目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

佐渡の栃餅あらかると~その2~

2009年10月11日 | 佐渡だいすきネタ
<この記事は昨日の記事の続きです>

そして、そのしまやさんにさえ「ここにはかなわない」と言わしめている餅屋さん。
そこが両津の、田中餅店さん。

灰汁に使う灰は、100%ナラの木を使うことが完全に実のアクを抜く
単純にして難しい要素なのですが、こちらのお店は灰も完全に自給して
完璧なアク抜きを実現させています。

(100%ナラの灰を用意するのはとても難しいことらしく、どうしても多少の他の木の灰が
入ってしまうのだそうです)

まるで、おばあちゃんが作ったような、とても素朴な味わいの中に
この上ない時間と手間がかけられています。
作った次の日にはすぐに固くなってしまう混ぜ物一切なしのトチ餅です。
一度お試しくださいませ。


最後には、集落の方からいただいたトチ餅!(トップ画像のお餅がそれです!)
「冷凍庫の整理をしたらでてきたからあげる」とぽいっと簡単にくださいましたが、
おそろしく手間がかかっています、これ。

アクを微塵も感じさせない名人級の腕前で、栃の実のアク抜きをしたものをつきこんだもの。
色は黄土色でほどよい香ばしさを感じさせます。
以前、集落内での餅つきをした時にも混ぜ込んでくれました。

でも、集落のお母さんは白餅だけを食べて、栃餅のほうは手をつけないのです。
「何故?嫌いなのですか?」。栃には多少のクセも確かにありますから
そう聞いてみると、

「もったいない」といいます。
「こんなに手間がかかっているものを食べるのは恐れ多い」と言うのです。

どこまでも謙虚な集落の人は、白餅を1個だけ食べて帰られました。
餅が本当にぜいたく品だった頃の余韻を感じます。

トチ餅をいつか自分で作るために、栃の実を植えて育てています。
今年も少し増やしてみようと思っています。
栃はかつて、自宅の庭などの敷地にはえていることは
「水分が多い土地」ということで嫌われていたのだそうです。

だけど、今ならどうでしょう?
むしろ豊かさを感じさせるかもしれませんね。

そんなわけで、今年もせっせと育成中。いつか、栃餅の中身も自給して
時間もたくさん使ってトチ餅を作ってみようと思います。
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (らなんきゅらすさんへ)
2009-10-19 13:44:40
そうですか!東京や神奈川でも拾うことができるのですか。私が気付かなかったのですね。
街路樹っていうのはまた渋いですね。
昔の濃かった頃の栃餅、食べてみたいです!
お父様はその栃餅を食べて大きくなられたのですね。
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Unknown (ヒデさんへ)
2009-10-19 13:43:19
本当にコレは特別なくらいに時間がかかっていますね。ここまで手間かけんても、他のもので少しだけ手間かければ十分かもしれません(笑)がんばってください。私もがんばります。
返信する
Unknown (らなんきゅらす)
2009-10-13 22:54:13
トチの実は東京や神奈川でも拾うことができます。街路樹に使われる場所もあるそうです。

私も去年、都内でトチの実を沢山拾って、
佐渡出身の父の命令(?)により、トチ餅を
作りました。

あく抜きが本当に大変!
でも完成品は格別の味でした。

手間がかかっているのを実感した分、市販のトチ餅もよりおいしく感じます。(私もしまやさんと田中餅店さんのトチ餅大好きです)
ただ、佐渡のトチ餅も味が薄くなったと父は言います。
昔とは少し製法が違うんでしょうかね。
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Unknown (ヒデ)
2009-10-13 19:22:17
おばあちゃんの味ですね。
何でも手間がかかっていることにようやく気がつきました。
ただもらって食べるだけの生活から一転がんばりたいと思ってます。

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