晴耕雨読、山

菜園・読書・山・写真…雑記

伝説が想像できる龍神渕

2017年08月27日 | 写真&旅

棒ノ折山を下山後の「さわらびの湯」で汗を流すと疲れが少し回復。行くかどうか迷っていた近くの有間渓谷の龍神渕に向かうことにした。この場所は、たまたま読んだ『四季折々の125景 埼玉の美しい自然』(写真・文 清水勉氏)の中で紹介されていたのをメモしておいたもの。名栗湖に戻って湖畔沿いを上流部へ、観光釣り場先の狭くなった道を少し行くと路肩に車1・2台のスペースと小さな表示板を発見。場所は分かったが来る人は少ないようだ。かろうじて踏み跡が見え隠れする川へ下りる道は草が密集、難儀したが河原に出て正解。目の前には急流が緩やかに淀んで、幽玄の佇まいを見せる光景が。雨乞いの神として崇められた龍が住むという龍神伝説にも納得する。ここは紅葉の時季には絵になりそうだ。“灯台もと暗し”の言葉もある、これからの秋はこの本を頼りに近場巡りに力を入れよう。

 

     

   


棒ノ折山、白谷沢ルート往復で涼を楽しむ

2017年08月26日 | 

8月の末頃になって、やっと夏らしい天気に。それでも甲信越の山間部は不安定な空模様、考えた末の行先は涼風の白谷沢コースを往復する県内の棒ノ折山。早い時間帯なので5台程度しか停められない登山口近くの路肩に無事入れて、歩き出す。緩急の登山道は杉林で陽は入らないが蒸し暑い。だが20分ほど進んで左眼下に見え隠れしていた沢が真横になり、涼しい沢エリアに入る。長雨の影響だろう今までで一番水量が多く、靴に水が入らないように渡るのに苦心。そして両岸から岩壁が迫るゴルジュ、大小の滝、次のゴルジュはオーバーハング気味の岩肌をつかみながら水流際を進む。一枚岩に垂れ下がるロープでよじ登り、濡れたクサリ場の石段を慎重に登ると核心部を過ぎてやれやれ。間もなく沢を離れ、暑さが戻る。林道をまたぎ、ひと登りで岩茸石の尾根道に入り、木段と木の根が露出した長い急登。権治入峠を経て着いた山頂は曇り空になったせいか意外に涼しい。久しぶりの山並みの眺望と飲み物でしばし最高の贅沢に浸る。滑りやすい下りの沢道を考えると尾根道も考えられたが、自然のエアコンの誘惑に負けて予定どおりのコースを。渓流のせせらぎ、鳥の声、緑いろに染まる風景などを楽しみながら往路を戻った。2017年8月25日(金)/(鴻巣から吉見・坂戸・日高経由、有間ダム上の道路を進み名栗湖畔沿いの登山口まで約1時間半)白谷沢登山口07:25~(写真撮影)~09:05林道出合09:15~岩茸石09:25~権治入峠893m 09:45~10:00棒ノ折山969m 10:30~(権治入峠・岩茸石)~林道出合11:15~(写真撮影)~12:40白谷沢登山口<「さわらびの湯」800円で渓流を眺める露天風呂、エアコンの効いた広間で横になって疲労回復>

ゴルジュ 

その間を行く 

水流の登山道 

2番目のゴルジュ 

滝も多数 

 


思い出すほどに暗く、深い『夜の谷を行く』

2017年08月25日 | 読書

約40年前、連合赤軍が起こした大量リンチ殺人の山岳ベース事件を題材にした小説。東大安田講堂の陥落から3年後、新左翼運動の退潮と世論の離反を決定づけたとも言われる事件は冬の群馬県榛名・迦葉・妙義山の雪山を血に染めた。そこから逃亡し、刑期を終え目立たぬように生きていた女主人公への一本の電話、そして目にした「永田死刑囚が死亡」の新聞記事から物語が始まる。冒頭の限られた空間での日常の出来事は笑えるが一転、事件当事者たちの以降の過ごしてきた人生、特に家族・親戚との義絶、その家族らへの世間の視線、降りかかる不幸は想像を超える。それ以上に真冬の雪の山間部で繰り広げられたアジト生活、そしてあの凄惨な殺人に至る総括を詳細に描く。実在の人物が多数織り込まれ、「森林法違反、爆発物取締法違反、火取法違反、銃刀法違反、殺人、死体遺棄」などの罪状が当時の報道のように思い出させ、読むほどに苦い胃液が。一方、永田洋子への一審判決文を主人公が述懐する場面で<あたかも永田洋子の個人の資質が原因であったかのように断じた>そして<連合赤軍事件をひとつの色で染め上げることには成功したようだ>と問題提起。さらに主人公は後段で<山で子供たちを皆で育てて、革命戦士にする計画があった>ことを打ち明ける。事実、子連れや妊婦の女性メンバーや看護師・保育士もいたようだが、真偽はどうだろうか。だが、これを伏線として最後に主人公が抱く<希望という慣れない感情>は、まだ見通すことのできない深い谷間のわずかな救いとして読んだ。

