目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

島祭りがはじまります

2011年04月15日 | 佐渡だいすきネタ
4月15日、この日は佐渡中の大地がわきたちます。
島内の至るところで祭りが行われるのです。
故に、佐渡ではこれらの祭りを総称して「島祭り」とか「島開き」などと呼ばれます。

若者扮する鬼が一軒一軒の家を、踊り歩き、1年間の家内安全五穀豊穣を祈ります。


自分の地域で祭りがなくても、話言葉の中で、
4月中旬を「祭りの頃に~・・・」と話したりしています。

我が集落では、この鬼がまわる祭りはないため、

「あそこの鬼は一度みておくといい」とか
「文弥人形があそこで上演されるし」とか
「やぶさめの馬は見ておきたいね」などという噂を元に、
計画的に、各地の祭りを見て回ります。

さながら、ディズニーランドならぬ「鬼太鼓ランド」。
各地で、実に様々な鬼踊りを見ることができます。


そして、
祭りの2週間前くらいから、少しずつスーパーでは、こんなお菓子が陳列しだします。




緑のあんこを、どら焼きの皮の生地で巻いたのが「とら巻き」。
おなじみの羊羹、白雪、ピンクの寒天。
お祭りの時だけの、期間限定の佐渡菓子です。
日を追うごとに、納品数も増えてきます。


このお菓子の類を見ると、
そんなに好きな味でもなかったのに、
「ああ、祭りがくるんだなあ」と心がうきたちます。

白のチープなお弁当箱も抱き合わせ商法のように、一緒に陳列され、
沢山売れていきます。
祭りの時に来てくれたお客さんの「おみやげ」に渡すために使われるのです。


売っている大きさが半端なく大きいのもそのためです。
買っていくのは大抵おばあさん。
一人で食べきれる量ではもちろんなく、皆「あげるため」なのです。
佐渡の人は、皆気前いいのです。

これは地元の友人から聞いた話ですが、
このお祭りのおみやげにはランクがあるらしく、

入っているものが「海苔巻き」だったら、ベスト1で。
「寅巻き」だったら、ベスト2。
その後、羊羹、白雪、寒天と続くそうです
(笑)

地元の子どもらしい「ランキング」です。
ちなみに「海苔巻き」をもらえることは、そう滅多にないそうです。


この春祭りは佐渡人にとって、1年の中でかなり優先順位の高い行事だと
住む時間が長くなるごとに思います。
時に、正月よりも大事な行事なのではないかな、とすら思えます。

普段、質素に暮らす佐渡人が、
この日だけは豪快に散財して、この日を祝う、そんな日に思えます。


ハレの日とケの日。
それがきちんと明確にわかれている場所だと、佐渡に住んでいると思います。

都会では、毎日が「ハレの日」のように贅沢なことが
次々とできる場所だったけれども、

佐渡では、ちゃんと毎日が「ケの日」で、
こうした祭りの日だけが「ハレの日」です。

そうした区別がきちんとなされていることが、今更ながら
とても大事なことだと、そんな風に思えます。











祭りもこの時期、自粛するべきでは?というムードでもありますが、
佐渡人の私にとって、祭りは「遊び」ではなく「祈り」の日でもあるように思っています。
なので自粛せず、神社の神さんにお参りしてこようと思います。
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