いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「サユリ」

2024年08月30日 | 映画

ホラー映画が苦手な方でもこれは大丈夫そうです。

夢のマイホームに引っ越してきた7人家族。中古物件の大きな家です。

しかしその家には何かがいて、一人ずつ死んでしまいます。

ここまではA級ホラーです。

生き残ったのは認知症のおばあちゃんと中学3年生の長男。そのおばあちゃんは実は太極拳の使い手でした。

家に住み着いていた霊(謎の少女)とおばあちゃん&長男の戦いが始まり、ここからB級バトルに突入していきます。

おばあちゃんがぶっ飛んでいて、ジャニス・ジョブリンのような格好をし、タバコを吸いながら太極拳を使い、霊に立ち向かいます。

後半、おばあちゃんの発する言葉が素晴らしい。名言の連続です。

「よく食べ、よく寝て、よく生きる。毎日走り、外気に触れ、心の臓を動かす。命を濃くして立ち向かうぞ。」

「ヤツをぶっ潰すためのワシらの武器は何じゃ?命の躍動、それが、ワシらの生きる人間の武器じゃ!」

「この世は理不尽。全ての不幸をまたいで生きていくことなぞ、到底不可能。」

まだまだありますが、最も心に響いたのは

(部屋を掃除しながら)「家は常に綺麗にしろ。内であることは外でもある!」

です。

私は今日から家を徹底的に綺麗にしようと思います。

それにしても子どもの頃めちゃくちゃ可愛かったサユリがあんな姿になってしまうなんて。

唐突ですが、この動画を入れておきます(映画を観た人は分かるかな)。

ももクロ【MV】Heroes -MUSIC VIDEO-

映画『サユリ』公式サイト

映画『サユリ』公式サイト

映画『サユリ』公式サイト。8.23(金)全国公開。漫画家・押切蓮介×映画監督・白石晃士の“最恐傑作”が誕生。

映画『サユリ』公式サイト

 

 

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「真夜中のマリオネット」

2024年08月25日 | 

暑い日はミステリー、サスペンス(両者の違いがよくわからない)、そしてホラーなんかで背筋を凍らせるのもいいですね。

知念実希人さんの小説は初めて読みました。

内容については触れないほうがいいです。当然ですが情報入れずに読んだほうが楽しめます。

 

実写化するとすれば、主役の女医さんは戸田恵梨香さん、端正な若者(石田涼介)は山田涼介さんを想像しながら読んでいました。

ラストの1ページでええっ!となります。たまにはいいですね、こういうの。

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「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

2024年08月22日 | 映画

パロディーです。メチャメチャ面白いです。これも絶対Blu-ray買います。

ワイドショーを小馬鹿にし、国会議員をおちょくり、トランプ前アメリカ大統領をからかい、ジャーナリストやマスコミをこき下ろしています。

そんなドタバタの中に、現代の日本人に対する大切なメッセージがたくさん隠されています。

日本人(特に若い方)はこれからの日本のため、観たほうがいいと思います。いや、浜辺美波さん目当てでもいいから観るべき映画です。

そこここに名言が散りばめられていますが、特に家康、秀吉、龍馬のセリフは聴き逃せません。それから最後の浜辺さんのセリフ。暗記したいです。

 

2020年、コロナ禍で大混乱する日本。総理大臣もコロナに感染し亡くなってしまいます。

そこで、日本が世界に誇るスーパーコンピューターと最新AI技術と3D技術で歴史上の偉人を甦らせ、危機を打破しようとします。

コロナが収束し、落ちていた内閣支持率は急上昇。

でも1年という前提で作られた偉人内閣は、内側からほころび始めます。

その後は書きませんので、是非観てほしいです。

 

錚々たる俳優陣、監督は「テルマエロマエ」や「翔んで埼玉」の武内英樹さん。

過剰な演出も嫌味がなくて良かったです。

大河ドラマへのオマージュがいくつかありましたが、山本耕史さんが土方歳三役で「待たせたな」と言ったのがもう最高でした。

それからテーマ曲が「大江戸捜査網」の曲というのも良かったなぁ。

大江戸捜査網テーマ  玉木宏樹作曲

 

映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』公式サイト

映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』公式サイト

大ヒット上映中!こんな内閣、待っていた――日本の偉人オールスターズが、大大大復活!2024年夏、究極の「もしも」に日本中がお祭り騒ぎ!!