  

 


異常な夏、畑は秋の準備へ

2017年08月24日 | 市民農園

梅雨明けしたはずの7月末以来つい最近まで曇り、雨の毎日。野菜価格の高騰が伝えられていたが、肌寒さや秋の長雨が早くやって来たような気候に畑の夏野菜たちも面食らってしまったに違いない。キュウリは枯れ始め、花も付かないのでもう終わり。花が多いので期待したインゲンは実の付きが良くない。オクラはもう来年用の種を採るだけの栽培。元気なのはクウシンサイ、伸びた茎を摘んでも新芽が次から次へと出てきて、この夏のヒット商品。余った種の人参は葉のとおりに根のほうも太いだろうか。レタスも何とか細々と成長。いよいよ夏最後に近い収穫と、見切りをつけた野菜を片づけて耕す。雨をたらふく浸み込ませた土は粘土のようにスコップに絡み、重くて汗が吹き出す。9月初めまでに徐々に整地、次の大根・白菜たちが出番を待っている。

インゲン 

クウシンサイ

ニンジン

レタス

  

 


朝日が出なくとも贅沢なブナの森

2017年08月16日 | 写真&旅

北志賀の翌朝4時半、カヤの平高原に向かう。志賀高原の北隣、標高1,400~1,700mに広がる高原は早朝、朝霧が湧く。そこに朝日が射し込む幻想的なシーンを何かで見たことがある。出発が少し遅れ、5時の日の出には間に合わないが何とかなるだろう。木島平村に入り、くねくね曲がる暗い清水平林道は予想外に広い舗装路なので助かる。40分ほどで霧が立ち込めるキャンプ場案内所前に。持参のパンとコーヒーで朝食取りながら待つが陽の出る気配はない。諦め、雨具を着込んでその後に予定していたブナの森と北ドブ湿原へ。ロッジ先の高山植物の花畑で少し寄り道、緩やかに登る遊歩道を進む。目に入ってきたのは周囲に広がるブナの大原生林。白い樹皮に茂る緑の葉、霧がベールのように流れ込んで足が何度も止まる。「日本一美しいブナ林」と言うのも誇張ではないような気がする。ゆっくり森を歩き、静寂な湿原でのひとときは人にも熊にも出会うことは無く、贅沢に過ごせた。狙っていた風景は次回に、常設のテントで星を眺めながらの一夜も良いかもしれない。戻った頃、そこかしこでキャンプした人たちの朝食の煙と賑やかな会話が楽しく目に映った。

 

森の中へ 

広がるブナ林 

 

森の大魔神 

前日の蝶に再会 


いつもより緑濃い志賀高原

2017年08月15日 | 写真&旅

お盆で長野への往路は久しぶりに志賀草津高原ルートをとる。この時季の激しい道路渋滞を避けようとピークを外したので関越自動車道はいつもの週末程度。渋川伊香保ICを降りてからの一般道もさほどの混雑無く、草津から硫黄煙る白根山火山エリアに入る。噴火警戒レベルの引き下げに伴い6月に再開された湯釜近くのレストハウス。車を停めて、まだ咲き残っているというコマクサ見物と思ったが、駐車場は大混雑の様子。次の機会にと、先に進んだ渋峠、のぞきは濃いガスの中で残念ながら眺望は無し。いつもの木戸池、蓮池、一沼あたりまで来るとガスは取れて、時おり薄日も差してきた。志賀高原も雨の日が続いているとかで、山肌や湖畔の樹木が水分をたっぷり含んで緑濃く茂っている。吹き渡る気持ちよい風の中、久しぶりに賑わいを取り戻した高原。こちらも花や蝶とともに池めぐりを楽しんで北志賀に向かった。

   

一沼  

  

  

  

 

 

 


準備不足の夜祭り撮影

2017年08月10日 | 写真&旅

先週土曜日の撮影失敗を備忘録として。朝のテレビで、県内寄居町の水天宮祭が当日開催されると知った。以前から気になっていたので急遽、行くことにしてバタバタと準備。ネットで祭りの詳細や交通規制、駐車場などをプリントアウト。カメラのバッテリーの充電はじめ、三脚・帽子・タオルなど準備、食事・飲み物は現地のコンビニ調達として出発する。前年は6万人の人出とのことで心配していた交通渋滞も無く、駐車場も何とかセーフ。暑い中を20分近く歩いて会場へ、三脚が並んでいるところにご好意で入れてもらい7時からの開始を待つ。ここまでは良かったのだがカメラ・三脚とも最近使っていない機種。マニュアルモードやフォーカス、三脚の角度調整などが思うようにいかない。おまけに手元が暗く、虫にも刺される始末。祭りの途中で引き揚げてきた。特に夜間撮影は、操作の事前チェックが大事だと悟らされた。そして持ち物、迷惑をかけない赤色モードのライトや虫対策の虫よけスプレー・虫刺され薬、団扇に椅子も必要だ。水祭りというのは今回初めて見たが、川に浮かべた舟山車は何とも情緒たっぷり。来年こそは十分な事前準備で。

