車で50分、東松山市の正法寺は岩殿観音の呼び名で親しまれる坂東三十三観音の第十番札所。この時季は何と言っても樹齢700年以上といわれる大イチョウ。最近は見ごろを外すことが多かったが、今回はどんぴしゃり。山門の階段を上がって境内に進むと輝く大樹が目に入る。近づくと迫力のある根の張り具合、支える力強さに納得。見上げれば”日本一”と声をかけたくなる黄金色の晴れ姿。赤モミジも終わりを迎え、冬の冷気に包まれる舞台で見事なフィナーレを観た。
車で50分、東松山市の正法寺は岩殿観音の呼び名で親しまれる坂東三十三観音の第十番札所。この時季は何と言っても樹齢700年以上といわれる大イチョウ。最近は見ごろを外すことが多かったが、今回はどんぴしゃり。山門の階段を上がって境内に進むと輝く大樹が目に入る。近づくと迫力のある根の張り具合、支える力強さに納得。見上げれば”日本一”と声をかけたくなる黄金色の晴れ姿。赤モミジも終わりを迎え、冬の冷気に包まれる舞台で見事なフィナーレを観た。
流れる槻川の渓谷と周囲の景観が京都の嵐山に似ているので武蔵嵐山と名付けられ、町の名前も嵐山(らんざん)町に。その嵐山渓谷の紅葉は遅れて今がピーク。平日ながら9時過ぎの無料駐車場、その近くの路肩スペースも含めてほぼ満車。まずは林の中の遊歩道をしばらく歩いて開けた嵐山展望台へ。赤や黄色のあふれる彩りに迎えられた。続くモミジのトンネル、大平山の山頂を眺めたりしながらススキの野原まで進んでユータン。下流側の飛び石まで足を伸ばす。3時間近く、たぶん今年最後となる紅葉散策を楽しんだ。
夏から続く暖かな気候で遅れ気味だった今年の紅葉。急に寒さがやって来て秋も短く終わりそう。ようやく秩父近辺が見ごろとの情報を得て、先ずは中津峡から。赤や黄色の木の葉が冬晴れのような青い空を彩る。このあたりは枯葉も多く、もう終わりに近い。早々に戻ることにして経由の大滝のループ橋、下から見上げると低速度運転の注意看板も納得。次の「金蔵落しの渓流」は今ちょうどの色づき。<金蔵落し>とは諸説あるようだが、谷底の流れにまっしぐらに落ちる<紅葉落し>でも良さそうな景観。最近一番の紅葉をじっくりと楽しむ。すぐ近くの大血川の渓谷へも時間の関係で少しだけ。次の機会には平将門の伝説にちなんだ上流の場所を歩いてみたいものだ。
秩父鉄道の1日フリー乗車券が手元にあったので電車で長瀞へ。事前情報のとおり、紅葉の見ごろはもう少し先。それでも有名な渓谷の岩畳と舟下りには大勢の観光客の姿があった。急流に差し掛かると水しぶきとともに乗船客の歓声が周囲に響く。近くの月の石もみじ公園でもまだ少ないが、赤や黄色の葉の下で足をとめる人たちの姿。陽が傾き始めるころ、荒川上流に架かる鉄橋をSLが通り抜けてゆく。暖かな11月、来週の寒波予報が彩りの季節を早めてくれるかもしれない。
ここ近年、彼岸花の開花時期が早まっているが今年もすでに満開のとのこと。遅れてはならじと早起きして7時前に吉見町のさくら堤公園の駐車場に。ここは春の時季、桜と菜の花の競演で馴染みのところ。早速、歩いてすぐのサイクリングロードを兼ねた堤へ向かう。情報のとおり、堤の西側斜面には深紅を中心に薄いピンク、黄色、白などの彼岸花が咲き揃う。南のほうに歩を進めると整列した花の群れが目に入る。枯れ始めた花も2・3割ほど見受けられ、見ごろは今度の3連休くらいまでだろうか。今朝も残暑とは思えない暑さ、彼岸花のためにも涼しい秋の風を。
浅間隠山の下山後はお盆に帰省しなかった北志賀へ。翌日の最初は久しぶりに近くの八丁原のそば畑。近くの路肩に車を停め、雑草に隠れてしまった道を5分ほど。熊が出る地域とも聞いているので、声を出しながら畑に向かう。誰もいないので数枚の写真だけで早々と退散。車に戻って湯田中温泉から志賀草津高原ルートに入り、志賀高原に。木戸池の先を右折、1.5車線の山道を走ると笠ヶ岳(2076m)の駐車場。気温16度の涼風と景色を眺めてひと息は気持ち良い。30分も歩けば着く山頂は今回パス。山田牧場へ向かう下り道は道幅はほぼ同じながら凹凸が少なくて楽。牧場脇を過ぎ、しばらくで次の目的である高山村・松川渓谷の雷滝。5台程度の小さな駐車場に1台の空きがあってラッキー。早速、カメラと頭が濡れないようタオルを用意して階段を下りる。近づく豪快な滝の音、滝の裏側で水しぶきと上からの水滴を浴びつつ滝のカーテンを。残暑厳しい今年の9月、しばしの涼風を楽しんだ。
