えらい人だなあ。
そう思った人たちの記事を、切り抜いては、ファイルに保存しては、時々眺めていました。
その習慣は、高校生の頃からで、大学の頃まで続いていたかも。
その頃の記事がひょっこりでてきて、改めて見ていたら、福島県の人だった。
掲載されてから、すでに20年以上たち、
5年前に原発事故がおこり、福島県のイメージは変わった。
だけど、記事の中の、「素晴らしい人」がしたこと、
しようとしたこと、は何も変わっていない。
何十万円という小さな給与を(だけど個人にとっては大きな額)
ちまちまと、自らの傷として、
生きようとした。
そうした人間らしい努力とか、歩みを、
原発は一気にふきとばす。
雇用のために再稼働が必要というけれど、
果たして、原発を建てたい、再稼働をしたい、人は
「雇用」という、
月に10万なり20万なりの生活費という、
実に実に「人間くさいもの」を、
本当に必要と思って、言っているのでしょうか、と。
それくらい、原発がもつものは、
「人間くさい」全てのものから、離脱した考え方であり、行いだと、
こんな記事をみていると、
リアルに思ってしまう。
以下、新聞記事を抜粋したものです。
自らの給与を年明けから半分に減らす福島県浅川町長
冨永健哉さん(76)
「新給与」は37万9千円。
「全国の市町村長でも最低水準では」と町役場。
課長職の平均より低く、町職員82人中32番目になる。
「スタンドプレーと見る人もいたはず。しかし町の財政は逼迫(ひっぱく)している」
阿武隈山系を仰ぐ約7600人の町。
農林業以外これといった産業はない。
予算規模は約30億円。
一般財源の約8割を占める地方交付税も減り続け、このままだと3年後には赤字に
転落する恐れも。
10月の町長選で給与半減を公約に掲げ、5回目の当選を果たした。
東京の精密機器会社に勤めたが、経営者と対立して退社。
32歳で同業の会社を興し、実験用遠心分離機器の分野で国内トップクラスに育てた。
一線を退き「休める」と思った矢先に郷里から
「町長選に出てくれないか」還暦の時だった。
経営者の視点で行政の「無駄」減らしに取り組んできた。
課の統廃合や新規採用の見送りなど
「秘策はないが、打てる限りの手は打っていく」
給与半減を決めると「合併しない宣言」や住民基本台帳ネットワークシステムからの
「離脱宣言」で有名になった近隣の根元良一・矢祭町長から
「大したもんだ。よくやったな」と激励をうけた。
ただ、これで財政が好転するわけではない。
小規模自治体は合併の決断を迫られる。
年明けに合併の是非を問う住民投票を町議会に提案する。
「町は行く末を左右する大仕事に取り組んでいる。
国にも大改革の決断をしてもらわないと」。
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