  

    

 

 


京都支局長、新潟・中越へ行く

2017年08月09日 | 雑記

現役時代の後輩S氏が転職して今、京都で頑張っている。時折、単身赴任の休日に訪ね歩いた京都周辺の便りを送ってくれる。それを勝手に京都支局長からのレポートとして、このブログにも掲載しているが今回は場所を変えて新潟県中越地方。1泊目は大浴場から雲海が見られるという人気の宿だったらしいが残念ながら雰囲気だけを味わった様子。2日目は星峠の棚田、こちらも田に水を張った時期の風景を想像で楽しんだとのこと。忙しい要職の身、サンデー毎日のこちらのようにそれぞれベストシーズンにというわけにはいかないのだ。それでも添えられた写真と文章からは、ひとときの安らぎを得られたようで自分のように嬉しい。10数年会っていないが職場旅行で行ったアメリカ西海岸・ロサンゼルスの夜、さらに国境を越えてのメキシコ・ティファナなどが今でも楽しく思い出される。留守宅の千葉に戻ってくるのは、もう少し先になるのだろうか。彼の故郷・富山の地酒でお疲れ様の盃を交わす日まで、身体を大事に勤めてほしいものだ。

(写真はS氏撮影)

   


夏野菜づくりも第3コーナーに

2017年08月08日 | 市民農園

曇りや雨、夏らしからぬ天候がしばらく続き、畑の野菜たちが喜んでいる。今年初めて育てた中国野菜のクウシンサイ(空芯菜)は名前のとおり、茎が空洞になる葉物野菜。小松菜のように虫に食われず、収穫しても新芽が次々と伸びてくるので夏場に重宝する。オクラは油断していると大きく育ちすぎて、来年の種として枯れるのを待つ。蔓なしインゲンは花が咲いたので、後はいつ実が付くか。ナスは葉がダメになってきたので、そろそろお疲れ様だ。時期をずらして栽培したキュウリ、第2弾の終わりが近く、最後の第3弾の収穫期に。来年はもう少し分けて育てよう。夏野菜もいよいよ今月いっぱい、大根・白菜など秋の季節が間もなくやって来る。

   

 

 お疲れ様

第2弾 

もう少し、頑張れ 

 

 


緑の杜で、風鈴の音色とともに

2017年08月05日 | 写真&旅

涼しい毎日、逆にあの夏を視覚で感じたいと出かけたのは川越氷川神社。神社境内に飾られている「縁むすび風鈴」は、まず入口の頭上から。女性の浴衣姿もちらほら見受けられて夏の風景が広がる。そして回廊に歩むと吊り下げられているのは2000個以上という色とりどりの江戸風鈴。「よい人に出会い、幸せになりますように」「元気な赤ちゃんに早く会いたい」などの願い事の短冊、それを知ってか優しい風がそっと揺らす。そして耳を澄ますと、願いを運んでくれるかのように涼しげな音色が。「風鈴回廊」を抜けて緑の中に透明な風鈴が揺れる「風鈴の小道」、そして明るい光が先に待っている「絵馬のトンネル」。縁結びの神様がいるパワースポットとして知られているせいかカップルや若者、外国からの観光客も。そうした願いだけでなく、夏を奏でるここの空間で様々な”縁”を思い返すのもいいかもしれない。

入口から 

 

風鈴回廊 

 

風鈴の小道 

トンネルの先には 

 


久しぶりの利根川サイクリングは

2017年08月04日 | 雑記

8月に入っても梅雨に逆戻りしたかのような空模様が続く。北岳や尾瀬などの予定を先送りとしていたら、孫の遊び相手の依頼が来てしまった。家の中でゴロゴロしているよう、こちらも運動不足なのでサイクリング&学習ツアーを企画した。まず車で県営行田サイクリングセンターへ、無料で自転車を借用して利根川サイクリングコースを走る。久しぶりに雲湧く青空も出て、風を切る爽快感にお互い笑顔。道の駅羽生そばの昭和橋、東武伊勢崎線の鉄橋を潜り抜けて引き返す。約2時間、ちょうどお昼どきにサイクリングセンターに戻り、適度な運動だが3・4の孫たちにはこれが限界らしい。コンビニ購入の食事をとって、近くの利根大堰で利根川を上る魚を見学。次に三番目の目的地、同じ行田の古代蓮の里公園に移動する。花が終わりに近い蓮園を一回りするも興味が無さそうで、早々に展望台のタワーに昇る。世界最大という田んぼアートには興味を持った様子、いよいよ最後の感想文タイム。だが疲れてしまってギブアップとのこと。持参したノートに、今日の夏休みの一日を書いてくれるだろうか。

さあ出発 

速いよ 

利根大堰 

秋はサケが 

対岸は群馬 

 

今年の田んぼアート