この映画・本、よかったす-旅行記も!

最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

「『運命の一手』-渡辺竜王と人工知能『ボナンザ』の戦い」

2007-04-25 01:32:07 | 雑感
2007年4月21日(土)NHKBS2にて放映

 昔のパソコン将棋はめちゃめちゃ弱かったが、最近のソフトは『500円将棋』ですら容易に勝つことは出来ない。ましてや、今回紹介された『ボナンザ』はパソコン将棋世界大会で優勝したソフトであり、並のアマ有段者や奨励会の棋士の卵でも勝てないだろうと思う。

 その対戦を将棋連盟はよく許可したと思う。もしプラの棋士が負けてしまったら、それで飯を食べているプロの棋士集団の屋台骨が揺り動かされることになるのだから。(チェスの世界では、すでに世界チャンピオンがコンピュータに打ち負かされた!)

 もう一つ興味のあるのは、人間の頭脳の思考過程とコンピュータ・ソフトのアルゴリズムがどんな風になっているかということである。可能な手をしらみつぶしに調べていく方法はコンピュータの得意とするところだが、限られた時間やメモリを考えると当然制限が出てくる。どこかで取捨選択をしないといけない。パソコンにその辺をどう判断させるのか。それと過去の棋譜等のデータをどのように参照するのか、とか。素人の自分にはさっぱりわからないが、興味はある。アルゴリズムの素人にもわかりやすく紹介してくれる人がいたらありがたい。

 人間の頭脳は、メカニズムこそ未解明だが、その辺をすばらしく処理してくれる。知識を蓄え、経験を蓄積し、必要な場面でそれを活用できる。一瞬のひらめきもある。今回の対戦の結果は、それらの総合力で将棋の世界に関しても、まだ人間の方が勝っていることを示した。

 しかし、チェス同様、将棋も、名人でさえもコンピュータに負かされる日はそう遠くないと予感させる。

 折しも、最近読んでいた池谷祐二の「進化しすぎた脳」や「記憶力を強くする-最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方」(この本はいわゆる、「HOW TO」モノではなく、原理や仕組みを解明する本です。)に共通するところがあったので、番組表でたまたま見つけると、思わず食い入るように見てしまったが、面白かった。再放送の機会があったら、興味ある人にはお薦めである。

 

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