目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

わが百姓生活の弁

2015年12月19日 | ぷち農作業
昨日、少しだけ雪が降りましたが、前日は、
12月とは思えないほどの、ぽかぽかと日差しがさし込む春のような陽気でした。

そんな中で、ここぞとばかりに、肥料袋にいっぱいの灰を(我が家の薪風呂ででた灰)つんで、
上の畑に、すきこみに行きました。

珍しく、ノリノリな気分で、ぐんぐん耕すことができ、気づいたら、掌に豆ができるくらいに仕事していました。

こういう時、本当に、自分にとって「一ばん気がすむ生活」をしているなあ、と思う。


こうしてできた野菜は、本当に美しくて、本当に心が満ち足りる。

だけど、

これで暮らしていけないんだよなあ。

美しい大根を見て、そう思う。人によってはため息がでるだろう。

そう、うさこちゃんの翻訳者であり、くまのプーさんの翻訳者である石井桃子さんも、その一人だった。

だから、「暮らしていくため」に、都会にでて、出版の仕事をしたのです。



百姓という仕事は、たやすいことではない。

働いても働いても、たべられない職業である。

わたしたちは、骨身にこたえて、それをさとった。

けれども、物を生み出すということのたのしさもまたさとった。

これは一生、金になる見込みのない発明に没頭している人間と結婚した女の人の

感じるジレンマとおなじことかもしれない。


その仕事は尊い。

けれど、たべていかれない。



石井桃子さんのエッセイ集の一説です。

おこがましいけれども、苦しいほどに、わかるのです。

私は「その仕事は尊い」のところで、胸がえぐられるような気持ちがしたもんです。
はじめて読んだ時は。



石井桃子さんは、農業と出版業を同時進行していくことで、ひとつの答えのようなものを出したけれども、

さて、私は、といえば、未だ答えがでないまま、

土を耕す仕事をしたいと想い続けて、

耕したいと思い続けては、くわを入れるばかりの日々でございます。


答えをだす気もないままに。









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