10年近くの仙台赴任を終え、2015年5月から大阪へ赴任中のオヤジの日記です。
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よっぱのときどき日記



再び交番へ戻ると先客が二人いた。一人は駐車違反のイヤリングを外してもらいに来ていた若いトレーラーの運転手。もう一人はスイミングスクールで子供の携帯電話を盗まれたらしい母親だった。二人の処理があるのでと僕は裏口から中に入り、事務机のところに腰掛けて年嵩の警察官の駐車違反の処理が終わるのを待つことになった。運転手は青切符を切られ「これで何点になると免停になるんでしたっけ?」と聞いている。「初回はねぇ6点だよ」「それでまた違反すると何点で免停がくるの?3ヶ月くらいで消えるんでしたっけ?」「ダメダメ!1年は消えないよ。次は4点それでまた違反すると次は2点ね。気をつけてよ~商売道具なんだからさぁ」などと言っている。

子供の携帯電話を盗まれた母親の相手は若い方の警察官だ。質問攻めである。「いつ判ったの?」「どうやって連絡が来たの?」「最後にあったのはいつ?」「電話の値段は?」などなど聞きまくりである。僕はなんとなく暇だったのでそのやり取りを聞きながら、その辺に置いてあった自転車泥棒(恐らく)の少年の供述書を読んでいた。2ページ目に進みたいのだがさすがに手にとってめくるわけにも行かず、何処かに続きが無いか、違うのは無いかなどとキョロキョロしていた。なんとなく動きが伝わったのだろう。若い警官がバッとこちらを向き、つかつかと歩み寄ってきた。その辺にあった書類を全部裏返しにしやがった。ちぇっ

駐車違反の処理が終わり警官がこちらにやってきた。「よっぱさん、すいませんねぇ。実は盗難にあったバッグだったのですよ。」(だから最初から言ってるじゃん)「それでね、さっき書いていただいた遺失物の書類とは違ってこれを書いて欲しいのですよ」と少し様式の違う所有権放棄書を出してきた。仙台東警察の何とか警視宛で私は所有権を放棄しますので捜査に役立ててください。というような書類のようだ。今回のものは全ての物品を僕が自書しなければならないようだ。だけど既に証拠品である現物は交番に無い。僕も中身を覚えていない。ではどうするのか。そう、被害届のコピーを警官が見ながら読み上げて書き写していくのだ。

「現金が281円。はいそうです。それでその右側に所有権を放棄しますって書いてもらえますか。あぁはいそうです」「それから財布がひとつ。はい、で右側に同上と。ああすいません。そうです」「手帳が1冊。そうそう。それからキャッシュカードが4枚」などなど。「え~、預金通帳が…… うーん僕は2冊しか確認していないのだけど…… 」「3冊あったよ」と僕。「あっ、そうですか?じゃあ3冊って書いてください。じゃあさっきのプリペイドカードも何もかも全部あったのかもしれませんねぇ。じゃあこの被害届どおりに直しちゃってください」と被害届を手渡された。そこに書かれている物品リストを書き写していく。やはりあの薬は坑鬱剤と睡眠薬・精神安定剤の3点セットだった。被害にあった場所はボンボン会館という4号線沿いのパチンコ屋。この二点が当たっていた事に満足して交番を後にした。(終)

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