ニューヨークの代表的な美術館と言えば、メトロポリタン美術館。この美術館をくまなく観て歩くのはもちろん無理、
もう欲張らずに観たい作品に絞ってと思い、3年前に見落としていたフェルメールの作品を中心に訪れました。
すでに夏休みに入っているのでしょうか。美術館の前は若い人たちでいっぱいでした。
入念な持ち物検査があって入館します。
美術館内の地図を片手に、気になる作品を探しながら観て回るのですが、何といってもそのギャラリー数は
世界最多、しかもヨーロッパ絵画だけでも30室以上あるので迷路に入り込んだよう!
部屋番号を探しながら徘徊します。
生涯30数点の絵画しか残していないオランダ絵画の巨匠フェルメールの作品は、ここニューヨークの美術館に
8点を残しています。アメリカには海外の美術作品をコレクションしている財産家が多いのでしょう。
でも一挙にフェルメールの絵画を観ることができるのはうれしいことです。
メトロポリタン美術館には5作品
「少女」あどけなさの残る少女の目の輝きに、思わずこの絵の中に引き込まれてしまいそうな
不思議な力があります。
「リュートを調弦する女性」 「水差しを持つ女性」
「眠る女性」 「信仰の寓意」
この日は、もうこれだけで疲労困憊。
翌日、セントラルパークに隣接しているニューヨーク・フリックコレクションに向かいました。
セントラルパークは、マンハッタンのほぼ中央に位置して南北4キロ、東西0.8キロの広大な公園です。
深い緑に覆われて、人々や小動物たちが、それぞれ心地よい憩いの場所を陣とっています。
マンハッタン地区にあるフリックコレクションは実業家のヘンリー・フリックの個人的なコレクションを
その邸宅であった館に展示した美術館。その中にフェルメールの作品が3点もあることに驚かされます。
また、日本語オーディオガイドもあり、時間さえ許されれば、静かにゆっくりと鑑賞でき、これは大きな美術館と
比べて恵まれすぎる環境でした。
「婦人と召使い」 「中断された音楽の稽古」 「士官と笑う娘」
残念なことに、館内は撮影禁止でしたので、絵葉書を買ってその作品を記憶に留めました。
やはりフェルメールは光と影を創り出す画家、この柔らかな光に思わず私もその絵の中にいるような錯覚を
感じてしまうのは、その日常性からでしょうか。