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『80歳世界最高齢でエヴェレスト登頂成功!』-三浦雄一郎、3度目の偉業を成し遂げたが・・・

2013-06-03 22:19:21 | 雑感


 先週の金曜日5月24日に、三浦雄一郎が80歳の世界最高齢で、三回目のエヴェレスト登頂に成功したというニュースが伝えられた。まずは、成功おめでとうと言いたい。
 
 70歳で、エヴェレストに登ったという話を聞いた時は、本当にびっくりしたが、今回はさらに10歳も年をとった一般には《老齢》で、体力の限界に挑戦したようなものだ。

 聞くところによれば、前回の登頂に成功した後の76歳の時には、スキーで骨折をしたというし、さらに今回の挑戦にあたっては持病のある心臓の手術を2回もして望んだという。たしかに、人間は何歳になっても、希望を持てば《まんざら》ではないという事を教えてくれる。


          


 
 三浦雄一郎が初めてエヴェレスト登頂に成功した時は、手放しで喜び感激したものだが、75歳で再び登頂に成功し、今回3度目の登頂成功のニュースを聞いた時は、感動というよりも、何か他のものを感じた。

 今回の偉業に、手放しでは受け入れられない《違和感》を感じるのは、《お金で作られた世界記録》のような気がしてならないからだ。

 『スポーツ、冒険の世界にも《こんな格差》が持ち込まれて来てしまった』のではないかと思ったりするのはのは、《やっかみ》というものなのだろうか。

 もちろん、三浦雄一郎という並はずれた気力と体力を持ち合わせた個人がいたから達成できた偉業ではあるが、あれだけの資金力があり、豊富なサポーターがいれば《他の誰か》でも出来るのではと思ってしまう。



                                                   



 このたびの大記録に挑戦することを三浦サイドが明らかにしたのを前後して、その1週間後に地元のネパール人が、三浦雄一郎の記録を1歳上回る《81歳》でエヴェレストに登頂すると予告をしていた。
 その人は、ミン・バハドゥール・シェルチャンさんというネパール人の男性で、前回三浦雄一郎が75歳で2回目の登頂を果たした1週間前、76歳でエヴェレスト登頂という世界最高齢記録を樹立していた人だ。そんな人が、今回再び、1週間後に登頂を予定していると聞いたら、せっかく《塗り替えたばかり》の世界記録が破られてしまうことになるから、それはそれで気がかりだったに違いない。

 その後の情報によれば、
シェルチャンさんは、登頂を諦めてヘリコプターで下山し、カトマンズに移動したということです。ネパール政府の資金援助が決定するまで山で待機していましたが、政府の決定が遅れたことで疲労による体調不良に見舞われ、下山した後に病院で検査を受けました。シェルチャンさんは、2008年に76歳で登頂に成功していて、今回の三浦さんの記録達成まで世界最高齢の登頂記録を持っていました。再び挑戦するかどうかは分かっていません。
 ということだ。


 シェルチェンさんがどのような立場の人で、いかほどの経済力を持ち、どれだけの準備と訓練を受け、どれだけの登山技術を持っているかは知らないが、地元メディアの報道を聞く限り、『政府の援助を待っていた』というから、充分なサポート体制が整っていたとは考えにくい。


 外国の男性ばかりではない。

 昨年には、渡辺玉枝さんが73歳で恵ヴェレストに登頂に成功し、自身が持つ女性最高齢の記録を10年ぶりに更新している。

 渡辺さんは50歳を過ぎてから、世界中の8000mを超える山々を次々と制覇し、ついに63歳でエヴェレスト登頂を成功させたというのだから驚きである。
 そのニュースを最初に聞いたとき、自分にとってはまったくの無名の《素人のようなおばさん》(失礼!ごめんなさい!)が、エヴェレスト登頂に成功しただなんて、とっても信じられなくて、ほんとに驚いた記憶がある。(というのも、その頃大阪の『IMAXシアター』で観た『エヴェレスト登頂の記録映画』の印象が強烈で、エヴェレストにはまり、その後『非常の最高峰』(ブロートン・コバーン著、日経ナショナル・ジオグラフィック刊)や、還暦を迎えた日本の男たちがエヴェレストに挑戦しては敗退する本を読んでいたからなおさらである。

 渡辺さんとは、どんな人かと思い調べてみたところ、普段は近所の人たちと同じように農作業をこなしているというから、さらにびっくりである。



 話はもどって、別にケチをつける訳ではないが、下山で6500m地点からヘリコプターで降りて来たことでも、、普通の登山家ではできない事では無いかと思ったりする。

 翌日の新聞に、ダウラギリの登頂を目指していた河野千鶴子さんが雪崩に巻き込まれ遭難した模様と伝えた。その後の情報で、登頂を果たした後、下山途中、悪天候のため体力を消耗し、行動不可能のため【死亡した】と、同行して助かったシェルパが語ったとされている。(8000m近くの高度では、救助のヘリコプターも飛べないし、頼るのは自分のみだとは充分wかってはいるが、その後遺体の収容も断念せざるを得ないとは無念であろう。

  河野さんも50歳を過ぎてから本格登山を始めた『主婦登山家』だという。


 資金力と基本的体力さえあれば、『ガイド登山(商業登山)』で、エヴェレストの頂上に立つことはできる世の中になった。
 一方、三浦さんは年齢の限界という壁に、《可能性の穴》を開けてくれた。



                   



 しかし、経済力も基本的な技量もない庶民がエヴェストに登ることなど夢のまた夢である。


 実績を積んだ女性でさえも、地元ネパール人であっても、『三浦雄一郎』ほどに豊かな財力と強力なサポーターを得ることは、現在では不可能であろうが、近い将来、

 誰かがこの記録をいとも簡単に破ることは間違いない。と、わたしは確信する。








  『日本人のエベレスト登頂者一覧』

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  『満員のエヴェレスト』を伝える『ナショナル・ジオグラフィック』のサイト




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