024 9 残暑・雷滝で涼風カーテン
久しぶりの帰省を兼ねた北海道旅行も終盤。郷里・北十勝の最初はナイタイ高原牧場。2,000頭の牛を放牧する日本一広大な公共牧場だが、標高800mのナイタイテラス周辺は残念ながら濃霧。少しの晴れ間に撮ったのは数枚のみ、高原と十勝平野の眺望は次回に。次はいよいよ地元、十勝牧場の入口から直線で1㎞以上続く白樺並木はドラマのロケ地としておなじみの景色。以前見たよりも小粒の印象は寿命による植え替えによるものかもしれない。途中見かけた収穫後の小麦畑に並ぶ麦藁のロールはなつかしい。そして墓参後の翌日、先日国道わきで見かけた鹿の彫像を帯広駅前で。さらに日高山脈と防風林をイメージの駅ビルを背景にしたアート作品「そらをひらく」を見る。開拓の地で森を切り開いてきた歴史を表しているとのこと。最後は駈け足となった旅は一車線の道東自動車道をひた走り苫小牧港へ。往きと同様に揺れのないフェリーの旅で7日間の旅を終えた。
林道ゲートの鍵の借り受けなど個人での朝の見学は難しい。そのため地元のガイドセンターが主催する「タウシュベツ川橋梁早朝ツアー」に参加。糠平温泉の集合地から車で国道を20分ほど、砂利の林道に入りゲートを開けてさらに20分。途中すぐ左右に国鉄士幌線の廃線跡、さらに走ってヒグマがフキを食い荒らした跡や道の真ん中に糞などの説明。車を降りて歩くこと5分、目的の景色が広がる。左手から流れ込む川がタウシュベツ川、右手に糠平湖。目の前にタウシュベツ川橋梁だ。積み出しの林業の衰退、国道の開通による廃線に加えて、この橋はダム完成とともにダム湖に放棄された歴史を持つ。そして湖の水位の上昇で水没、出現する時期が限られることから「幻の橋」と呼ばれている。さらに、水圧や冬の凍結・溶解で劣化が進行しており、アーチ橋として見られるのは時間の問題とも。貸し出された長靴で橋の周辺を歩きまわり、ガイドさんの勧めで崩れゆくコンクリートにも触れてみた約1時間。離れて眺める国道の展望台とは違い、この橋の過酷な運命により近づいたような気がした。
幻の橋・タウシュベツ川橋梁 2024.07
旭岳裾合平の翌日はもう一つの目的であるタウシュベツ川橋梁の前泊地、糠平へ向かう。旭岳の山荘から大雪国道を走り、途中の休憩ポイントの最初は層雲峡。久しぶりなので石狩川沿いの渓谷入口で銀河の滝、流星の滝を。水量さほどではないものの名前にふさわしい流れを遠くに眺める。車に戻って快走しばらく、標高1,139mの三国峠でひと休み。石狩、十勝、北見の境界にふさわしい雄大な景色が広がる。眼下の樹海よりも説明板で見つけたウペペサンケ山の名前。高校時代に登った山を目に焼き付ける。峠を下り、通称パールラインをたどってこの日最後の然別湖。湖面に映す影と合わせるとその形になる唇(くちびる)山はさざ波で見れなかったが、金子兜太の句碑で思い浮かべる。そして最近人気の「湖底線路」は最深部100mという湖底に向かって消えていく光景。神秘の湖でもう少し時を過ごしたかったが明日の朝は早い、糠平温泉の宿へ急ごう。
古代蓮が見ごろと聞き、早めに朝食を済ませて車で15分。お隣り行田市の古代蓮公園は近いので気軽に行ける。7時過ぎの正面の駐車場はすでに8割近く埋まっている。早速、すぐの42種類もあるという「世界の蓮園」(最初の写真は「西湖蓮」)を眺めつつ、先の蓮池に進む。「行田蓮(古代蓮)」の紅色の花が表情を変えつつ、いっぱいに広がる。三つ目の池にある「甲斐姫」は行田蓮とアメリカ黄蓮から生まれた花。濃い紅色が薄れて、うすい黄色に。気品があり、毎回忘れずに見るスポット。照りつける陽射しの中、1時間近くの写真撮影で汗びっしょり。次回は曇りの日、咲き始めが美しいといわれるのでもっと早い時間に。木陰でサンドイッチとアイスコーヒーの朝食プランで。
