先週の小学生国語道場クラスでは、前回に引き続き伝記絵本を読みました。
読んだのは、こちらです。
遺伝についての勉強で、「メンデルの法則」を覚えた方は多いと思います。
エンドウの丸い種子としわの種子をかけあわせたら…という実験から導き出される法則です。
この絵本では、メンデルの生い立ちから、どのように勉強を続けたか、そして研究内容まで詳しく説明されています。
農村に生まれたメンデルは、12歳のときに親元を離れて、自分が行きたかった学校に入ります。しかし、授業料、下宿代、食費ととにかくお金がかかります。しかも、16歳の時にお父さんが背骨を骨折して、畑仕事ができなくなってしまったのです。彼は、自分で生活費を稼がなければならなくなりました。
家庭教師で生活費を稼ぎながら勉強を続けることは大変でしたが、彼は空腹に耐えながら、その後の4年間の学校生活を送りました。
そして、メンデルは修道士になることで、生活費の問題から解放されました。修道士の仲間たちは、神の教えを説いたり、病人を見舞ったり、学校で教えたりして、地域のリーダーとして尊敬されていました。また一方で、彼らは学者でもあったのです。修道士たちは、3万冊もの書物が壁をうめつくす図書館で勉強しました。そこで、メンデルも勉強にのめり込みました。
修道士であったメンデルですが、世界で最も優秀な科学者たちと学べるようウィーン大学に留学させてもらうなど、恵まれた環境で勉強ができていたようです。
メンデルは学校で教えたりもしましたが、自分自身の研究をして大発見をしたいという気持ちも持っていました。メンデルが注目したのが、どのようにして、母親と父親から子供に特徴が受け継がれるのかという謎です。そして、彼は修道院の庭でエンドウ豆の実験を始めるのです。
エンドウ豆の実験については、かなり詳しく説明されていて読み応えがあります。授業では、時間の関係ですべて読むことはできませんでしたが、興味のある方は、ぜひ読んでいただきたいと思います。
この絵本を読むと、貧しくても、能力があり努力を続けていれば、道が開けるのだなぁと感じさせられます。
お子さんたちも、熱心に聞いてくれました。
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