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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

北イタリア個人旅行-フィレンツェとベネツィアを訪ねる(その7)・第5日目

2011-12-22 23:15:31 | 山・旅行


  【2011年1月23日(日)】  旅行第5日目


 7時に起床する。食堂がどこにあるかわからず、人影の少ないフロアを行ったりきたりするが、ホテルの従業員らしき人の姿も見当たらない。やたらと階段がいりくんでいて、窓越しに見える階下の人のいるところまで行く順路が見出せない。仕方ないので、別館から100mほど歩いたところにある本館まで行き、そこの食堂で朝食をとる。
 翌日わかったことであるが、別館にも食堂があってそちらで朝食を摂るのが本来のあり方だったという。そういえば、トーストのにおいがどこからともなく匂ってくるのはわかっていたのだが、後の祭り。

       
             【 ホテルの部屋から 】


 部屋に戻り、財布とカメラとガイドブックをもって、いざ出陣。目指すはサンマルコ広場。前日、散々迷ったかいがあって、もう広場への道はしっかり覚えてしまった。角を5~6回曲がって難なくサンマルコ寺院の脇に出る。
 もうかなりの人が出ている。

 どことどこを見るかもう一度整理する。ヴェネツィアに滞在する期間は3泊4日だが、前後の2日は移動日だから正味2日間しかない。
 今日はサンマルコ広場周辺と『アカデミア美術館』に行っておかねばと思っている。翌日のもう1日は、リアルト橋を渡って、ホテル周辺のサンマルコ広場とは大運河をはさんだ反対側の方に行ってみようと思う。





                 【ヴェネツィア地図-中心部・サンマルコ広場・アカデミア美術館・リアルト橋】



 朝の空気はすがすがしい。しかし、こんなに海に近く、街が海水に囲まれて
いるのに、不思議と磯の香りがしない。何でだろうと思う。


                                 
                                                 【 朝のサンマルコ広場と運河 】


 広場の周囲を見渡した後、どこから行くか思案する。とりあえず、一人12ユーロの共通入場券を買い求める。『ドカーレ宮』と美術館その他は、その共通入場券で入れるのに、『サンマルコ寺院』は別料金になっている。

 別料金で割高であるし、かなり混雑していたので寺院内部の見学はやめて4ユーロのバルコニーに上がってみる。

 バルコニーも人が一杯である。狭い通路を通って、広場を見下ろすところに出る。4頭の騎馬像の間から見る『サンマルコ広場』はまた格別な眺めである。


     
          【 市庁舎の屋上のムーア人の像 】


 右に目を移せば、『ムーア人の像』が間近に見られ、左には塔が高く聳えている。建物の中に入り、目隠しの間から寺院の内部を覗き込むと、なるほどビザンチン風の様式がうかがえる。


 しばしバルコニーからの景色を楽しんだあと、『ドカーレ宮』に向かう。ここは昔、総督がいた所ということで、内部は豪華絢爛である。写真撮影が許されていないので、スナップも撮れなかった。
 牢獄も隣り合わせにあり、あのカサノヴァも一時、ここにつながれたという。


                                             
                                                 【 『ドカーレ宮と牢獄をつなぐ『溜息の橋』から外を見る 】



 今日はこの後、『アカデミア美術館』やその他の教会もめぐる予定がある。共通券で入場できる『コッレール博物館』や『国立マルチャーナ図書館』の見学をそこそこに切り上げ、『3月22日通り』を西に進み、橋をいくつも渡り、迷路のように続く曲がりくねった道を『アカデミア美術館』をめざし急ぐ。



    
           【 運河とゴンドラ・1 】


  
                                          
             
                                                【 運河とゴンドラ・2 】



                                             
                                                     【 迷路のような道と個性的な店が並び見ていて飽きない 】



                                    
                                        
                                                【 アカデミア美術館近くの運河 】



 ガイドブックで見慣れた木製のアカデミア橋を渡る。橋の下をちょうど、観光客を乗せたゴンドラが通りかかる。思わずカメラを構え撮影する。


    

      
              【 橋の上からゴンドラリエ・1 】



                                     
                                            【 橋の上からゴンドラリエ・2 】





 時計を見ると昼を回っていたので、レストランで昼食をとることにする。事前に調べておいた情報によれば、近くに手ごろな値段でおいしいものを食べさせる店がある。
 橋を降り、突き当りの『アカデミア美術館』に入らず、右の路地を進むと、運河に突き当たる。それを左に曲がったところにあるはずだが、なかなか見つからない。2、3度行ったり来たりしてやっと、思ったより狭く地味な入口を見つけ、中に入る。