朝から夜まで雨が降り続き、翌朝は晴れの予想。秩父・美の山の見ごろのアジサイと雲海、そして朝日が撮れるはず。と車中泊の準備するも夕刻の予報で曇りに。予定を変更、早朝4時過ぎの出発で現地に着いてみれば、やはり濃い霧の中。徹夜組が相当いたようで臨時の草地の駐車場は残っている車と轍の跡。時間とともに霧が少なくなり、明るくなってきたアジサイ園地を1時間半。紫や白、赤の彩りをしっとり濡れた緑の森の中で撮り歩く。展望台から望む真向いの奥武蔵の山々もガスの間に少し山腹を見せるだけ。雲海はあきらめ、次の予定地に向かうことにする。ほんの少し山頂を見せた大霧山へ。
信州2日目は前夜の酔い疲れもあるので安全運転で佐久地域の八千穂高原へ。北八ヶ岳の東麓に広がる高原の一角にある八千穂高原自然園が目的。紅紫色のトウゴクミツバツツジは6月上旬ころに終わっているので、せめてレンゲツツジでもと思い園内に。涼しい遊歩道を進むと数多い白樺の下に朱橙色の花が枯れずに少しだけ。ところどころで咲くクリンソウも終わりまじか。その代わりではないが八ヶ岳から湧き出ているという「飛竜の滝」、苔岩で二手に分かれて流れ落ちる「もみじの滝」が清涼感あふれて見事。入園料300円(実際にはモンベル会員割引で200円)で安いと思いつつ、整備された園内でしばし暑さを忘れさせてもらった。その帰路すぐの白樺群生地、真っすぐに伸びる道路の両脇に広がる。思わず停めてしまう何台もの車。こちらも八千穂レイク入口の路肩スペースに停めて白樺林に入る。日本一美しいとされる白い森に負けじとレンゲツツジが見ごろ。四季折々の光景が楽しみな場所、釣り人と夏空を映すレイク湖面に吹き抜ける爽やかな風を土産に車へ。
長野への用件の行き帰りに車を停めてのかけ足の写真。今回は久しぶりに志賀草津高原ルートを利用、「道の駅八ッ場ふるさと館」で休憩したついでに吾妻峡の猿橋から鹿飛橋を初めて散策。秋の紅葉時期の下見として、まだ鮮やかな緑葉の間に見え隠れるする渓流を目に収める。草津から高度を上げて進むカーブ多数の山岳ドライブウェイも車少ない今日は楽。渋峠そばの「日本国道最高地点・標高2,172m」で眼下に草津白根山の裏側に広がる芳ヶ平湿原。彩りのメリハリある秋に再び。県境から長野県に入ってすぐの「のぞき」も同様。鋭角の笠ヶ岳を遠くに望んで車に戻る。寒いはず、気温は13度。志賀高原を下りながらの池めぐりの最初は木戸池。隣接する田ノ原湿原のワタスゲはまだ早かったようだ。続く蓮池、一沼のレンゲツツジは見ごろを過ぎ、睡蓮の花はこれから。志賀高原から北志賀に、一気に下界の暑さに戻った。
県内なので近い三波渓谷、それでも秩父寄りなので1時間はかかる。行くタイミングを思案しているうちに遅くなってしまった。前夜からの雨が上がったので新緑、朝霧に光芒もと思い切って出発。如何せん時期、出発が遅かった。現地には車が1台も来てなかったが、太陽はすでに高いところに。駐車料金500円は後で払うことにして、滑りやすい道を急ぎ下って渓流そばに。上流に向かっての写真は流れがゆるやかな深緑色の川面。下流は陽に輝く波立つ浅瀬を撮るも目的果たせず残念。新緑の渓谷は次回、5月に早や立ちで。
前日の光城山・長峰山登山の疲れもとれ、松本市郊外の浅間温泉から車で北上。”小鳥のつくった桜の郷”をキャッチフレーズの池田町の陸郷地区へ。最初の夢の郷エリアは山桜が多く自生。盛りは過ぎたものの濃淡のピンク色と新緑が青空にまぶしい。次に、ここを遠望する桜仙峡までは道が相当狭くなるらしい。少し戻ったバス停近くの駐車スペースから歩くことに。約3㎞の傾斜ある舗装された山道を汗を拭きながら30分。着いた展望スポットからの景色は設置のポスターに比べて今ひとつ。来ていた近在の人によれば前景の桜が散ってしまったとのこと、残念。登り、下りで各1台づつ走る車もあり、次回無いかもしれないが来るときは車で。再びの車で向かったのは、わさびの生産量日本一の安曇野で観光客を受け入れている大王わさび農場。北アルプスの伏流水で育つわさび畑を見学、目にした清冽な流れにも納得、信州の旅を終えた。