 

 

 

 

 

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「クレオの夏休み」

2024年08月21日 | 映画

夏の終わりに最高の、素晴らしい映画でした。

 

6歳のクレオはパリで父親、乳母のグロリアと暮らしています。

クレオはグロリアを本当の母親のように信頼しており、グロリアもクレオが困った時にはぐっと抱きしめ、優しい言葉をかけたりします。

二人は深い愛の絆で結ばれていたのですが、グロリアは故郷の島(アフリカ北西部のカーボベルデ)に帰らなくてはいけなくなりました。

クレオは突然の別れに戸惑いますが、夏休みに再会できることとなり、ひとり海を渡り彼女のもとに旅立ちます。

カーボベルデではグロリアの娘、息子が暮らしており、娘は妊娠中です。息子は母親の愛情に飢え、クレオに冷たくあたります。

やがて娘は出産し、グロリアに孫ができたことで、クレオの心境に変化が訪れます。

自分だけのグロリアと思っていたクレオは、赤ん坊に嫉妬します。

いろいろな経験をしながら、クレオは成長していきます。グロリア家族とも信頼関係を築いていきますが、やがてクレオはパリに帰らなくてはなりません。

おそらくグロリアとはもう二度と会えないでしょう。ラストシーン、クレオとグロリアの姿が印象的でした。

 

時折出てくるアニメーションがクレオの心情を表していて効果的でした。

そしてこれは演技ではなく記録映画ではないかと思ったぐらい、クレオ役のルイーズ・モーロワ=パンザニさんと、グロリア役のイルサ・モレノ・ゼーゴさんの自然さが素晴らしかったです。

映画のレビューで金原由佳さん(映画ジャーナリスト)がこんなことを書いていらっしゃいました。

幼少期に常に楽しくおしゃべりができる相手がいて、その人は日々の小さな変化を見落とさないだけの繊細な眼差しを注ぎ続けてくれることが、いかにその子にとっては温かい環境となっているか、しみじみと思い知らされる。

当たり前のことのようですが、今の時代、大切なことだと思います。

 

ところでカーボベルデ共和国と日本の関係ですが、日本のマグロ漁船がカーボベルデ第二の市であるミンデロに多数寄港し、親密な関係にあるそうです。

ミンデロの人々は日本の船員を歓迎し、彼らを「サイコー」と呼ぶようになり、「Saiko Dayo」という歌も作られました。

国民的歌手にも歌われているそうです。

Saiko Dayo

 

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「N」

2024年08月15日 | 

 

冒頭に「本書は六つの章で構成されていますが、読む順番は自由です。はじめに、それぞれの冒頭部分だけが書かれています。読みたいと思った章を選び、そのページに移動してください」

とありました。

6!通り(720通り)の物語ができるという実験的な小説です。

各章の物理的なつながりをなくすため、一章おきに上下逆転された状態で印刷されています。

私は2→5→4→3→1→6章の順に読みました。

各章の登場人物(人間だけでなく動物も)が他の章にも出てきますので、物語としての繋がりはあります。このあたりは、伊坂幸太郎さんの小説に近いかもしれません。

ただ読む順番によって、事実を知ってからその背景を知るのか、あるいはその逆なのかに変わりますので、全く違った印象になります。

今度は逆の順番に読んでみようか、なんて思ったりします。

海上に現れる光の花が繰り返し出てきます。滅多に見ることのできない光が存在するかもしれない、この小説を読んで、生きる希望を与えてくれる光を感じ取ってほしい、そんな作者の願いがあるような気がしました。

 

印象に残った文章です。

 

何もない人生のほうが ----- つらくて悲しいことが起きない人生のほうが、特別なのだということを。 「落ちない魔球と鳥」より

 

好きなことを仕事にできるのは幸せだと、誰もが言う。でも、何かを好きであるほど、人はその世界で夢を見る。夢と現実が一致することなんてなく、大抵は夢のほうが綺麗で大きいから、両者の差がそのまま落胆に変わる。 「飛べない雄蜂の嘘」より

 

海で溺れそうになったとき、自分の手を自分で引っ張っても意味がないって、パパは言ったでしょ。誰かに引っ張ってもらわないと駄目だって。 「消えないガラスの星」より

 

「ほとんどの動物は、仲間内で殺し合ったりなんてしねえのに。手加減の仕方とか、降参の合図とか、お互いわかってるから」 「眠らない刑事と犬」より

 

「不満を意識する生き物なんて、人間だけだよな」 「眠らない刑事と犬」より

 

教え子に心をひらかせるには人格というものが必要だなんて、知らなかったのだ。 「名のない毒液と花」より

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