは違う遊歩道ルートを通る。
一旦、下ってから再度上っていく、アップダウンがある分ちょっと遠回りになる遊歩道だったが。
画面真ん中右寄りに、こちらに向かってチャリンコを押している少年がわかるだろうか?
高校生くらいの3人組で、チャリンコを押してゼイゼイ息を切らしながら登っていた。
徒歩のワタクシが追いつきそうになると、チャリンコを脇にどけて道を譲ってくれた。
「こんにちわ~」と、屈託無く挨拶してくれたので、「どっから来たん?」と、話しかけると、ふもとからやってきたと答えた。
彼らがやってきた『ふもと』とは、足元はるか下である。
なんという冒険心あふれるチャレンジャーであろうか?
実際のところ、こんだけスケールの大きな風景を体験してしまうと、写真でしか知る事ができない現地に行った事が無い人には、この画面の中の縮尺がどんだけ伝わるだろうか?
彼ら3人組の少年達は、無事にホテルまでチャリンコを運搬することに成功して、美ヶ原高原を縦横無尽に走破する権利を得たのである。
まるでホテルの回し者のような事を書いてしまったが、王ヶ鼻から再び憧れの王ヶ頭ホテルに戻り、高原牛乳を味わいながら休憩する。
コップに並々と注がれた牛乳は、ご覧のように逆光を受けているものの1杯¥200。