 店は、昼時を迎え、地元の人でかなり混雑していた。指を2本突き出すと、まもなく席を用意してくれた。ここからが大変である。持ってこられた『メニュー』を見ると、イタリア語ばかりである。日本のレストランのような分かりやすいカラーの写真など添えられていないのだ。小さな字で英語でも書かれていたが、よく分からない。イタリア語の辞書を取り出し単語を調べる。泥縄もいいところである。
 食べたいものは決めてある。『イカ墨パスタ』とサラダとちょっとしたワインのつまみになる物が食べたいのだ。『イカ墨』とか『海鮮』に相当する言葉はナンだろうか。
 隣のテーブルに、女の子が一人でやってきて相席ですわり、僕らのほうを興味深げに見ている。
「Can I Help You?」のような顔を向けてくるので、「No Promlem.」のサインを笑顔で送る。しかし、ふたたび辞書と格闘。悪戦苦闘してようやく、『イカ墨パスタ』らしき1行をメニューの中に見つける。サラダは分かった。あとは適当にあてずっぽできめ、ウェイターを呼び、『ヴィーノ・ロッソ』とボトルの注文をする。はたして、想像していたものがテーブルに並ぶかはお楽しみ。女の子は、にこやかにやり取りを終始見ていた。
 あまり親しげなので、話しかけてみる。片言の英語である。何とか通じる。
 『アカデミア美術館』で働いているそうである。日本にも行ったと話していた。京都はやはり世界的に知れ渡っている。近々、日本に来る予定は無いか、尋ねると、無いという。


                           
                                  【 念願のイカスミパスタ 】


 そのうち、注文の品物がほぼ期待通り出てくる。ここの『イカ墨パスタ』のおいしかったこと! このあと2箇所で食べたが、ここのが味が濃厚で最高だった。
 女の子の食べ物を見ると大きなお皿に2、3品盛られていてボリュームたっぷりの昼食だった。さしずめ、ここの『サービス・ランチ』くらいだろうか。別れ際、女の子にメルアドをきき、写真を1枚撮らせてもらった。

               
                                             
                                                     【 アカデミア美術館近くのレストランにて 】



 満足して、レストランを出る。


 
  
          【 昼過ぎの逆光の太陽をを受けるレストラン近くの橋 】

                              
 

 『アカデミア美術館』はクラッシックな雰囲気の美術館である。自分らの知っているなじみのある絵画はほとんど置いていないから、あまり印象に残っていない。それと、写真撮影の監視が厳しいので、盗み取りもあまりできず、どんなんだったか振り返ることもできない。

 その点、『ルーブル美術館』とかは、かなり大雑把である。『モナリザ』の前でも、一応《撮影禁止》の立て札はあるのだが、ひしめき合い押し寄せる鑑賞者はいずれもカメラを構え、その上フラッシュもたいて撮影していたが、そばにいる警備の職員らしき人はそれをとがめようともせず、黙って立っているだけだった。逆に、あんなのでいいのだろうかと気になる。

 日本ではその点厳重だが唯一、《フラッシュ撮影》も、《近寄って手で触れる》のも許されるたは鳴門の『大塚美術館』だった。ただ、全ての絵が『陶板』の複製なので、絵が傷む心配はほとんどないから許されるのだろうが、近寄って触れて見れるというのはいい。


 『アカデミア美術館』を出るともう夕餉れどきである。もう1カ所回ることにする。アカデミア橋から見えた、サンマルコ広場から大運河を挟んだ反対側にある『サルーテ教会』に向かう。その先、対岸・サンマルコ広場方面に渡る橋はないが、途中に渡し船がある。それも経験と思い、突端のサルーテ教会にを目指す。


                                                    
                                                         【 『サルーテ教会』付近からの『サンマルコ広場』の鐘楼 】



 遠くから見るとドームが立派な『サルーテ教会』も内部はあっさりしている。見学をそこそこにして、島の突端までいってみる。その先はヴェネティア湾の海が広がっている。左手には、サンマルコ広場に建つ鐘楼が高くそびえている。

 しばらく海風を楽しんだ後、きた道を途中まで戻り、地図にある《渡し船》の乗り場を探す。はじめ見つけられず、同じところを2、3回行ったり来たりしてから、やっとこんな所かと思う狭い通路の先に乗り場があった。人が数人集まったら出すようで程なく対岸に渡る。料金は一人0.5ユーロ。
 ふたたび曲がりくねり、何度も橋を渡る道を《PER S.MARCO ←》の標識を頼りに『サンマルコ広場』に向かって進む。これだけ歩いたら、もうだいぶヴェネティアの道にも慣れてきた。


 

       
                    【 ベネツィア中心部の橋 】


 ホテルに戻り、夕食は日本から持ってきた『どん兵衛』と途中のスーパーで買った《パニーニ》とサラダ、それに昨日の飲み残しのワイン、ボトルに半分をふたりで分けて食す。

                                                                 【 つづく-その8にジャンプ 】


北イタリア旅行第5日目(ヴェネツィア2日目)



   

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