2007年1月20日(土)[京都シネマ]
奥田瑛二の三作目の作品というが「るにん」は名前を知っているだけで見てないし「少女」に関してはその存在も知らなかった。単なる俳優だけでなく「監督もやるんだ」という感じで観たが、なかなか良かった。
プロ野球の大スター・名選手が当たり前のように監督になっていくようには映画世界はならないし、かつて日本の名優が「監督に挑戦する」といって撮った作品を見たときには、本当にやめておけば良かったのにと思ったものだが、今回はその予想が外れた。
児童虐待、幼児虐待を扱った映画で思い出すのは「誰も知らない」と「愛を請う人」である。双方とも初めて観たときは強烈な印象を覚えた。
刑事(奥田瑛二)が幸の母親(高岡早紀)にどうして育児放棄・虐待をするんだと問い詰める場面で、「あんた、幸せなんだ。」というところが印象的である。
前二作では、こういう現実が日本にもあるんだと強烈に訴えられたが、この作品では、貧困が犯罪の原因であると短絡的にはいかないものの、やはり日本の現実はどうしようもないような極端な格差、「清貧」などというきれい事では済まされない貧困が、確実に忍び寄っているように思える。
「長い散歩」-公式サイト
奥田瑛二の三作目の作品というが「るにん」は名前を知っているだけで見てないし「少女」に関してはその存在も知らなかった。単なる俳優だけでなく「監督もやるんだ」という感じで観たが、なかなか良かった。
プロ野球の大スター・名選手が当たり前のように監督になっていくようには映画世界はならないし、かつて日本の名優が「監督に挑戦する」といって撮った作品を見たときには、本当にやめておけば良かったのにと思ったものだが、今回はその予想が外れた。
児童虐待、幼児虐待を扱った映画で思い出すのは「誰も知らない」と「愛を請う人」である。双方とも初めて観たときは強烈な印象を覚えた。
刑事(奥田瑛二)が幸の母親(高岡早紀)にどうして育児放棄・虐待をするんだと問い詰める場面で、「あんた、幸せなんだ。」というところが印象的である。
前二作では、こういう現実が日本にもあるんだと強烈に訴えられたが、この作品では、貧困が犯罪の原因であると短絡的にはいかないものの、やはり日本の現実はどうしようもないような極端な格差、「清貧」などというきれい事では済まされない貧困が、確実に忍び寄っているように思える。
「長い散歩」-公式サイト
緒形拳さん、ずっとお元気でいてほしかったですね。
遺作となった「風のガーデン」の富良野の風景は平原綾香の主題歌「ノクターン」や「カンパニュラの恋」と一緒に流れてきて、とても幻想的でした。
映画の中で女の子が背中に羽根をつけて歌っていたのは、やなせたかしさんの「天使のパンツ」。この先どんな時代になろうとも、親子が幸せいっぱいで口ずさめる唄であってほしいと願ってやみません。
余談になりますが、私は竹内まりやの「天使のため息」がとても好きです。
今年亡くなられた方のご冥福を祈ります。